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理科・社会科から探る高輪生の育て方

inter-edu's eye

JR山手線/京浜東北線の新駅として話題を集めた高輪ゲートウェイ駅から徒歩6分、由緒ある名所や自然に恵まれた高輪に位置する中高一貫の男子校「高輪中学高等学校」(以下、高輪中高)。難関大学への合格者を多数輩出している高輪中高ではどのような学びが実践されているのでしょうか。先生・生徒それぞれの視点から探っていきます。

教科書の枠を超えた学び

卒業生の約半数が理系学部への現役進学を果たしている高輪中高。この進路を実現させるために必須となる「理科」の指導方針や具体的な取り組みについて、理科主任・理科研究部顧問の押見誠則先生からお話をうかがいました。

押見先生

押見先生

中学生のうちは理科の奥深さに興味を持ってもらうために、失敗も成功も問わず、様々な実験を行い、実際に体験して考えることを大切にしています。その結果が予想と異なった理由を考えて、成功させるための条件を見つけ出していきます。
さらに、学んだことが単なる知識に留まらないことを意識してもらうために、話題になっている物事を授業のテーマに取り上げたり、見せられるものは実際に見せて考えてみます。理科は答えを暗記するための勉強ではなく、自分の頭で考えて可能性を広げる教科ということですね。

理科の授業のようす

中3からは、先取り授業に加えて習熟度別クラスを編成するので、取りこぼしが無い指導体制を設けています。学習指導はもちろんですが、生徒のやる気を引き出す行事も多数用意されています。
学外の講師を招聘して講演を開くサイエンスカフェでは、研究の最前線に立つ方々の姿を見た生徒たちが、研究者になった将来のイメージを持つようになります。私が担当する理科研究部では、郊外に出かけて昆虫採集をするなど授業では扱わない学びを体験できます。
こういった授業や部活動を通して自分の興味・関心を見つけ、好きなことに打ち込んでいく男子の特性が進路状況にも反映されているのだと思います。

世界と個人をつなぐ教科

リアルタイムで大きく変わりゆく世の中を俯瞰して、より良い未来への道筋を探る「社会科」の在り方や実際の指導例について、社会科教諭の高橋長久先生からお話をうかがいました。

高橋先生

高橋先生

社会科は過去・現在・未来を一貫して捉え、時を越えて世界と個人をつなぐことができる学びです。歴史の中での小さな一歩が、後に大きな波を起こすことを証明しており、世の中にたくさんある問題を解決するヒントにもなっています。
以前は直感だけで捉えていた平和問題も、グループ学習や体験行事を通して自分と関係が深いこととして捉えなおして考え方が大きく変わっていきます。生徒たちは、そのような体験を文集などにすることで自らの考えをまとめ、他者に明確な意図を伝えるための工夫をするようになります。

体験行事のようす

高輪中高では、変わりゆく東京の原風景を感じながら自分事として歴史を体験することができます。また、男子が良い意味でのライバルとしてお互いを高め合う文化が醸成されています。授業では必ず意見を書き留める、学友との議論から意見を吸収する、苦手な分野があっても得意な分野でスポットライトを浴びる。社会科にはいろんな楽しみ方があり、ひとつの教科には収まらない魅力があります。
社会科では、世界遺産検定を実施しています。この検定は世界史・日本史・地理のすべてが関連しており、生徒の視野が広がるきっかけとなっていますね。

一生の思い出になる高輪ライフ

男子たるもの、勉強と同じようにクラブ活動にも熱心に取り組まないと高輪中高での生活を満喫したとは言えません。ユニークなクラブ活動に所属する生徒二名から、普段の取り組みについてお話をうかがいました。

高学祭(文化祭)の旅行・鉄道研究部の展示
岡崎さん
岡崎さん(高1)
旅行・鉄道研究部

岡崎さん

中学受験の際に高学祭(文化祭)で旅行・鉄道研究部の展示に出会ってからは、絶対に入学してやると心に決めていました。今では僕が高学祭で研究成果を発表する立場になりました。部員同士が納得するまで話し合う機会があり、お互いの個性がぶつかり合っていますね。
城址を巡るのが趣味なので、仙台の青葉城や寺社仏閣を見てまわり、旅行記を作成しました。こういった体験が歴史を勉強する意欲につながっていることを実感しますし、みんなで団体行動をするのでルールの大切さに気付けました。

山口さん
山口さん(高2)
理科研究部 部長

山口さん

約50名が所属する理科研究部で、部長としてみんなをまとめています。毎年3月の研究発表会では、パワーポイントやワードで作成した資料を用いてプレゼンテーションを行うのですが、学会のように質疑応答があるので、万全な準備ができるように取り掛かっています。顧問の押見先生からは、実証実験の順序立てや比較検討の方法で助言をいただいています。
昆虫採集が趣味なので、生物の授業はとても面白いですし、そこで学んだことを発展させた研究に取り組む部員も多いですね。

夏合宿のようす
夏合宿のようす

受験生に送るメッセージ

授業の魅力やクラブ活動から得た学びを語ってくださった先生・生徒のみなさんから、中学受験にチャレンジするご家庭に向けたメッセージをお預かりしました。

受験生にメッセージを送る押見先生

押見先生

学びは未来につながる

入学するまでは不安なこともあるでしょうが、高輪生になったら必ず友だちが見つかります。合格した時に家族が喜んでいる笑顔を想像して、今できることを頑張ってください。特に、受験勉強で習うことがすべてではありませんので、入学後の先を見据えて学んで欲しいですね。

受験生にメッセージを送る高橋先生

高橋先生

初志貫徹

高輪生は好きなことを深く追求していくことで自分自身の才能の芽を伸ばしています。もちろん、知識の取り入れ方にも各自の個性が光り、多様な生徒が集まる学び舎です。受験勉強に行き詰まったとしても、何をしたくて始めたのか、当初の志を思い出し、焦らずに進んでほしいと思います。

受験生にメッセージを送る山口さんと岡崎さん

山口さん

切磋琢磨

高輪中高では良い友達と出会い、テスト勉強も共に競い合ってお互いを高め合うことができました。とても楽しい経験になりますから、入学後のクラブ活動に参加する自分をイメージして受験の時期を乗り越えてほしいです。

岡崎さん

努力は実を結ぶ

学校選びでは、実際に訪れてみないと校舎の様子も先生から感じ取れる雰囲気も知ることができません。弱気になった時は、自分が目標にした学校に入学した先を考えると、毎日の勉強もきっと楽しくなるはずですよ。

編集者から見たポイント

「高校に進級しても覚えているのは自分で試した実験や体験」(押見先生)、「中3の西日本探訪には特に力を入れている」(高橋先生)というお話をうかがい、国・数・英のいわゆる主要3教科とは少し異なるアプローチが、高輪中高らしさを醸し出しているように感じられました。この記事で紹介しきれないユニークな学び方や学校行事、クラブ活動の数々が未来の高輪生を待っています。高学祭や入試説明会で学校に赴き、生徒たちがどのように過ごしているのかを家族一緒に確かめてみてはいかがでしょうか。

イベント日程

  • 高学祭

    今年度はオンラインで12月または1月に配信予定
  • 入試説明会※要予約

    ①10:00~ ②14:00~

    2020年9月26日(土)
    2020年10月4日(日)
    2020年10月31日(土)
    2020年11月3日(祝)
    2020年12月5日(土)
    2021年1月6日(水)
    2021年1月8日(金)

    ※ 2021年1月6日(水)、1月8日(金)は②14:00〜のみ

企画・編集:インターエデュ・ドットコム
提供・取材協力:高輪中学高等学校