体験学習が豊富な高輪中学高等学校(以下、高輪)で、4年ぶりにアメリカ・サンタクルーズ短期留学が実施されました。本来中3生のみ対象のところ、コロナ禍で参加できなかった学年に配慮し、中3~高2までの3学年の生徒が渡航。異例対応となった10日間の短期留学を、参加した生徒が振り返ってくれました。

趣味はピアノとサッカーとスケボー

陸上競技部と旅行・鉄道研究部に所属

将来の夢は声優で趣味は舞台観賞
平日の午前中はモントレーベイアカデミーで英語研修をし、午後はさまざまなアクティビティに参加。休日はホストファミリーと過ごします。丸1日、サンフランシスコを観光する日もありました。

アメリカ短期留学に参加した理由を教えてください。
高1 滝澤くん
同じ学年の友達に誘われたからです。
高2 睦好くん
高輪には海外研修がいくつかあって、どれか1つに参加しようと思っていました。コロナ禍で先が見えなかったので、今回の留学の実施を知り「行く機会があるうちに」と申し込みました。
高3 五十嵐くん
日本とは文化や規模が違うアメリカに興味があり、人生で一度は行ってみたいと思っていたからです。

モントレーベイアカデミーでの英語研修はいかがでしたか。
高1 滝澤くん
先生やカンバセーションパートナー(現地の高校生や大学生)と高輪の生徒でグループになって話をするのですが、初日の自己紹介では緊張して全然話せませんでした。
高2 睦好くん
グループのメンバーは大体一緒で、先生だけが日によって変わりました。午後のアクティビティでスポーツをするときは、事前に研修でスポーツに関することを英語で話しましたね。
高3 五十嵐くん
車の制限速度の話とか、アメリカのお土産なら何がいいかとか、カンバセーションパートナーの方とはいろいろな話をしました。
英会話ではどんなことに苦労しましたか。
高1 滝澤くん
英語を聞き取れず、その後沈黙が続いて気まずいムードになったことがつらかったです。そういうときは友達に聞いたり、「分からない」とはっきり相手に伝えました。すると簡単な単語で言い換えてくれて、理解できるようになりました。
高2 睦好くん
耳が慣れてくると、聞き取れた内容を相手に話してみて、意思疎通ができるようになっていきました。ただ、文化が違うので「もしかしたら失礼なことかもしれない」と、感じたことや言いたいことをストレートに伝えられず、もどかしい思いをすることもありました。
高3 五十嵐くん
僕も聞き取りが最初の壁でした。ゆっくり話してくれても次に発音の問題があって。睦好くんみたいに、僕のほうから似たワードを提示していって内容を確認したり、身振り手振りで表現したりしていました。
カンバセーションパートナーと海や街へ。アクティビティの内容と感想を聞きました。
スタンフォード大学キャンパスツアー
高2 睦好くん
カンバセーションパートナーの案内で大学を見学します。大学の構内にあったメモリアルチャーチはステンドグラスが綺麗で、建物に歴史の重みを感じました。
プライベートビーチ
高3 五十嵐くん
ビーチで砂の城を作ったり、宝探しをしたりしました。観光客が多い街なのにカンバセーションパートナーが連れて行ってくれたビーチは人が全然いなかったので、絶景を独占できましたね。


ダウンタウンウォーキングツアー
高1 滝澤くん
カンバセーションパートナーと街を歩きました。このとき初めてアメリカで買い物をしたんです。店員さんの言葉が聞き取れなくて少し困ったこともあったけれど、無事購入できて達成感がありました。




ALL DAY TRIP
高3 五十嵐くん
1日かけてサンフランシスコを回りました。ゴールデンゲートブリッジと、橋の周りの風景が素晴らしかったです。

ホストファミリーとは、どんな思い出がありますか。
高1 滝澤くん
ホストファザーがロサンゼルスへ連れて行ってくれました。金曜日に下校すると、「5分後に出かけるぞ!」と言われてドライブがスタート。長時間かけてロスのディズニーランドに行ったら、「次はユニバーサルスタジオハリウッドへ行くぞ!」と言われて…。行きと帰りに2度車中泊をして、初めてのことだらけの刺激的な休日を過ごしました。ホストファザーは豪快でミステリアスで、これまで出会ったことのないタイプの方でしたね。

高2 睦好くん
サンタクルーズはアメリカの中でも富裕層が暮らすエリアだそうで、僕が滞在した家もとても広かったです。6人家族で、ホストシスターがアイスホッケーをやっていたので、家族と練習を見に行きました。ほかに遊園地にも連れて行ってもらいましたね。ホストブラザーが回転系の遊具に乗りたがったので、一緒に乗りました。家でも、子どもたちとボードゲームやバレーボールをして遊ぶことが多かったです。研修と同じで、最初は緊張して家族とも全然話せなかったけれど、途中からは自らコミュニケーションがとれるようになりました。

高3 五十嵐くん
家にいるときはリビングで家族と一緒に過ごしました。ホストブラザーとはゲームの話題で盛り上がったし、ホストファザーからは「なぜ沖縄の文化は独自性があるのか」と聞かれて「沖縄は琉球として栄えた歴史があるから」と答えるなど、軽い話から真面目な話までしました。最終日の夕食では、僕がジョークを言って食卓に笑いが起きたことがあって。アメリカで受け入れられた気がして嬉しかったです。
短期留学を経て、英語や海外に対する思いは変わりましたか。
高1 滝澤くん
4月の実力テストで、英語で良い結果を出せました。ペーパーテストとリスニングがあって、どちらも昨年より点数が上がって。英語は苦手科目でしたが、留学の成果が出たことで自信がつき、得意科目になりました。
今回の留学では、思うように話せなかった悔しさが残り、「もっと英語が話せるようになりたい」と感じました。親に話したところ、1年くらいの留学に行ってみてはどうかと言われて。高輪にはサンタクルーズに長期滞在できる留学制度もあるので、参加しようかと考えているところです。
高2 睦好くん
帰国してから英語の長文を見ても拒否反応を起こさなくなりました。また、英語はもちろん海外への関心が高まったので、留学制度が豊富で海外交流が盛んな大学を進学先として探すようになりました。
高3 五十嵐くん
英語は現地で話すほうが楽しいことを実感しました。今回は西海岸に滞在したので、次はニューヨークなど東側の街に滞在してみたいと思うようになりましたね。

受験生や在校生にアメリカ短期留学のおすすめポイントを伝えてください。
高1 滝澤くん
僕のように海外に行ったことのない人にぜひおすすめしたいです。なぜなら、つたない英語でも、文化が分からなくても、周りに高輪の生徒や先生がいて心強いからです。渡航前は「10日間は長いな」と不安しかありませんでしたが、滞在6日目くらいから「まだ居られるな」と思い始め、10日目には「話せるようになってきて、これから楽しめるところなのに!」と帰国を惜しみました。
高2 睦好くん
10日間の滞在で、海外や留学に対するハードルがぐっと下がります。あと、ホームステイできることが大きな魅力で、僕は食事をしたりテレビを見たりしながら、おじいちゃんやおばあちゃん、お父さんとお母さん、子どもと世代の違う方と会話することに刺激を受けました。
高3 五十嵐くん
午前中は研修、午後はアクティビティというスケジュールがとても良かったです。英語をしっかり学んで、午後はアメリカの文化や生活を知ることができますよ。
多感な時期に素晴らしい体験を重ねている高輪生。10日間を存分に楽しんだ3人のエピソードは、記事に書き切れないほど盛りだくさん。そのバラエティに富んだ体験談に、同席した広報ご担当の先生は「俺も行きたくなってきた」とおっしゃっていました。2024年の3月にも、多くの高輪生がアメリカで素敵な経験を重ねることでしょう。
第2回入試説明会 | 2023年11月3日(金) 10:00〜12:00 / 14:00〜16:00 |
---|---|
第3回入試説明会 | 2023年12月2日(土) 14:00〜16:00 |
第4回入試説明会 | 2024年1月8日(月) 10:00〜12:00 |