神奈川学園中学・高等学校

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inter-edu's eye

日本国内でいち早く開国の玄関口として開かれた横浜港の傍に位置する「神奈川学園中学・高等学校」(以下、神奈川学園)では、教育学者だった創立者による建学の理念に基づいた人間教育によって、激しい変化の時代にも自らの能力を発揮できる女性の育成を目指してきました。「女子に自ら判断する力を与ふること」「女子に生活の力量を与ふること」を目標に、よりよい社会の実現をめざして行動できることを重視する神奈川学園の学び方について深く迫ります。

新時代にふさわしい教育プランの実践

神奈川学園では、新しい時代の学力として「国際」「情報」「総合」を重視しています。その一端として、横浜を中心とした実社会で多くの人たちと出会い、生き方についての考えを深めながら6年間かけて探究学習をするKanagawaプロジェクトを紹介していただきました。

K.Iさん

高2生 K.Iさん

高1の職場体験がきっかけで医療器具の開発に携わる仕事を目標としています。

Y.Nさん

高2生 Y.Nさん

建築・設計に興味があり、進学先は関連する大学を検討中です。

Kanagawaプロジェクトでは自分の脚で歩きながら問いに向き合う活動があるそうですね。

K.Iさん

中3の異文化共生を知る授業で、横浜市のいちょう団地で多国籍な文化背景を持つ住民の方々から話を聞きました。事前学習で親子で会話する言語が異なるご家庭があることを知り、私の狭い視野では想像もしなかった、家族背景や関係があることに衝撃を受けました。

Y.Nさん

私は東京ジャーミィ(日本最大のモスク)を見学しました。神奈川学園は宗教教育が無い学校ですが、初めてイスラム教の建築様式を目にして日本文化との違いを強く感じ、私が建築・設計に興味をもつきっかけになりました。

Y.Nさん

同じ中3のうちに海外研修があると聞きました。

K.Iさん

ニュージーランドの南島で大自然を楽しむトレッキングとホームステイを体験しました。英語が苦手でしたが、一生懸命に話すことでコミュニケーションを取れた経験を通して、英語への苦手意識が薄れ、自信のようなものも生まれた気がします。

Y.Nさん

オーストラリアのブリスベンでは毎日、現地校に通って語学の勉強をしてきました。授業で学んだり、ネイティブの先生から教わっていた英会話の知識を活かして積極的に会話にチャレンジし、意志の疎通はもちろん、会話が弾んだ時の喜びが忘れられません。

さらに、高1でも国内フィールドワークを体験するんですね。

K.Iさん

フィールドワークは、沖縄、水俣、四万十川、奈良・京都、東北から1方面を選んで、現地に向かう事前・事後に深く調べる授業です。私は奈良・京都を選び、外国人観光客のマナーや混雑が引き起こす問題をテーマにして観光客を分散するためのアプリの可能性について、調べ考察しました。調査結果をChromebookでレポートにして期限までに提出します。自分が考えた解決案をパワーポイントで保護者会に集まった皆さんに発表したんですよ。

Y.Nさん

私は中1で平和について学び、興味を持っていた沖縄を選びました。また、歴史的建造物にも興味をもつようにもなりました。研修の直前に首里城が焼けてしまい、ショックを受けましたが、それでも目にできるちょっとしたものがすばらしいと感じました。

お二人にとって神奈川学園はどんな学校でしょうか。

K.Iさん

普段の授業でも先生からの一方的な説明ばかりではなく、発表の場が多いのが特徴です。クラスメイトに説明することで自分の理解も深まっています。少人数で学び合う授業もあるので、学びや考えるときの視点が深まった気がします。

Y.Nさん

すべての学校行事が楽しく、みんな一緒に取り組む中で相手の立場に立って考えるようになるなど、人間性が育てられたと思います。おかげでクラスメイトとの付き合い方が大きく変わりました。受験を考えている方は、自分の選んだ学校に進学したいという気持ちを大事にして、最後まで諦めずに受験勉強を頑張ってください。

K.Iさん

AIと共に生きる時代を迎えるために

学習や学校活動でのICT活用やオンライン化は、コロナ禍においてさらに関心が高まっています。神奈川学園での取り組みを推進する情報部のメンバーである中野先生から、現在の様子と今後の取り組みについてお話をうかがいました。

インタビューのようす
一番左:中野真依先生 理科(物理)教諭

現在、神奈川学園ではどのようにICTを活用されているのでしょうか。

中野先生

本校ではコロナ禍が訪れるずっと前から、全生徒の一人一台Chromebook(ノートパソコン)環境を整える取り組みを進めてきました。そのための準備として2年前からGoogleのG suiteサービスを導入し全生徒と保護者にメールアドレスを配付し、授業で学び合いに活用したり、学校と保護者とのコミュニケーションに使ったりしています。

今年の4月、新学期を迎える時点で高1から高3までの高校生全員がChromebookを手にしており、またGoogle Classroomという学習・課題管理アプリについては中高在校生の全員が3月中に登録を済ませ、自宅学習の新学期スタートに向けて完全オンラインの学習環境を備えることができていました。中学生全員にも5月中にはChromebookの配付が完了しており、教材や映像講義の配信、小テストの実施など学びを止めない支援を全ての教職員が力を合わせて実施してきました。学校が再開してからもこれらのオンライン学習環境を活かし、対面授業の学習効果を高める工夫を続けています。

新中1は学校に来られない新学期をどのように過ごしていたのでしょうか。

中野先生

わたしは今年ちょうど中1学年に所属していて、新入生とそのご家族については学校からのコミュニケーションを丁寧にとるよう気をつけてきました。入学式もオンラインで映像配信による実施となってしまい、神奈川学園とのつながりや新しい人間関係への不安を多く感じているだろうと考えました。

そのためまず「いま、ここに、一緒に学ぶ仲間がいる」というつながり感をつかんでもらうべく、テレビ会議システムzoomを導入して毎朝のホームルームをライブで行ったり、「ダイアリー」で毎日の気持ちを担任・副担任と伝え合ったり、担任・副担任と個別面談を全員に行ったり、クラスメートや先生の顔と声に馴染んでいけるようにICTを活用してきました。また教科の授業でもライブ授業内で少人数グループワークに取り組む実践もしています。実際に顔を合わせる前から○○ちゃん、と画面越しに呼びかけ合う新中1の様子はとても前向きで、心強くも感じましたよ。

ICT授業

中学受験に挑戦する皆さんに向けて、神奈川学園の魅力と応援メッセージをお伝えください。

中野先生

神奈川学園が中高一貫の女子校であるということは、文化祭などの行事も生徒会運営も、全部女子が自分たちでやれるということです。力仕事でもリーダー役でも、誰がやってもいいんです。そして、誰かがやらなければいけません。遠慮などなくやりたいことに挑戦できる6年間の環境で、素直な自分に向き合って「わたし、こんなことがやりたかったんだ」と気づくことができます。また、いま中学受験に向けての勉強をがんばるみなさんも、なりたい自分に向けてまっすぐに挑戦している真っ最中だと思います。目標に向かってがんばる中だからこそつかめる自分の気持ちを大事にしてくださいね。
挑戦するみなさんを神奈川学園の教員は全力で応援しています!

中野先生

イベント日程

学校説明会

第6回
2020年10月9日(金) 10:30~12:00

第7回
2020年10月31日(土) 10:30~12:00

第8回
2020年12月18日(金) 19:00~20:00

第9回
2021年1月16日(土) 10:30~12:00

・説明会終了後、施設・授業見学および個別相談会を行います。
※ただし第8回に授業見学はありません。
・準備の都合上、事前予約をお願いしています。(1か月前より受付開始予定です)

入試問題体験会

2020年12月12日(土) 8:30~12:30

・準備の都合上、事前予約をお願いしています。(1か月前より受付開始予定です)

オープンキャンパス

第2回
2020年11月21日(土) 10:00~12:30

・クラブ活動体験や体験授業および入試問題解説を行います。
・準備の都合上、事前予約をお願いしています。(1か月前より受付開始予定です)

企画・編集:インターエデュ・ドットコム
提供・取材協力:神奈川学園中学・高等学校