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inter-edu’s eye
立正大学付属立正中学校・高等学校(以下、立正中高)では、社会で活躍できる人材の育成を目指し、Research(調べる)、Read(読み取る)、Report(表現する)3つのスキルを伸ばす「R-プログラム」を2013年から実施。現在、第一期生が大学生として活躍しています。中高6年間の学びは、どのような成果を生んだのでしょうか。
日蓮宗の宗祖・日蓮聖人の「立正安国論」に基づき、社会のために自分の力を発揮する人を育てることを目指す立正。この理念をきっかけに「これからの社会で必要とされる力」を育てる取り組みとしてResearch(調べる)、Read(読み取る)、Report(表現する)の3つのスキルを伸ばす独自教育「R-プログラム」を行っています。
コラムリーディングとスピーチ
R-プログラムの根幹をなすのが、毎朝20分間のショートホームルームを活用したコラムリーディングとスピーチ。中1から高1までの4年間実施されます。新聞の社説やコラムなどを読み、内容や自分の意見を200字以内の文章にまとめる取り組みです。段階的に、データ分析やグループディスカッション、ディベートの機会を設け、思考力や表現力を磨きます。
リーディングマラソン
考えながら文章を読む習慣を身につけるために読書ノートをつくり、個人とクラス対抗で年に4回、読書量を競うリーディングマラソンを実施。文章を読むことで知識や見聞を広げるだけでなく、コミュニケーション能力の向上につながります。
キャリアデザインプログラム
進路学習となるキャリアデザインプログラムは、将来に対する意識を高め、進路選択を促す取り組み。中1では社会人として活躍する卒業生に話を聞く職業講話を体験。中2では、社会人としての振る舞い方を学ぶマナー講習を、中2・中3の職業体験では企業の協力を得て実際の仕事を体験します。
R-プログラムの第一期生として成長を感じているという卒業生のお二人にお話をうかがいました。
インターエデュ(以下、エデュ)
思い出深いR-プログラムの取り組みについて教えてください。
松下さん
キャリアデザインプログラムが印象的でした。私は、東京国立博物館で展示物などを英語で案内するガイド補助の体験をしました。この体験を通じて将来の職業イメージが固まり、英語をツールに人の役に立つ仕事をしたいと考えるようになりました。また、マナー講習で、社会での振る舞い方や仕事の基本などを学べたことも大きな収穫でした。
鈴木くん
コラムリーディングは大学受験の際に役立ちました。公募推薦入試だったので面接があったのですが、自分の思いを伝えられたのはコラムリーディングで表現力を鍛えた成果だと思います。僕は、もともと人前で発言するのが苦手でしたが、コラムリーディングの発表を繰り返すうちに、自分の意見を発言することの楽しさに気づき、人前での発言に抵抗がなくなりました。
エデュ
大学卒業後の進路目標を教えてください。
松下さん
海外の大学院に進学して今大学で学んでいる人権法を極めたいと思っています。立正で培った英語力で、海外の人権侵害問題を解決したいなと。NGO職員として、効果的かつ実効的な解決策を現地の人々に提案できる人材になりたいと考えています。
鈴木くん
僕はアナウンサーを目指していて、話し方などをサークルで学んでいます。トランプ氏が米大統領に就任した際に、株が暴落したことをテレビで池上彰さんが解説していたのを見たのがきっかけです。過去の事例から社会問題を説明できることに感銘を受け、自分も発信する側になりたいと考えるようになりました。
ここで、お二人の高3次の担任で、入試広報室長の幸(みゆき)智子先生に、ご参加いただきました。
エデュ
お二人の成長した姿を見てどう思われますか?
幸先生
うれしいですね。日本国内だけでなく海外で何ができるかに目を向ける思考力が素晴らしい、この一言ですね。二人とも目標を持つまでに、いろいろと苦労もあったと思います。それを乗り越えて頑張ろうとする気持ちに触れ、元気をもらいました。
エデュ
先生とお二人の思い出をお聞かせください。
幸先生
高2から高3に上がるときの勉強合宿が印象に残っています。3泊4日で、河口湖の合宿所に行きました。朝5時に机に向かう、ハードスケジュールでしたが、二人とも本当に頑張ってくれました。
松下さん
本当に幸先生に鍛えられました。すべてを詰め込む合宿でした。
幸先生
一気に成績を上げることが合宿の目的ではありません。「これだけやれたのだから、高3の4月からも頑張ろう」と、生徒を奮起させる決起集会のような意味がありました。
エデュ
高3の担任として進学指導では、どのような心配りをされましたか。
幸先生
生徒の勉強スタイルを尊重してむやみに口出しをしないこと。もう一つは、進路実現に向けて全力でバックアップする。この二つは常に意識していましたね。
鈴木くん
勉強スタイルや進路選択を押しつけられることはありませんでした。生徒の考えを尊重してくれるのが立正の先生方です。
エデュ
導入から8年、「R-プログラム」はどのように進化していますか?
幸先生
コラムリーディングを例に挙げると、中学3年間で大きな変化が見られます。文章を書かせると、中1は「良かったと思う」の一行、でも半年から1年経つと、「良かったと思う。なぜならば」と理由が書けるようになります。さらに中3頃には「自分ならこうする」と、自分の意見が書けるまでに成長します。
「R-プログラム」は年々バージョンアップしています。ディベートで反対意見を想定し、相手をどう説得するかを考えさせることもあります。反対意見を想定することで、思考力や表現力だけでなく、多様な考えを受け入れる感性を育んでいます。
エデュ
最後に、受験生・保護者の皆さまに向けて立正の魅力を紹介してください。
松下さん
学問的な学びにとどまらない人間力の土台を6年間で培いました。それが確実に今の進路選択につながっています。職業体験やコラムリーディングは、ただ大学受験に向けたものではなく、自分がどんな仕事をしたいのか、どんな生き方をしたいのかを考える将来を見据えた学びでした。ぜひ立正生になって学校の良さを知ってほしいと思います。
鈴木くん
先生方との距離が近く、アットホームな学校です。分からない問題があれば職員室に生徒が集まる毎日でした。立正生は向上心が高い生徒ばかりなので、刺激を受けることが多かったです。中1と高1のオリエンテーションでは、日蓮聖人が晩年を過ごした身延山久遠寺の宿坊に泊まって早朝の勤行を体験。思いやりや他者への感謝を学びました。立正を選んだのは正解だったと振り返って思います。
幸先生
私立中学校はたくさんあるので、お子さまに合った学校選びは難しいと思います。ですから、ご来校いただき本校の雰囲気を感じていただければと思います。また、友人関係や勉強面での、ご不安もあるかと思います。生徒一人ひとりに寄り添い、誰も孤立させず、勉強につまずいたときにバックアップをするのが、担任をはじめとする「立正ファミリー」です。安心してお子さまを6年間、お預けください。
編集者から見たポイント
社会のために自分の力を発揮するため、進路目標に向け邁進する卒業生のお二人。R-プログラムが目指す、社会で必要とされる力の育成を体現していると感じました。また、幸先生との鼎談(ていだん)での、生き生きとした笑顔が印象的でした。これも生徒と先生の距離が近い立正ならではの特色と言えるでしょう。生徒に誠実に寄り添いながら、次世代で活躍する人材を育成する環境が整っている立正。学校説明会などで同校の魅力をぜひ体感してください。
中学入試説明会
第2回 学校説明会+授業見学
2021年9月11日(土) 10:00~
第3回 学校説明会
2021年10月9日(土) 14:00~
第4回 学校説明会
2021年11月6日(土) 14:00~
第5回 学校説明会+入試問題解説会
2021年12月11日(土) 9:30~
第6回 学校説明会+入試問題解説会
2021年12月22日(水) 14:00~
第7回 学校説明会
2022年1月8日(土) 14:00~
イブニング説明会
第4回 2021年10月28日(木) 19:00~
第5回 2021年11月26日(金) 19:00~
高校入試説明会
第2回
2021年9月4日(土) 14:00~
第3回
2021年10月23日(土) 10:00〜, 14:00~
第4回
2021年11月7日(日) 10:00~
第5回
2021年11月27日(土) 14:00~
第6回
2021年12月5日(日) 10:00~