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もう一つの「最高の夏」 Sugamo Summer School

自然豊かな巣鴨学園蓼科学校

inter-edu’s eye

巣鴨中学校・巣鴨高等学校(以下、巣鴨中高)。他の男子校や伝統校に比べて、グローバル教育やアクティブラーニングといった事柄に取り組むイメージが湧かないかもしれません。インターエデュでも、「昔からの伝統を貫く名門巣鴨中高」のイメージがありました。そんな巣鴨中高が、今年度から新たな取り組みであるSugamo Summer Schoolをスタートさせ、ここでしか体験できないハイレベルな講師陣の授業、豊富なカリキュラムで「最高の夏」が体験できるとのことで、期待に胸を膨らませ、密着潜入取材を行いました。 巣鴨中高公式サイト

イートン・カレッジ

大学入試だけではなく、その先の人生において役立つ英語力の養成を目指している巣鴨中高では、これまでさまざまな教育プログラムを提供してきました。その一つがイギリスの超名門校「イートン・カレッジ」のサマースクールへの参加。実は首都圏の男子校で唯一参加が認められているのが巣鴨中高です。短期留学を通して英語力を身につけるだけでなく、異文化に対する理解や人間力を育成するプログラムが好評を博し「最高の夏」を作りあげています。基本的に短期留学は、高1・2年生が中心です。そこで今年スタートしたのがSugamo Summer Schoolです。

今年8月、6日間の日程で行われたSugamo Summer Schoolは、中2・3年生の生徒にも短期留学と同等の経験ができ、英語コミュニケーションの楽しさを実感できるプログラムを構築。講師は、オックスフォードなどイギリスの名門大を卒業しているイギリス人6人を現地から招へいしました。生徒は、10人1グループの少人数で編成され、ハイレベルで密度の濃いレッスンを受けます。巣鴨学園蓼科学校で集中して、もう一つの「最高の夏」を過ごします。

講師紹介

Sugamo Summer Schoolの大きな特長は、多彩な経歴を持った講師陣の存在です。教員としての指導経験もありながら、さまざまな分野で活躍をしています。イートン・カレッジ・サマースクールでダイレクターを複数回務め、プログラム全般をプロデュースするオリー先生をはじめ、魅力的な講師陣が授業内容を提案。巣鴨中高の英語教員が生徒のレベルに合うように調整し、生徒の知的好奇心をくすぐるような興味・関心の高い内容の授業を展開しました。教室外でも、BBQやハイキング、星空見学、スポーツ、合唱などの体験活動も用意。英語で伝えあうことの楽しさを自然に身につけるプログラムが充実しています。

  • オリー先生(ダイレクター)

    オリー先生(ダイレクター)

    オックスフォード大学卒。イートン・カレッジ・サマースクールでダイレクターを複数回務め、イートン聖歌隊日本公演では皇太子に随行。ロンドンを拠点とする人気アカペラグループを結成し、英国首相の前で演奏を披露。
    担当:Director

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    Japanese Culture Presentetion 巣鴨学園で学校長と イートン参加者と巣鴨で記念撮影 先に蓼科に入り、準備万端! Opening Speech!
  • トリスタン先生

    トリスタン先生

    ケンブリッジ大学卒。英国で最も先進的なパブリックスクールと評されるウエリントン カレッジの歴史科教諭及びハウス(寄宿舎)の副寮長。過去9年間イートン・カレッジ・サマースクールで指導を行う。
    担当:Comparative History 1, Comparative History 2

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    イートンサマースクール直後に来日 ゾーンボールのルール説明 日英の権力の表し方の違いは何か? ポストイットで意見を引き出す! 日英お城対決ディスカッション
  • サミー先生

    サミー先生

    オックスフォード大学卒。イギリス政府に勤務し、前途を嘱望される役職に従事。ロンドン・パリで、英語、ラテン語、数学、歴史の指導経験を持つ。趣味はピアノやギターの演奏とサッカー。
    担当:UK Music History, UK Sports History

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    卓球も強いのがサミー先生 スポーツの歴史を皆で学ぶ コマ遊びを教えてもらうサミー先生 スポーツに関わる英語表現を学ぶ 英スポーツ史名場面特集!
  • ノア先生

    ノア先生

    オックスフォード大学卒。イギリス政府勤務。中・高時代には英国数学チャレンジ大会で金賞を4度受賞。教育困難校での指導も経験。フェンシングで過去にロンドンユース大会で銀メダル獲得。趣味はチェスと読書。
    担当:Debate, English Games & Tea

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    日本と英国のお茶文化の授業 生徒との将棋の勝負でも真剣! ディベートのルールとポイントをマスター 映像をもとにグループディスカッション 学びは体験も重要!お茶も飲む!
  • エミリー先生

    エミリー先生

    オックスフォード大学卒。コスタリカ・ロンドンにて、英語、数学、歴史を7~16歳の生徒たちに指導。自己理解・自身を高める為の学生向け講演依頼多数。セミプロ歌手・女優としてスウェーデン、ドイツ、スイスで公演。
    担当:Drama 1, Drama 2

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    英語ドラマの練習に熱が入る! 生徒のプレゼンに真剣に耳を傾ける 感情表現について学ぶ 中学生のモチベーションカーブに興味津々 盛り上がったドラマ発表本番!
  • トミー先生

    トミー先生

    オックスフォード大学卒。イギリス政府外交官。ブリュッセル勤務。2012~2015年に名門パブリックスクールのハロー校で教鞭を執る(化学)。副寮長として70名の少年たちと生活。セイリングのインストラクター。セミプロ歌手。
    担当:Geopolitics, UK Film

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    動画で日英の政治・文化を比較 外交官ならではの体験談 皆でアカペラの練習も実施 良きリーダーの資質について語り合う 先生は元ハロー校のラグビーコーチ!

充実した6日間の
体験プログラム

授業のようす

Sugamo Summer Schoolでは、蓼科の自然の中で英語を唯一のコミュニケーション・ツールとして、講師と寝食をともにし、すべての行動を英語で表現します。英語文法の習得や語彙力を増やすだけでなく、英語を使ってコミュニケーションすることの楽しさや視野を広げることが大きな目的です。そのため、日本人の教員も引率はしますが、蓼科に到着しバスを降りた時点から、一切口出しをしません。ネイティブ・スピーカーの講師陣に対してももちろんです。生徒を褒めるときも叱るときの態度も、タイミングも、すべて講師陣の考えのもと、英語でのやりとりになります。そうした環境だからこそ、英語での発言機会は当然増え、生徒たちは自然とコミュニケーション力を身につけていきました。

オリー先生から

わずか120時間の短期間ですが、英語を使ってコミュニケーションしたいという気持ちを生徒たちに芽生えさせるのが私たち講師陣の使命だと思っています。巣鴨中高の生徒たちは、英語に関するボキャブラリーや文法力が非常にハイレベルであり、とても感心しています。しかし、英語をコミュニケーションの道具として積極的に使う気持ちがあるかどうかは、別問題です。英語を使おうとする気持ちが大きくなれば、世界の人の考え方や文化を学ぶ機会も増えますし、生徒にとって新たな世界が広がります。また、英語学習意欲の向上にもつながると考えています。最初、生徒たちは緊張していた様子でしたが、プログラムを体験し、経験豊富な講師陣と交流していく中で、積極的に質問し、英語を楽しむように変わっていく姿が印象的でした。今回のSugamo Summer Schoolが、英語をもっと勉強したいと感じたり、海外に興味を持ったり、異文化に関心を示したりするきっかけになってくれればと思っています。

参加した生徒の感想

  • どの先生もユニークで面白い授業ばかりでした。今回の経験でイートンに行きたい気持ちが強くなりました。
  • イートン・カレッジ・サマースクールの事前学習として参加をしました。小さい頃からあこがれていた外交官の仕事内容を先生から聞くことができて良かったです。
  • とにかく楽しかったです。英国のお茶文化を知る事ができる授業がすごく面白かったです。
  • 外国の人とコミュニケーションをとってみたいと思い、参加を決めました。劇やプレゼンの授業、英語で討論をしたことが楽しかったです。すごく勉強になった6日間でした。
集合写真

編集者から見たポイント

イートン・カレッジ・サマースクールの実績を踏まえて始めたSugamo Summer School。冒頭で述べた「昔からの伝統を貫く名門巣鴨中高」のイメージを良い意味で裏切られました。そこにはグローバル教育・アクティブラーニング・ICTの活用といった、いま必要といわれる教育が当たり前のように散りばめられていました。
そして、日本国内でこれほどの経歴を持った講師を揃えることは難しいのではないでしょうか。更に、その講師が生徒に本気で向き合う姿勢や熱量には、相当なものを感じました。巣鴨中高の本気の思いが反映されたものに違いありません。記事と写真でしかお伝えできないことが残念なくらいです。
短期間ではありますが、この経験が、生徒たちの学校生活に良い影響を与え、英語の学習意欲の向上にもつながることが期待されます。もう一つの「最高の夏」を経験して一回りも二回りも大きく成長した生徒の今後と、巣鴨中高の今後の更なる進化。2つも楽しみが増えた取材となりました。 巣鴨中高公式サイト

企画・編集:インターエデュ・ドットコム
提供・取材協力:巣鴨中学校・巣鴨高等学校