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夏休み特別企画 子どもたちの未来につなぐ 日本を支える森林づくり
地球温暖化や水質汚染など世界には多くの環境問題が存在しています。次世代に生きる子どもたちのために今、私たち一人ひとりができることは何でしょうか。また、近年の入試問題では、地球環境をテーマにした設問も見受けられるようになりました。お子さまが系統立ててしっかりと説明できるようになるためにも、夏休みの今、親子で話し合うきっかけにしていただきたい話題をご紹介します。
私たちの生活に直結している環境問題
毎年のように繰り返される異常気象の数々。これらは、地球規模の温暖化（二酸化炭素などの温室効果ガスの増加）によって引き起こされる気候変動が原因とも言われています。「わたし」と「パパ」の会話から、環境問題が私たちの生活にどんな影響を与えているか一緒に考えてみましょう。
わたし：そろそろ夏休みの研究課題を見つけないといけないんだけど、なかなかテーマが見つからないわ。来週は家族みんなでキャンプに出かけるでしょう？ だから、それまでにはテーマを決めておかなくちゃ。
パパ：それなら、キャンプに行くことだし、環境問題について考えてみたらどうだい？ キャンプ場のまわりにある森林だって、街に住むぼくたちと深くつながっているんだよ。
わたし：えっ？ どういうこと？
パパ：植物が「光合成」で二酸化炭素（CO2）を酸素（O）に変えることは小学4年生で勉強したよね。つまり、健全な森林が減っていくと二酸化炭素が増えるというわけなんだ。二酸化炭素は地球を暖める効果のあるガスなので、増えると温暖化が進むと言われているんだよ。
地球規模の温暖化
（CO2などの増加）
南極などの氷解による海面上昇
毎年更新される記録的な台風
干ばつによる食料危機や難民の増加
～知っておきたいマメ知識①～
森林が減少したり無計画な産業化が進むと、大気中のCO2が増えます。地球が太陽から受けた赤外線（熱）を宇宙空間に放出する際に、CO2に代表される温室効果ガスがその熱にフタをする役目を果たします。その温室効果ガスが増えすぎたことが原因で、世界の平均気温が上がり、1901年から100年あまりで、海面が19cm上昇したと言われています。また、海水温の変動により世界中の海流が変化したことで、季節外れの台風が発生したり、大規模な干ばつ・砂漠化が進んでいるとも言われています。
わたし：緑が減ると、こんなに怖いことが起こるのね。でも、わたしの生活には直接、関係なさそうな気もするけれど…。
パパ：そんなことはないんだよ。木々が減ると、災害が起こったり、農作物に被害が出たり大きな影響があるんだ。大いに関係があるんだよ。
土砂災害
森林火災
ゲリラ豪雨・河川の氾濫
農作物の被害
～知っておきたいマメ知識②～
地球温暖化の結果として、大雨による土砂災害、猛暑が引き起こす森林火災、都市部のゲリラ豪雨や大雨による河川の氾濫、そしてわたしたちの食卓にのぼる農作物への被害などにより、多大な社会的不利益を被ることが明らかになっています。
パパ：昨年は、北海道に台風が上陸して、たくさんのジャガイモ畑が被害を受けたんだ。
わたし：テレビで被害の様子を見て、近くのコンビニで募金をしたのを覚えているわ。
パパ：その後、ジャガイモが収穫できなくなってスナック菓子が品薄になったというニュースも環境問題と無関係なわけじゃないんだ。
わたし：環境問題って聞くと、教科書やテレビの世界だと思っていたんだけど、身近なことなんだね。私が今できることは何だろう？夏休みの研究課題にしよう！
パパ：キャンプに行ったら、近くの森にも行って様子を見てみようか。
環境保全のためにできること
全国に店舗があるコンビニエンスストアの「ローソン」では、緑化活動の支援を目的とした「ローソン緑の募金」を実施しています。全国から集められた募金は総額いくらの善意となって、どのように活用されているのでしょうか。気になる疑問をインタビューしました。お答えいただいたのは、国土緑化推進機構の常務理事をされている青木正篤さんと、ローソン事業サポート本部 環境・社会共生の長谷川泉さんです。
ローソン緑の募金とは
地球に生きるすべての生き物にとってかけがえのない財産である森林を将来に残すため、1992年から継続されている活動です。これまでの善意とローソン本部寄付金を合わせると、39.1億円（2017年2月末現在）となり、公益社団法人国土緑化推進機構を通じて、小・中学校等での緑化活動や森林整備活動に役立てられています。
※寄付金額には、店頭募金に加えローソン本部寄付金や、Loppi募金、ポイント（Ponta及びdポイント）、寄付つき商品による寄付等が含まれています。
数十年前と比べて森林に緑が戻っているイメージがありますが、実際はいかがでしょうか。
青木正篤さん（以下、青木さん）：外から見ると緑が豊かなように見えますが、実は中に入ると手入れ不足で荒廃しているという問題があります。
木を植えるだけでは、環境問題の解決にはならないのですか。
青木さん：はい。本来、健全な森というのは、植樹した後、下刈り、ツル切り、除伐、間伐などの手入れが必要になります。そうしないと、森林にはひかりが入らず、下草も育たなくなる。すると、雨で地盤がやせ細り、崩壊する危険が生まれます。だから山は手入れしないと荒廃するのですが、林業の担い手不足、山林地域の高齢化や過疎化だけでなく、山林に目を向ける機会が少なくなってきたことで手入れの行き届かなくなった森林がたくさんあります。
（右から）公益社団法人 国土緑化推進機構 常務理事の青木正篤さんと、株式会社ローソン 事業サポート本部 環境・社会共生の長谷川泉さんにお話をうかがいました。
私たちにできることはあるのでしょうか。
長谷川泉さん（以下、長谷川さん）：まずは、こうした問題に目を向けること、そして、山に行き、体験して行動に移すことが大切ではないでしょうか。
ローソンでは、国土緑化推進機構と共同で健全な森林を育成するための取り組みを行っているそうですが、具体的にはどのような活動をしているのですか。
長谷川さん：林業が成り立ちにくい今、ボランティア活動として森林保全に参加する機会を用意しています。具体例としては、東京湾の埋立地にある「海の森」や富士山で実施されているプロジェクトがあります。参加することで改めて環境について考えさせられますし、問題意識が持てることに意義があると思います。また、そのほかには、全国の約13,000店舗に「ローソン緑の募金」として募金箱を設置しています。
ローソンで買い物したついでに森林を守る活動ができるのですね。
長谷川さん：各店舗のオーナーさんの理解があって、募金を集めていただいています。緑化活動にお孫さんと参加されるオーナーさんもいて、参加した写真を貼って活動を紹介していただいている店舗もあります。
2009年から続く「海の森」プロジェクトは、東京湾の埋立地に市民の募金とボランティアの力で苗木を植え、美しい森に生まれ変わらせるという緑化活動です。
森林整備活動「富士山ローソンの森づくり」
富士山の台風被害地を豊かな生態系を持つ森林に復元するため、2016年で17回目を迎えた活動。本部社員や加盟店オーナー、店長やアルバイトとその家族など、ローソングループ161名がみんなでヒノキの下枝おろしやツル切りを行い、元気な森づくりのお手伝いをしました。
国民の祝日「山の日」記念植樹祭
ローソンの加盟店オーナー、本部社員、一般ボランティアから約180名が参加した「山の日」。老若男女を問わず、汗を流しながら小室井山の山頂1,072mを登りつめた後、300本のレンゲツツジを植樹しました。
こうして、国土緑化推進機構に集められた善意はどのような活動に使われているのでしょうか。
青木さん：支援先は公募をもとにして審査されます。国土緑化推進機構に企業から集められた昨年の募金総額は3億円以上で、直接・公募での交付額は2億5千万円以上に上ります。具体的には、森林整備9千万円、緑化推進1億円、海外事業6千万円以上が使われています。社会の変化や人口減少に伴い、募金額は年々減少傾向にありますが、皆さまの善意で活動が続けられています。また、必要な経費はしっかりと精査して、結果も公表しているので、何に使われているのか確認することもできます。
全国の学校でも記念植樹が行われています。
あなたも今すぐに参加できる活動のご紹介
店頭募金箱はもちろんのこと、店頭マルチメディア情報端末Loppiや、Pontaポイント・dポイントからも寄付できる緑の募金。わたしたちの子どもが生きる未来への投資として、今すぐにできることがあります。
［店頭募金箱］
全国のローソン、ナチュラルローソン、ローソンストア100、HMV、ユナイテッド・シネマの合計約1万3千店舗に募金箱を設置しています。
［Loppi募金受付サービス］
ローソン、ナチュラルローソンの店頭マルチメディア情報端末Loppiからお申し込みいただけます。
［ポイント募金］
Pontaポイント及びdポイントで募金のお申し込みをしていただけます。ホームページ「ポイント特典申込み」、またはローソン、ナチュラルローソン店舗のLoppiからお申し込みください。
募金箱に入った寄付金が全国から一箇所に集められ、環境保全という名の「投資」として、次世代以降の未来と安全に還元されていきます。世界共有の財産である森林を整備し、未来につなぐための環境活動以外にも、災害被災地の復興支援や、教育プログラム支援などにも募金は活かされています。お子さまがご自宅にいる夏休みに、環境を守るために何ができるのかを親子で話し合ってみてはいかがでしょうか。
企画・編集：インターエデュ・ドットコム
提供・取材協力：ローソン、国土緑化推進機構