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inter-edu’s eye

これからの社会で求められるのは、高いコミュニケーション能力と豊かな人間性―。立正大学付属立正中学校・高等学校(以下、立正中高)では、仲間とともに、社会のために自分の力を発揮する人を育てることを目的に、「調べる、読み取る、伝える」の3つのスキルを伸ばす「R-プログラム」を独自に進めています。立正中高の中高一貫教育の主軸ともいえるこのプログラムを通して、生徒はどのように成長していくのでしょうか。

全ての学びの核となる「行学二道」の精神

立正大学の付属校である立正中高は、日蓮聖人の教えに基づいた建学の精神を実践する仏教校です。学びの核となるのが行学二道と呼ばれる精神。行学二道とは、修行と修学の二つの道を指しており、学校や社会で学んだ知識や経験(学)を、行動で示すこと(行)のできる生徒を育てるという立正中高の教育目標に直結しています。この言葉には、社会にとって有益な人に育ってほしいという願いが込められているのです。

未来につながるスキルを伸ばすR-プログラム

社会で活躍するために、今の時代、そしてこれから訪れる時代で必要とされる力。それが「調べる、読み取る、伝える」の3つの力です。この3つを段階的に身につけていくのが「R-プログラム」です。このプログラムは、①Research…自ら進んで調べる力(問題の発見・調査)②Read…主張や要点を読み取る力(相手の論点の理解・考察・整理)③Report…意思や結果を正確に伝える力(文章等による表現・人前での発表など)の3つのRを組み合わせて構成しています。

1分間スピーチ
授業が始まる前のSHRで毎日繰り返すコラムリーディングと1分間スピーチ。

具体的な例として、思考力と表現力を向上させる目的で中1から高1にかけて行われるコラムリーディング1分間スピーチがあります。毎朝のショートホームルームで、気になったニュース記事や先生から提示されたテーマなどから、自分なりの意見をまとめてクラスメイトの前で発表します。中3生になると、ロングホームルームの時間にはディベートも行います。相手の言葉に耳を傾け、自分と異なる意見を理解し、受け入れる姿勢を養うことが目的です。また、1年間の取り組みの集大成として毎年11月には弁論大会が開催されます。

さらに、文章を読む習慣を身につけるために読書ノートの作成とリーディングマラソンを行っています。中学生は読書の記録を読書ノートに記入、1年間を4期に分けて個人対抗・クラス対抗で読書量を競います。
「R-プログラム」で身につけたスキルを結びつけるためのキャリアデザインプログラム(進路学習)も早い段階から実践しています。中1では職業講話、中2ではマナー講習・職場体験、さらに中3では3日間のインターンシップ(職場体験の発展版)にチャレンジします。

職場体験(棚卸・コーヒーショップ)
地域ぐるみの協力により、中2・中3で職場体験を実施。社会の成り立ちを働く方の視点から見つめる貴重な機会です。

着実に成長する生徒たちの声

実際に「R-プログラム」を日々実践している生徒は、どのような成長を遂げているのでしょうか。スピーチの様子を見せてくださった中2生の福島さんと樋口さんにうかがいました。

福島さんと樋口さん
クラスメイトの福島さんと樋口さんからR-プログラムでの活動内容をうかがいました。

コラムリーディングを入学から1年半続けていかがですか。

福島さん

最初は人前で発表することに戸惑っていたのですが、今では心に余裕を持って、みんなの目を見ながら話すことができるようになりました。

樋口さん

人前に立つのが得意ではないので、最初は緊張していましたが、発表を繰り返してきたおかげで最近は慣れてきたと思います。

リーディングマラソンの進み具合はいかがですか。

樋口さん

先生がおすすめしていた本や、気になっている本を手に取るようにしています。個人的にはスポーツ選手の自伝が好きです。

福島さん

まだまだ全然読めていないのですが、中には2万ページも読んだ子がいます。私は物語など想像できる本が好きです。

職場体験はいかがでしたか。

福島さん

私は販売を希望して、スーパーマーケットに行きました。初めはそこで働くイメージを持てなかったのですが、裏方としてレジの仕組みや品出しの方法などを知ることができて楽しかったです。

樋口さん

私は警察署に行きました。指紋を採取する体験や護身術などを学びました。警察署は男性の世界というイメージでしたが、たくさんの女性が働いていたのでびっくりしました。

職場体験(池上警察署)
池上警察署での職場体験の内容は、なんと指紋採取!ドラマで見るような体験をすることが、生徒の心を刺激します。

先生が実感するR-プログラムの効果やメリット

「R-プログラム」で成長する生徒の様子や、取り組みに込められた願いについて、校長補佐・入試広報部長の今田正利先生にうかがいました。

コラムリーディングでの指導を通して生徒の変化を感じる点はどんなところでしょうか。

今田先生

生徒自身が表現したい内容について指導するのではなく、「てにをは」の言い回しや順序立てて文章を構成できているかを重点的にみています。その結果として、時事問題に関心を持つようになり、教科書だけでは学べないことも知識として吸収していると感じます。しかも文章の構成力や俯瞰的に考える力がつくことで数学の証明問題を解くことができたり、人前で発表する経験から英会話も積極的にチャレンジしたりすることができるなど、さまざまな教科学習に良い影響が出ています。

英会話授業
積極的な意見発信に基づく英会話の積み重ねが、中3以降の語学研修プログラム(希望者対象)にも活かされます。

中1からキャリアデザインについて考える進路学習の意図を教えてください。

今田先生

なるべく早いうちから社会とはどのようなものかを知り、将来どうしていきたいのか、具体的な目標を定めてほしいと願っています。その目標が大学の希望進路につながり、さらに勉強する意味を知り、学習意欲の向上にもつながるでしょう。生徒一人ひとりが希望する進路を実現できるように、全教員が一体になってサポートしていきます。

登校のようす
中高一貫校だからこそ実現できるR-プログラムが、これからの時代を生き抜く生徒たちの力を養います。

受験生と保護者の皆さまに向けてメッセージをお願いします。

今田先生

これからの時代を担う若者には、社会に出てから周りから信頼され、仕事のできる人に育ってほしい。どの分野に進んでも活躍できるよう、立正中高の6年間で指導していきますのでご安心ください。

ディスカッションのようす・登校する生徒たち
昨年度の大学合格実績

中学生を対象とした補習・特別講座例

中1対象

夏期補習「国語」

1学期に学習した内容を中心とする実力問題演習を行います。

夏期補習「数学・上級」

定期考査での上位得点者を対象とし、応用力を養成します。

夏期補習「数学・標準」

1学期に学習した事項の整理と総復習(2時間続きの講座)を行います。

中2対象

夏期補習「国語」

物語文、表論文など国語の長文読解の問題演習を行います。

夏期補習「英語・上級」

英語の長文読解の演習と英作文の実力養成を図ります。

夏期補習「英語・標準」

1学期に学習した事項の整理と総復習を行います。

中3対象

夏期補習「国語・上級」「数学・上級」「英語・上級」

レベル別に2つのクラスを編成。公立および私立校の過去問題を教材にし、問題演習を通して3年間の総復習と応用力の育成を図ります。

夏期補習夏期補習「国語・標準」「数学・標準」「英語・標準」

レベル別に4つのクラスを編成。1年~3年1学期までに学習した内容の総復習と弱点克服に取り組みます。

高校入試特別講座

12月~2月を中心に、週2~3回開講。立正高校の過去問題や国公立および難関私立高レベルの高校進学に向けた問題演習を行います。

授業のようす

中学校説明会・入試問題解説会

開催日時 イベント名
2019年12月21日(土) 14:00~ 第6回 中学校説明会+入試問題解説会
2020年1月11日(土) 10:00~ 第7回 中学校説明会+授業見学
随時 学校見学・個別相談

※参加には予約が必要です。下記のリンク先からお申込みください。
※各イベントには定員数が設けられており、定員数を超えると予約できなくなりますのでご了承ください。
※時期により予約受付にお時間がかかることもありますので、日程に余裕をもってご予約ください。

企画・編集:インターエデュ・ドットコム
提供・取材協力:立正大学付属中学校・高等学校