大妻中野中学校・高等学校

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グローバルな学びと探究心が広がる「トビタテ!留学JAPAN」への挑戦

inter-edu’s eye

グローバル教育をホールスクールで進めている大妻中野中学校・高等学校(以下、大妻中野)。文部科学省が展開する留学奨学金プログラム「トビタテ!留学JAPAN」へのチャレンジにも力を入れており、9年連続生徒が留学しています。今回はトビタテ!留学JAPANの10期生として留学を予定している高校1年生に、留学のテーマや学校のサポートなどについてうかがいました。

ニュージーランドで女性が働きやすい社会の仕組みを学び、日本との違いを知りたい

M.K.さん(グローバルリーダーズコース/化学部所属)

兄が男子校に通っていたことで、自身は女子校を志望。校内見学や入試問題説明会に参加し、中高で制服が変わることなどにも魅力を感じて入学。
マイ好奇心探究コースで2026年1月より約3か月間ニュージーランドに留学予定。

留学に行きたいと思ったきっかけを教えてください。

M.K.さん

M.K.さん

中学2年生のときに参加したカナダセミナー(海外短期研修)で現地の人とうまくコミュニケーションをとれなかったことが悔しくて、もっと英語を上達させたいと思ったことがきっかけです。海外の文化にも興味がありましたし、GLC(グローバルリーダーズコース)は留学を希望する人が多かったので私も行きたいと思いました。

留学計画のテーマとニュージーランドに決めた理由を教えてください。

M.K.さん

M.K.さん

日本では女子校が減少しているので、それを解決するヒントを得たいと思っています。留学先は英語圏を検討していて、なかでもニュージーランドはジェンダーギャップ指数が世界4位(※1)で女性の首相が誕生している国なので女性が働きやすい社会だと感じました。実際に行ってその仕組みをどのようにつくっているのか、日本と何が違うのかを知りたいと思っています。
※1…世界経済フォーラム(WWF)「Global Gender Gap Report 2024」による

留学先ではどんな活動をする予定ですか?

M.K.さん

M.K.さん

留学先が女子校なので、まずは学校の歴史を学んで生徒に「女子校に対してどんなイメージを持っているのか」や「母親は働いているのか」などを聞こうと思っています。初めは語学学校に通ってホームステイをするのですが 、ホストファミリーや近所の人達にもなぜ女性が働きやすいのかなどを聞きたいです。高校は寮生活になりますが、なるべく現地の人達の生活に触れるためにも週末はホームステイをする予定です。

国民の幸福度が高いフィンランドで、ウェルビーイングとジェンダー平等を学びたい。

S.U.さん(グローバルリーダーズコース/文化祭幹部)

オープンデーに参加して化学部の実験を体験し、英語に力を入れていることにも魅力を感じて入学。社会課題探究コースで2025年12月より約3か月間フィンランドに留学予定。

留学に行きたいと思ったきっかけを教えてください。

S.U.さん

S.U.さん

中学3年生の進級時にGLCに移動したとき、帰国生が多くてみんな英語が話せることや、普段から英語で会話をしている人もいることに驚きました。「私もそんな風に話せるようになりたい」と思ったことがきっかけです。

留学計画のテーマとフィンランドに決めた理由を教えてください。

S.U.さん

S.U.さん

探究テーマは「ウェルビーイングを育む教育とジェンダー平等」です。ウェルビーイングについては担任の先生に教えていただきました。ジェンダー平等は日本の社会課題ですし、中学3年生の授業で学んでから個人的に探究したいと思っていました。
フィンランドに決めた理由はテーマにピッタリだと思ったからです。教育大国でジェンダーギャップ指数が2位、世界の幸福度ランキングでもずっと1位なので、いろいろな面で優れていると思いました。

留学先ではどのような活動をする予定ですか?

S.U.さん

S.U.さん

高校で勉強しながら、教育の仕方や授業スタイル、学校の雰囲気についても学びたいです。先生や生徒にアンケートをとったり街頭インタビューをしたりして、教育やジェンダー平等についての意識を調査し、日本との違いを見つけたいと思っています。

応募書類の作成や面接対策は先生たちが懇切丁寧にサポート

応募準備で大変だったことは何ですか?

M.K.さん

M.K.さん

志望理由書の作成に苦労しました。自分の思っていることを言葉にすることが難しく、自分の強みをアピールすることに苦戦しました。また項目がたくさんあったので一つひとつ埋めるのに時間がかかりました。

S.U.さん

S.U.さん

私も志望理由書です。書類の書き方に慣れていなかったことや、国語が得意ではないので正しい言葉選びに苦労しました。一番初めに学校に提出してから応募まで約3か月間かけて完成させました。

先生や学校からどのようなサポートがありましたか?

M.K.さん

M.K.さん

分からないことがあればその都度先生に聞きに行って何度もアドバイスをもらいました。自分の伝えたいことを一行目に書くと教わったことが印象に残っています。留学先の学校についても先生に相談し、大妻中野の提携校を勧めていただいて決めました。
面接は先輩トビタテ生の資料をいただいて、模擬練習もしていただきました。面接はプレゼンと質疑応答なのですが、面接官役の先生がしっかりと教えてくださったおかげできちんと受け答えができるようになりました。

S.U.さん

S.U.さん

担任の先生も含めていろいろな先生に書類を見ていただいて、修正点をもとに作成し直すというのを繰り返しました。私には伝えたいことがきちんと伝わらないという課題があったので、要点をまとめて一文が長くなりすぎないように意識して書くことを学びました。
面接の練習を本番前日にやってくださった先生もいて、とても手厚くサポートしてくださいました。厳しめの練習も経験できたことで本番は全然緊張しなかったです。

留学に行くまでの間にどんな準備をする予定ですか?

M.K.さん

M.K.さん

英会話を上達させたくネイティブの先生と話して英語力を上げたり、アンケートの準備をしたりする予定です。また、アンバサダー活動ではオタマトーンという電子楽器で日本の音楽を発信したいと考えているので、演奏できるようになるための猛練習を計画しています。

S.U.さん

S.U.さん

学校の授業はフィンランド語で行うので、そのためのレッスンを始める予定です。英語の習得にも力を入れたいと思います。アンバサダー活動の内容については思案中ですが、今は折り紙をしたいと考えています。せっかく教育をテーマにするので、幼いころにやると脳の発達を助けるという折り紙を広めたく思います。また、探求活動やアンケートも練り直したいです。

留学経験を活かせる場が豊富なことも大妻中野の魅力

留学後にやりたいと思っていることはありますか?

M.K.さん

M.K.さん

自分の語学力がどのくらい上がったのかを、英検の受験や、外国人観光客との会話を通して確かめたいです。学校では、留学したいけれど不安があるような後輩たちの相談に乗って、留学を身近なものに感じてもらえるようにしたいと思っています。

S.U.さん

S.U.さん

トビタテの存在や留学で得た学びを学校のみんなに知ってもらうべく、留学説明会への登壇やSNSでの発信にチャレンジしたいです。また、留学で得た知識を大妻模擬国連で活かしたり、英語のスピーチコンテストやTED x Youthに参加したりと、英語ですらすらと自分の思いを伝えられたら良いなと思っています。

学校生活や留学への思いを語ってくれたお二人

編集後記

大妻中野は帰国生が約150名と大変多く、そのような環境に刺激を受けて留学に挑戦する生徒が多いそうです。トビタテ!留学JAPANは学校が展開する留学プログラムとは違い、国の審査を経て合格した後は自身で全て手配します。そのような中で、短期・長期留学実績が豊富なことで手厚いサポートをできるのが同校の強み。知識豊かな先生が多いからこそ、生徒にとって人生初の挑戦を心強く後押しできているのだなと感じました。