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学力が伸びる中高一貫校へ! 八王子実践が挑む大改革

inter-edu’s eye

八王子にある八王子実践中学校・高等学校(以下、八王子実践)というと部活動のイメージを持つ方も多いのではないでしょうか。中学校の存在をご存じない方も多いかもしれません。
しかし、今の八王子実践には新たなイメージが生まれています。2017年から大きな改革を進め、さまざまな学びの機会を提供。学力が伸びる中高一貫校へと変貌を遂げています。八王子実践が進めてきた大改革の中身とはどういったものなのでしょうか。そして八王子実践が目指す最終的なビジョンについて取材しました。

八王子実践に通っていることを
誇りに思える学校づくり

入試広報部 部長 伊藤 栄一郎 先生
入試広報部 部長 伊藤 栄一郎 先生

八王子実践は、なぜ大きな改革を進めたのでしょうか。きっかけや思いについて入試広報部部長の伊藤栄一郎先生に話をうかがいました。

改革を始めることになったきっかけや経緯を教えてください。

伊藤
先生

八王子実践は、1926年に創立され、2016年には創立90周年を迎えました。2026年の100周年に向けてこれからの八王子実践が目指す教育を示したものが今回の改革です。
大学進学に向けて学力を高めたい、部活動に打ち込みたい、文化祭や修学旅行などの行事を思いきり楽しみたいといった生徒の要望を実現し、八王子実践に入りたいと思ってもらえる学校を目指して改革を進めてまいりました。

改革を進めていくうえで苦労した点はありますか。

伊藤
先生

改革の内容を先生方に理解していただくまでに時間がかかりましたが、徐々に理解していただけていると思います。

創立100周年に向けた大改革の中身

伊藤先生

高校で進めている改革について教えてください。

伊藤
先生

高校は「勉強しようぜ」「部活やろうぜ」を合い言葉に、「特進コース」「文理コース」「総合進学コース」の3コース制で生徒の目標を成果につなげます。

それぞれのコースの特徴を教えてください。

伊藤
先生

「特進コース」は、難関国公立大を目指す「J特進」「特進選抜」、国公立・早慶上理を目指す「特進」の3クラスに分かれます。文理はGMARCH受験を目指す「文理選抜」と日東駒専以上を目指す「文理進学」の2クラスです。そして、「総合進学コース」は大学進学と新しい学びのコースです。東京工科大学・日本工学院八王子専門学校との連携で先進科学の探求学習や、拓殖大学との連携で英語を中心に国際教養を身に着ける探究学習など、さらに今後やってくる新しい職業観を学び進路を決めていきます。

八王子実践のコース
J-Plusのようす

高校での学習サポート体制について教えてください。

伊藤
先生

放課後の学習プランとして「J-Plus」を導入します。校内完結型で学びを探究する施設「J-Lab.」で受験ノウハウを駆使した講座での学びや探究活動に力を入れています。

続いて中学校の改革ですが、まずは中学入試について教えてください。

伊藤
先生

これまで2科・4科型の入試を実施していましたが、今後は2科4科の入試は行わず、2020年度入試は新しい4種類の入試方式を実施します。「適性検査型入試」は、作文と総合問題で、都立中高一貫校に準じた形式です。「自己表現入試」は、事前に記入したエントリーシートを基に10分程度の面談を行います。「英語入試」は英検5級~4級を想定した筆記試験と面接があります。そして、タブレットを使ってプログラミングした作品をプレゼンテーションする「プログラミング入試」も導入します。

1人1台ずつタブレットを持ち授業などで活用

4つの入試方式の導入を決めた理由を教えてください。

伊藤
先生

習い事など小学校で培ったことを中学校でもさらに伸ばせる環境を作りたいと考えたことが今回の新たな入試方式導入の理由の一つです。自己表現入試は、まさに小学校時代に頑張ったことをアピールするチャンスになります。

中学校で進めている改革の内容を教えてください。

伊藤
先生

まずはICTの充実です。生徒全員、1人1台ずつタブレットを持ち授業で活用しています。また、「Classi」を活用し、自宅学習や予習・復習をサポートしています。授業は、電子黒板とタブレットで行うようになり、時間をさらに有効活用できるようになりました。

ほかに学習面でのサポートはありますか。

伊藤
先生

1クラス20人前後の少人数制で一人ひとりにきめ細かな指導をすることはもちろんですが、放課後の自習プランもサポートしています。ワンランク上を目指す生徒には、「J-plus,junior.」があります。学習施設「J-Lab.」を開放し、特別講習を実施。各教科でバックアップし、塾にいかなくても学力を伸ばす環境を整備します。習い事と勉強を両立させたい生徒には、自分で生活習慣を決めプログラムを作成する「J-Mind」があります。

少しずつ見え始めた
改革の成果と今後のビジョン

進学・進路実績 日東駒専以上の大学進学実績が倍増!

現時点で実感している改革の成果はありますか。

伊藤
先生

改革は途中の段階ですが、高校の進路実績が倍増するなど少しずつ成果が見えてきています。改革の内容を理解した先生方が授業を工夫してくれたおかげもあり、生徒に力がついてきているなと感じます。

生徒の変化は感じますか。

伊藤
先生

自主的に行動する姿が目立つようになりました。今後は生徒主導で行事が進むのではないかと思います。

今後のビジョンについて教えてください。

伊藤
先生

今のスタイルをより明確にすることが大切だと考えています。東大を目指す生徒もいれば、専門職を目指す生徒もいる。八王子実践に入れば将来について考えられる。そんな学校を目指したいですね。

最後にメッセージをお願いします。

伊藤
先生

新しい学びで新しい進路を見つけ、自分の目標へのゴールを目指す人に来てほしいです。大学を探したい人、大人になるための勉強をしたい人の入学をお待ちしています。

編集者から見たポイント

幅広い学びを習得し、自分の将来を自分のペースで見つけ、実践することのできる学校を目指す八王子実践の改革。早くも進学実績が倍増するなど改革の手応えを感じているようです。今回ご紹介できませんでしたが、英語教育の充実やバリエーション豊かな制服の導入などほかにもさまざまな改革が進められており、「働き方改革」が実は最先端!こちらも気になる方はぜひ学校で先生に質問してみてください。創立100周年に向けて八王子実践がどのような変貌を遂げるのか要注目です。

イベント日程

入試問題解説 2019年12月21日(土)、2020年1月18日(土)

入試日程

適性検査入試 2020年2月1日(土)、2020年2月5日(水)
自己表現入試 2020年2月2日(日)、2020年2月15日(土)
英語入試 2020年2月2日(日)、2020年2月15日(土)
プログラミング入試 2020年2月2日(日)、2020年2月15日(土)

企画・編集:インターエデュ・ドットコム
提供・取材協力:八王子実践中学校・高等学校