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塾任せにしない!我が子のための模試選び

inter-edu’s eye

もうすぐ6月。中学受験に向けてこの春から塾に通い始めたお子さまは、通塾に慣れてきた頃でしょうか。お子さまが入塾して間もないご家庭にとって、具体的な学校選びはまだまだ先の話です。この段階でぜひ取り組んでおきたいことの一つが、模試へ理解を深めること。「本番は数年後だから」「塾で週末テストや塾内模試があるから」とお考えの保護者の方、視野を広げるためにも、学校選びにつながる効果的な“模試選び”について考えてみましょう。

確認すべきは目的・タイミング・ボリュームゾーン

力試しや苦手分野を知るきっかけになる模試。受験生に欠かせない存在ですが、数多く受ければいいというわけではありません。やみくもに受けることで厳しい数値を突きつけられ、お子さまが勉強する意欲を失ってしまう……、そんな危険もはらんでいます。学力の高い受験生が多く受ける模試と、幅広い学力層の受験生が受ける模試では、同じ受験生が受けたとき偏差値に大きな差が生じるからです。塾選びと同じで、模試選びでもボリュームゾーンを意識することが大切です。

模試選びに悩む保護者

家族の時間が減ったり、お子さまの体力を消耗したりする心配もあります。「貴重な休日をつぶしてまで受ける必要があるの?」など、インターエデュの掲示板やエデュナビの”お悩みQ&A”には模試に関する悩みや意見が寄せられています。
まずは、お子さまの学力や目指すステージを考え、目的に合わせた模試選びをすること。次に重要なポイントがタイミングです。分かりやすいように、学年を限定した模試があるので低学年・高学年それぞれを例に挙げて見てみましょう。

エデュおすすめの模試

受験できるのは小3・4のみ 「最難関模試」

低学年から身につけておきたい思考力を試す

中学受験の単元学習が本格化する前の、小3または小4で受ける模試にTOMAS「最難関模試」があります。最難関特化型の「spec.TOMAS」のカリキュラムに基づいて出題され、トップ校を目指すために小3・4時点で到達しておきたいレベルへの理解度を測ることができます。

たとえば小3国語の試験範囲は、文学的文章の読解、漢字の音と訓、部首や筆順、言葉の知識など、算数では整数の四則計算、虫食い算、表の読み取り、図形に関する問題など。低学年から身につけておきたい思考力を試す問題も出題されます。「もしかしたら最難関校を目指せるのかな」と考えているご家庭にとって、お子さまの可能性を知るきっかけになるかもしれません。

勉強する受験生

個別カウンセリングで追駆するライバルとの差を広げる

模試は「受けて終わり」「偏差値や順位を見て一喜一憂」では意味がありません。最難関模試の結果はTOMASの各校舎で返却され、同時に個別カウンセリングが行われます。講師が現時点での学力を分析したうえで、最難関校合格のために、勉強との向き合い方や重視すべきポイントを具体的にアドバイスします。

個別カウンセリングの様子

都立中や大学附属校の人気も後押しし、衰えない首都圏の中学受験熱。「低学年から塾通いをしていれば大丈夫」そんな甘い考えは通用しません。中学受験に向けた入塾時期について、インターエデュが数年前に行った独自調査では、「小3の2月ごろ」が23%、「それ以前」が24%という結果でした。早くから通塾するライバルはたくさんいます。そして、遅れて中学受験に参戦したにもかかわらず、地頭の良さから頭角をあらわし、成績を急上昇させる受験生は数多くいます。早い時期から受験勉強を始めたなら、時間を有意義に使い、ライバルが追いつけないほどのアドバンテージを稼いでおきたいもの。そんなとき、受験を熟知した講師との個別カウンセリングは、大いに活用できるものになるでしょう。

高みを目指す意識づけに

志望校が定まらないうちは勉強する目的が明確になりません。現地に足を運び、お子さまが「この学校に行きたい!」と思える学校に巡り会うまで、公開行事や合同説明会に参加して情報を集めていくのが志望校選びの定番でした。しかし、収束の兆しが見えないコロナ禍において事態は一変。回数や定員を減らした受験生イベントの予約をとることは、ときにプレミアムチケット獲得レベルの困難さが生じています。第一志望が定まるまで目標を最難関校とし、該当の模試を受けてお子さまが「自分はトップを目指しているんだ!」と感じたら、勉強への目的意識や、受験生としての自覚の芽生えが期待できます。

6月26日(日)開催 小3・小4対象
※申込期日 6月16日(木) 13:00

「最難関模試」の
詳細はこちら

最難関校の入試を疑似体験 小6「学校別そっくり模試」

御三家を目指すなら

低学年対象の模試に続いて、高学年対象の模試を見ていきましょう。入試本番が近づく高学年になるほど、模試の数が増え、細分化されます。分かりやすい例に「学校別模試」があります。
TOMASの「学校別そっくり模試」は、開成、麻布、桜蔭、女子学院、慶應中等部、早稲田実業を目指す受験生を対象とした模試。そっくりという名のとおり、問題形式、出題傾向、難易度、試験時間まで徹底的に一つの学校に合わせて実施するため、本命の入試を疑似体験することができます。

模試に取り組む受験生

学校別模試が求められる理由

細部までこだわる模試が求められる理由は、学校によって出題傾向が大きく異なるからです。
どれほど違うのか国語で比べてみましょう。

開成

読み書き思考の総合力が試される

評論と小説の2題構成または長文の小説1題であることが多いが、俳句や詩が出題されることもあるので、さまざまなジャンルへの対策が必要。設問の数は多くないが、本文を正確に読み解いたうえで問いに対する答えを練り上げ、表現する力を要求する良問が揃っている。

麻布

物語の本格問題で記述力の勝負

物語1題形式で、人物の心情や状況説明を長文記述中心に出題するスタイルが伝統となっている。設問同士が緊密なつながりを持ち、その流れに沿って深く考え、答えを文章にすることが求められる。物語の主題をつかみ、条件指定をふまえて記述することが大切。

桜蔭

質・量・スピード全てを要する難問

例年、説明的文章1題と長い文学的文章1題という構成。漢字と語句の問題のほか、50字から250字程度の長い記述問題が出題される。設問数は少ないが、しっかりした読解力と思考力、表現力を試すものとなっている。説明的文章では、文学・芸術論、言語などをテーマとしたものがよく出題される。

女子学院

速く正確な読み書き力が問われる

論説文、物語文、随筆文から2題が出題される傾向が続いている。設問の形式は語彙に関するものがやや多いものの、そのほかは典型的なものが多い。一見するとくみしやすい印象を受けるが、問題の分量と40分という試験時間を考えると、迅速な作業と判断力が必要とされる難易度の高い出題となっている。なお、記述問題の量が年々増加していることには注意しておきたい。

慶應中等部

知識の正答率が合否のカギに

読解問題と知識問題の独立題が毎年出題されている。読解問題の組み合わせは年度ごとに異なり、詩や短歌、俳句が出題されることもあるのが特徴的。形式は選択問題が中心で、短文の記述問題がわずかに見られる。知識問題の出題は漢字を中心に多岐にわたり、言葉に関する説明文を読んで考えさせるものも出題されている。なかには一般的な受験用の問題集には見られないものも多い。

早稲田実業

高い読解力・処理能力が必須

文学的文章と説明的文章の2題、漢字や知識の独立大問で構成される。以前は選択肢問題と書き抜き、空欄補充が大半で、字数の多い記述は出題されていなかったが、年々記述を要する問題が増えている。選択肢は判断の難しいものが多く、書き抜きも要点の正確な読み取りが必要であるため、総じて難度は高い。漢字は音や訓の難しい読みも見られる。

いかがですか。1科目だけでこれほど傾向が異なります。
可能な限り本番に寄せているからこそ、最難関校を第一志望とするお子さまには受ける価値のある模試といえます。学校別そっくり模試では、最難関模試同様、試験後にTOMASの校舎で個別カウンセリングを実施。本番に向けたアドバイスを得られます。

8月開催 小6対象
※申込期日:慶應・早実 7月28日(木) 13:00
開成・桜蔭・麻布・女子学院 8月4日(木) 13:00

「学校別そっくり模試」の
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編集後記

2022年度入試で御三家と最難関校146名、早慶など難関附属校172名という合格実績を出したTOMAS。帳票(成績表)のみ受け取りの模試もあることから、個別カウンセリングはTOMASの模試の大きな特長といえます。模試によって、受験後のサポートが手厚いものがあれば、私立校が試験会場になって学校訪問を兼ねることができるものもあります。理解を深め、タイミングや目的、ボリュームゾーンを見定めて上手に模試を活用しましょう。

企画・編集:インターエデュ・ドットコム
提供・取材協力:リソー教育