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inter-edu’s eye
自らの強みを伸ばし、世界とつながり新しい価値を生みだす人材を育てることを教育方針としている聖徳学園中学・高等学校(以下、聖徳)。近年、東京大学をはじめ難関国公立大学への合格者を輩出するなど高い進学実績を残しています。その背景には、中高6年間で学力をグンと伸ばして希望進路を実現させる聖徳の手厚いサポート体制があります。今回は、飛躍する進学実績の秘訣に迫ります。
近年、私立大学の定員充足率の厳格化に伴い、私立大学入試が難化する傾向にある中、堅実に進学実績を伸ばしているのが聖徳です。今春は東工大などの国公立大や早慶上理といった難関私大に、厳しい状況の中でも確実に実績を残しています。
その背景にあるのは、伝統ともいえる聖徳の手厚いサポート体制です。生徒自らが学習意欲を高め、自らの力で希望進路の実現に向かって突き進むことができるようにサポートをしています。
「週刊東洋経済」(7月27日号)で掲載された、中学入学時の偏差値と卒業時に合格した大学の偏差値の差を比較する「学力伸長度ランキング」で聖徳が全国トップに立ったことも、中高6年間で着実に力をつけて希望の進路を実現していることが証明された結果となりました。
生徒一人ひとりに合った指導を進める聖徳のサポート体制。具体的にはどのようなサポートを行っているのでしょうか。進路指導部長の大岡文夫先生に話をうかがいました。
成績で伸び悩んだり、学習方法に悩んだりする生徒にはどのように指導していますか。
生徒とじっくり対話して、どうすればいいか具体的な処方箋を提示するようにしています。担任面談を多く実施しているのも生徒の声に耳を傾ける時間を大切に考えているからです。また、担任だけではなく、進路指導や教科担当など多くの教員が生徒に関わり、情報を共有しながら生徒一人ひとりに合った指導を心掛けています。
生徒を指導する上で、教員のスキルアップはどのように図られていますか。
研究開発部という部署が年間計画を立てて研修会を開催しています。夏休みや冬休みは通常の授業がない分、かなり綿密に実施していますね。
座学ではなく、ICTも駆使した双方向のアクティブラーニングで行われることが多く、教員にとって有意義な学びの場だと実感しています。
生徒はいつごろ進路を決めるのでしょうか。またどのようにサポートをしているのでしょうか。
高2の冬までにはという思いもありますが、生徒自身が気付き、スイッチが入るまで待つ方が大事だと考えています。だから一斉に進路調査を取るということはしていません。その分、生徒の進路決定やその実現につながるようなセミナーを開催しています。
中3から高2を対象に企業インターンシップや大学研究施設の見学などを行っています。体験を通して将来の職業へのイメージを固める機会を作っています。
高1から高3の希望者を対象にした大学進学のための実力養成のセミナー。志望校のレベルに応じ、教科ごとに約40の講座を実施しています。
進学セミナーへの参加率は高いのでしょうか。
セミナーは補習ではないので高1・2に関しては、部活動や海外研修などさまざまな活動に精を出してほしいという思いから参加を強くは勧めていません。
高3は例年8割程度参加しています。
多様なセミナー
「自ら学ぶ」環境は学内でどのように整備されていますか。
13号館の1階にある「ラーニングコモンズ」は、生徒同士が教え合いながら学びを深められる場です。開放的な自習スペースといったところでしょうか。他にも、高3専用の自習室など用途に応じて使い分けられる部屋を用意しています。
また、卒業生チューターが放課後毎日来ているので、学習や進路の相談にのっています。教員には言いにくいことも卒業生には言いやすいようで、個々の悩みをすぐに解決できる体制が整っています。
教員、卒業生がチームとなって生徒たちを支えているのですね。
そうですね。だから学校の雰囲気を一言で表すと「ほんわか」としているんです。卒業生や教員のサポートを受けながら、ほんわかとした雰囲気の中で高みを目指していく学校だと思います。ほんわかとした雰囲気が生徒に安心感を与え、学習意欲の向上につながっていると感じています。
ほんわかとした雰囲気と高みを目指すことは相反するように感じるかもしれませんが、縛り付けるのではなく、放任するのでもなく適切な距離感でサポートすることで生徒のポテンシャルをより引き出せるように努めています。
教育のあり方
手厚いサポートを実現するための双方向のコミュニケーションを図るツールとして導入しているのがICTです。聖徳では早い段階からICTを授業や学校生活で活用しています。
ICTをどのように活用しているのでしょうか。
基本的にはICTありきではなく、各教科の目標を達成するために必要があればICTを使うという考えで活用しています。もちろん板書や教員の話を聞くなど、従来の授業の形式がなくなるわけではありません。必要なときにICTを使うからこそ、より授業理解を深めたり、コミュニケーションを密に取れたりするのだと考えています。コミュニケーションの一環としては、「Talknote」という学内SNSを活用することで担任と生徒が頻繁にやり取りして相互理解を図っています。
ICT活用のメリットを教えてください。
授業では、生徒の作業の様子をチェックすることができますし、全員で共有することもできます。そこから生徒に意見を求めればアクティブラーニングも可能になります。そのスピーディーさは大きなメリットだと感じています。生徒とのやり取りもスムーズにできるので、「生徒が何を考えているのかを把握するために、さらにICTを活用していきたい」とベテランの先生は話しています。
生徒目線のICTコミュニケーション
イベント名 | 日時 | 備考 |
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第1回 ナイト説明会 | 2019年10月9日(水) 18:00~19:00 |
お仕事帰りにぜひお立ち寄りください。 |
公開授業&説明会 | 2019年10月19日(土) 10:30~12:00 |
中学生の授業公開と説明会を行います。 |
第1回 適性検査型説明会 | 2019年10月26日(土) 10:00~11:15 |
適性検査型入試について詳しくお伝えします。 |
第2回 適性検査型説明会 | 2019年11月16日(土) 10:00~11:15 |
適性検査型入試について詳しくお伝えします。 |
体験授業&説明会 | 2019年11月16日(土) 14:30~15:45 |
体験科目:算数、社会、音楽、家庭科から選択 保護者の方には説明会を行います。 |
第2回 ナイト説明会 | 2019年11月27日(水) 18:00~19:00 |
お仕事帰りにぜひお立ち寄りください。 |
第3回 適性検査型説明会 | 2019年12月14日(土) 10:00~11:15 |
適性検査型入試について詳しくお伝えします。 |
第1回 入試体験会 | 2019年12月14日(土) 14:30~15:45 |
過去問体験・解説を行います。 説明会では各教科より出題傾向をお伝えします。 |
第2回 入試体験会 | 2019年1月18日(土) 14:30~15:45 |
過去問体験・解説を行います。 説明会では各教科より出題傾向をお伝えします。 |
聖徳の学力伸長度が話題ですが、中学入学から高校卒業までどんなことを意識して指導していますか。
学力を飛躍的にアップさせるカギは、「生徒自らが学ぶ」ということにあると考えています。中学では、自学自習を進めるための土台作りを大切にしています。入学後は、生徒が安心して楽しい学校生活を送るためのサポートを心掛けながら「体験して学ぶ」ことを大事にしています。生徒自身が自己肯定感を高め、自己分析し行動できる生徒になるよう指導することで自ら学ぶ力が備わっていきます。その力を土台にして高校では論理的に考える力や主体性などが身につけられるよう意識して指導しています。