手厚い指導で難関大を目指す「特進プログラム」の“いま”
inter-edu’s eye
今年度で導入2年目を迎える、東京純心女子中学校・高等学校(以下、純心)の「叡智探究特進プログラムコース(以下、特進プログラム)」。今回は、高2特進プログラムの担任である山下紫穂先生と生徒2名から、それぞれの目線でコースの“いま”を語っていただきました。
教科を越えた連携で生徒を徹底サポート
2018年度に新設された特進プログラムは、難関国公立大学・最難関私立大学を目指すコース。高2から高3にかけて、25名前後のクラスメイトとともに少人数精鋭で主要5教科を極めていきます。まずは、山下先生にお話をうかがいました。
インターエデュ(以下、エデュ):特進プログラムのカリキュラムについて教えてください。
山下先生:特進プログラムでは、火曜と金曜に7時限目まで授業を行います。選択科目は「叡智探究セレクトデザインコース(以下、セレクトデザイン)」に比べると少なく、ほとんど必修科目で構成されています。また、小論文やプレゼンテーションなど、志望校の入試に必要な選択科目を強化したいという生徒のために、学習支援センターで大学入試用講座も別途開催しています。
エデュ:コース分けのタイミングや、その仕組みを教えてください。
山下先生:高1は全生徒共通で、S・A・Bクラスの3段階の習熟度別授業が行われます(Sクラスは英数国のみ、1年間固定)。特進プログラムに進むかどうかは、高2へ進級する際に最終判断ができ、Sクラスからセレクトデザインへ、他クラスから特進プログラムへ進むことも可能です。高2以降は、Sクラスは特進プログラムとして再発進し、セレクトデザインでは引き続き教科ごとに習熟度別授業が行われます。
エデュ:特進プログラムを指導する際に意識していることはありますか。
山下先生:特進プログラムは少人数クラスなので(今年度の高2は19名。うち14名が文系、5名が理系)、一人ひとりの学力に合わせた指導を行っています。たとえば、個人面談の前には、各教科の担当教師が生徒の授業中のようすを担任と共有して具体的なアドバイスをしたり、模擬試験後には教師陣が教科ごとに集まり、各生徒の得意不得意科目や志望校を加味しながら作戦会議を行って、次の模試への指導に生かします。このように、教科横断型で連携した指導を行い、個々の目標に合わせた力を身につけられるようサポートしています。
エデュ:特進プログラムの生徒たちの成長はいかがですか?
山下先生:私は中1からこの学年を担当していますが、特進プログラムに入った生徒たちは特に受験への意識が高まっていますね。生徒たちがお互いに勉強を教え合っているのも印象的で、探究型学習で身につけた話し合いのスキルを生かしながら、クラスで一体となって頑張っています。2020年度の国公立大学、早慶上智ICU、GMARHへの進学実績は、2018年度の23.3%から45%に急上昇していますが、特進プログラムが始動した“いま”、その結果がますますよくなることと信じています。
先生や友だちがいるから頑張れる毎日の授業
2020年度の卒業生の約4割が、国公立大を含む難関大への進学を実現した純心ですが、特進プログラムの生徒たちには更に大きな期待がかけられています。続いては、高2の金子さん(理系)と奥住さん(文系)のお二人に、特進プログラムでの学校生活についてうかがいました。
エデュ:特進プログラムを選択した理由を教えてください。
金子さん:レベルの高い環境に身を置くことで、より力をつけたいと思って選びました。また、志望校に向けて頑張っている友だちが特進プログラムに進んだので、一緒なら頑張れると思ったのも理由の一つです。
奥住さん:Sクラスのクラスメイトの多くが特進プログラムに進んだので、私もみんなと一緒なら成長できるのではと思い、挑戦することに決めました。
エデュ:特進プログラムは授業進度が速いとのことですが、実際に受けてみていかがですか。
奥住さん:古典の授業進度が特に速く感じます。しかも先生からどんどん質問されるので、内容をよく理解していないといけません。そこで、授業中にわからない箇所はメモしておき、授業後に先生に質問するようにしています。
金子さん:私にとっては英語の進度が速いので、予習復習に時間を割いています。数学も進度は速いですが演習が多いので、理解しながらついていくことができます。
エデュ:特進プログラムに入ってよかったと思うことは何ですか。
金子さん:特進プログラムの理系を選択したクラスメイトが少ないので、理系科目の授業中は一人ひとり細かく指導してもらえますし、わからないことがあればみんなと相談して解決できるのもありがたいです。
奥住さん:朝や放課後、休憩時間中も勉強している子が多く、友だちと一問一答を出し合ったり教え合ったりしながら、楽しく勉強できています。
エデュ:苦手科目はどのように対策していますか。
奥住さん:私は計画を立てるのが好きなので、勉強したい内容をTodoリストとして付箋に書き、一つずつこなしています。また、放課後に学校に残って、先生や友だちに助けてもらいながら勉強しています。
金子さん:私の場合は、その日に勉強する範囲や時間をあえて決めず、できないところがなくなるまで勉強しています。1日1教科に絞り込んで、集中して進めることが多いですね。
エデュ:先生方とはどのように関わっていますか。
金子さん:担任の山下先生は、「この教科が伸びているよ」「部活動も頑張っているね」などたくさん褒めてくださるので、モチベーションが上がります。高2に進級する際はどちらのコースにするか迷っていたのですが、山下先生から「金子さんならできる」と背中を押してもらいました。今では、特進プログラムに入って、本当に良かったと思っています。
奥住さん:高2になり、大学入試に向けて勉強法を悩んでいたとき、数学の先生が面談を持ちかけてくださいました。そこで悩みを相談し、「参考書を変えてみたら?」などの具体的なアドバイスをいただけたことで、成績が上がって嬉しかったです。
アットホームな環境で、支え合いながら高みを目指す純心生
最後に、皆さんから受験生に向けたメッセージをいただきました。
金子さん:純心は生徒同士でとても仲が良く、いつも声を掛け合っています。お互いに認め合える、素晴らしい友人に出会える学校ですよ。
奥住さん:勉強はもちろん、行事や部活動もみんなが全力で頑張っています。アットホームな雰囲気で、先生方も生徒たちも優しい人ばかり。純心の一番の魅力は、人だと思います。
山下先生:中学受験の算数は基本が一番大切なので、しっかりと土台を固めましょう。本校に入学した暁には、皆さんの学力がさらに伸びるよう、一人ひとりをていねいに指導します。体調管理を第一にして、最後まで頑張ってくださいね!
編集者から見たポイント
「生徒たちには、教え子というよりも、人として家族のように接しています」という山下先生の言葉が印象に残りました。先生と生徒の距離が近い純心ですが、特進プログラムでは特に密接なコミュニケーションを取りながら入試対策を進めています。100を超える大学指定校推薦という強みがあり、一般入試でも志望先へチャレンジする学力を身につけられる純心では、一緒に頑張ってくれる先生や仲間と共に、どんな時でもめげずに頑張ることができるでしょう。
学校公式サイト ≫学校説明会・イベント日程
※12月20日 中高共通の「クリスマス・ぺーシェント2020」はコロナ禍のため中止となりました。
中学校
イベント名 | 日時 | 備考 |
---|---|---|
適性検査型説明会 | 2020年12月20日(日) 9:00~10:00 | 要予約 |
小6入試体験会ファイナル! | 2021年1月9日(土) 14:00~16:00 | 要予約 |
適性検査型、タラント発見・発掘型 ミニ説明会 | 2021年1月16日(土) 10:30~12:30 | 要予約 |
個別相談会 | 2021年1月16日(土) 13:00~16:00 | 要予約 |
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