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未来を担う新世代のリーダーを育む学び舎

inter-edu’s eye

創立70周年を迎えた日本大学藤沢高等学校・藤沢中学校(以下、日藤)。硬式野球部は夏の甲子園・神奈川大会で決勝進出、ウエイトリフティング部は全国優勝、水泳部は女子団体がインターハイで総合優勝2連覇、男子団体は準優勝、レスリング部女子がカデット世界選手権大会で銅メダル、吹奏楽部は創部以来初の東関東大会出場と、目覚ましい活躍を見せています。生徒会活動も活発で、生徒の働きかけで新しい制服や通学バッグが誕生しました。そんな日藤の“今”を探ります。

緑豊かなキャンパスに優れた施設が集結

日藤の校舎は日本大学生物資源科学部の隣にあり、緑に囲まれた115,412m²の広大な敷地に豊富な運動施設が並ぶ様は、まるで総合公園のよう。この恵まれた環境が学校生活に与える影響は大きく、大学の畑や食品加工施設ではフィールドワークを、国際大会の会場にもなりそうな立派な陸上グラウンドでは体育祭を、各運動施設ではさまざまな部活動を行い、生徒は伸び伸びと中高6年間を過ごします。

進学面では、日大付属校で実施する「基礎学力到達度テスト」で全付属高校26校中1位(理系)を獲得し、日大志望者の進学率は99%、難関学部への付属推薦を得る生徒もいます。また、生徒の意志を最優先して他大への進学も積極的にサポートしており、現役進学率は93%を誇ります。

日本大学藤沢高等学校・藤沢中学校 校舎

自主創造の精神が生んだ学校変革

校長の楠本文雄先生と、取材前日に生徒会長・副会長に就任したという高2生が、近年の変化について語ってくれました。

夏の制服としてポロシャツが、さらに通学バッグにリュックが導入されました。

山野さん

女子はシャツの上にサマーベストを着るので、「暑い」という声が多く出ていました。また、ショルダーバッグだと片方の肩に負担がかかるので、ポロシャツとリュックの導入を生徒会から学校へ提案しました。

吉田さん

まずは生活指導の先生に相談して、その後、風紀委員・生徒会・生活指導の各担当の先生方と会議を重ねていきました。どちらの導入も実現できたのは、生徒と先生の信頼関係や、生徒会の提案力によるものだと思います。また、ポロシャツの導入には卒業生の声も反映されていて、先輩方の熱い気持ちも先生に伝わったのかなと思っています。

山野さん

当初の予定では、ポロシャツは白と紺だけだったのですが、色を増やしたいと提案してピンクとサックスブルーが加わりました。

楠本校長,山野さん,吉田さん
(左)山野さん
生徒会副会長。文系特進クラスで文芸部所属の内進生。
(中)楠本校長
創設70周年を迎える日藤の第16代校長。
(右)吉田さん
生徒会会長。理系普通クラス。高校入学後、山野さんと共に活動を続ける。
制服イメージ
楠本校長

生徒が望むことを実践して、後に「私たちの活動によって学校を前に進めた」と思ってもらえることが理想的なので、話を耳にしていましたが黙って活動を見守っていました。
本校の生徒は非常にまじめでいい子ばかりなので、ポロシャツで登下校しても学校のイメージが損なわれることはないと判断できましたし、ポロシャツの色についても、生徒がスカートと合わせたときの色味を見て考えた意見に、先生たちが同意していたので賛成しました。

生徒の声が大きく反映されたのですね。ほかにも進行中の活動はありますか。

吉田さん

10月末の体育祭に向けて、どんなことがやりたいかと全校生徒にアンケートしています。

楠本先生

昨年度から体育祭も大きく変わりましたね。

山野さん

はい。生徒会から、男女「1000m走」「1500m走」をなくしたいと提案したら、先生方も体育祭について意見を出してくださって。

体育祭のようす
楠本先生の新体制で初めて迎えた体育祭のようす。
楠本先生

スポーツテストの延長として、クラス対抗で1000m・1500m走をしていましたが、「すべての生徒が楽しめる行事にしよう」と、これまであった種目を廃止したり、応援合戦などを取り入れました。すると生徒の表情が一変して。文化祭担当の先生が触発されて、「体育祭があんなに変わったのだから、文化祭も変えなくては」と話すほど盛り上がっています。

生徒と先生の手で学校行事が作られているようすが伝わります。

楠本先生

学校は学業に励むところですが、勉強だけして社会に出たときに実際やっていけるかというと不安が生じるでしょう。ですから社会に出る前に、行事や部活動、委員会活動などを通して、生徒自身が考え、働きかけて人を動かし、たくさんの成功体験を重ねてほしい。生徒会はまさにこれを実現していて、会長・副会長を中心に「自分たちが変わればできる」というムードが学校全体に漂っています。

各部活のすさまじい活躍ぶりから、学校はもちろん、生徒の雰囲気も変わってきていることを実感しています。学校がサポートすることで、生徒は思い切り頑張ることができ、本来の結果を出すことができると教えられました。とても喜ばしいことです。

日藤祭(文化祭)のようす
生徒会活動の集大成であり、文化系部活動の大舞台となる日藤祭(文化祭)のようす。

今後の抱負をお願いします。

楠本先生

グローバル教育とICT機器の導入に関しては本校もその重要性を認識し、しっかりと対応しています。しかし「将来こうなるのだからこうしなさい」と言い聞かせているようにも感じます。学校は生徒が将来を見据えてやりたいことを応援する場所でもあるべきです。だからこそ、本校は生徒のやりたいことをサポートして、成功体験を積ませ、自信を持って次のステップへ進んでもらいたいと考えています。これから入学して日藤生となる受験生のためにも、生徒と一緒に学校をより良くしていきたいですね。

学校選びで押さえておきたい「日藤中高6年間での強み」

インタビューで話題に出てきた日藤の強みとなる指導やポイントについてご紹介します。

フィールドワーク

生物資源科学部の施設を利用し、中学1年次には農場実習を、2年次には食品加工実習と畜産・機械実習を行います。
「大学の教授や、教職を希望している大学生から指導を受けるので、双方が刺激を受けて“生きた中高大連携”ができていると思います」(楠本先生)

ICT教育

中高入学者全員が、ノートPCのChromebookを所有。
「本校ではICT委員会とアクティブラーニング委員会を1つにして、担当教員が効率的な学習方法を常に研究しています。文章力・表現力を身につけたり、活動を記録したりするためにキーボード入力できる機材として、Chromebookを使用しています」(楠本先生)

放課後講座

7時間目にあたる1時限分を利用した自主参加型の補講。
「昔は7時間目まで授業が入っているクラスがあり、部活動に打ち込みたい生徒の負担になっていました。それならば生徒が自分に足りない学びを選べる仕組みにしてはどうかと誕生したのが放課後講座です。生徒は曜日によって部活動をしたり講座を受けたりすることを自主的に選んでいます」(楠本先生)
「よく利用しているし、すごく助かっています。特にテスト前は、講座を受けて、そのまま先生に質問していますね」(吉田さん)

編集部から見たポイント

変わる自分・変われる自分を実感し、さらなる高みを目指す日藤生。部活動の輝かしい成績の理由は、練習の成果であるとともに、生徒の内面を成長させる学校の気風にもあるようです。生徒の意志を尊重し、流行に左右されない学校の在り方は、ご自身を「頑固なところはあるけれど、考え方は柔軟」と語る楠本先生の存在が大きく影響していると感じました。
11月2日(土)、16日(土)の中学校説明会では、楠本先生が直々に学校の魅力を語ります。この機会にぜひとも、広大で開放的なキャンパスを体感してみてください。

中学校入試説明会・高校入試説明会
開催日時 イベント名
11月2日(土) 14:00~15:30 第1回 中学校入試説明会
11月2日(土) 14:30~16:00 第1回 高校入試説明会
11月16日(土) 14:00~15:30 第2回 中学校入試説明会
11月16日(土) 14:30~16:00 第2回 高校入試説明会
11月30日(土) 14:30~16:00 第3回 高校入試説明会

※予約・上履き等は不要です。直接、会場にお越しください。

※説明会後、自由に学校見学ができます。

※個別相談ができます。

※最寄駅は小田急江ノ島線六会日大前駅下車徒歩8分です。(車でのご来校はご遠慮ください)

企画・編集:インターエデュ・ドットコム
提供・取材協力:日本大学藤沢高等学校・藤沢中学校