駒東・渋渋の理科は家庭科トリビア！ これは解きたい！ おもしろ中学受験問題～難関校編～

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中学受験の結果はいかがでしたか？ 泣いても笑っても、これまでのわが子の努力は、ほめてあげたいものですね。さて、インターエデュでは、今年も男女御三家をはじめとする難関国立・私立中学校の解答速報を掲載しています。
前回（2月17日掲載）は、男女御三家の入試問題より紹介した、思わず解きたくなるおもしろ問題シリーズ。今回は、男女御三家以外の難関校から、ピックアップしました。実は楽しい中学受験問題。パパ、ママもぜひ解いてみてください。

社会で問われたディベートのロジック！ どう説得する!?

社会の入試問題では、用語や出来事などの知識を問う問題や、グラフなどの資料から読み解いていく問題などが出題されますが、一風変わった問題を出題したのが、駒場東邦中学校です。

問5で出題されたのは、卒業式前日の給食メニューをどのように決めるか、という問題。（1）では、何でもよいから麺類に決まってほしいCさんが、リクエストで各学年1位になったメニューで決選投票する案に反対する理由を考えます。一方、（2）は、リクエスト1位になっていないカレーライスも候補に残したいと考えているEさんを後押しするための根拠を見つけるというもの。

どちらも各学年の希望メニューと希望児童数が書かれた資料を見て、読み解いていく設問ですが、求められているのは資料読解力というよりも、相手を論破できるディベート内容や納得させるプレゼンテーション力だといえるでしょう。自分だったら、どう説得するか。ロジカルシンキングを試してみては？

家庭科は理科!? まんじゅうに乾燥剤が使われないワケ

「まんじゅうの保存に、乾燥剤を用いないのはなぜですか。」（渋谷教育学園渋谷中学校 大問2 問2）

これもれっきとした理科の問題です。出題したのは、渋谷教育学園渋谷中学校。渋渋の大問2は、食品の保存に使われる脱酸素剤と乾燥剤がテーマでした。それぞれの働きの説明から、設問に答えていく今回の問題。乾燥剤にもシリカゲル乾燥剤と生石灰乾燥剤の2種類があることに「へぇ～」と納得できれば、焼きのりの保存にシリカゲルではなく生石灰が使われている理由（問4）にも答えられるはず。

そして、もう1校、お料理好きママは答えたい問題が。ゼリーを作るためにゼラチンと寒天の違いを実験していく、駒場東邦中学校の大問4です。お菓子作りでは必須のこの2つの食材。設問を解いていくと、使い方の違いの理由が見えてくるのが楽しい問題です。食感を聞く問いもなかなか！
食べ物の見方が変わる2題。どちらも説明から論理的に答えられるので、家庭科のトリビアを身につけてみましょう。

算数“パズル”で凝り固まった頭をほぐしてみましょう

ラストは、パパ、ママも解きたい算数のチャレンジ問題です。頭の体操をしていきましょう。

まずは、栄光学園中学校から2題。大問2は、5か所の空欄に1～9の数字を入れ、その間の4か所で＋（足す）か×（かける）を選んで、等式を作るパズル的な問題。慌てて解くと引っかかりそうですが、基本に立ち返って考えればあっさり解くことができるでしょう。続く大問3も、パズル感覚で解けるサイコロ展開図の問題です。（1）は典型的な一方で、（2）はやや難易度高めのレベル設定。親子で、どちらが早く解けるか、頭の柔らかさを競うのもおもしろいかもしれません。

そして、ぜひ解いてもらいたい問題が、駒場東邦中学校の大問1の（4）。「実生活で算数の考え方が活かされて感動したり、おもしろいと感じた出来事」を説明するというもの。算数の本質をついている問題ですね。これを答えられるかどうかで、知識は知識のままなのか、知識を活かしているのかが分かります。大人でも、難しい人がいるのでは？

実際に出題された問題と模範解答は、インターエデュの解答速報に掲載しています。正解不正解だけが問われがちな中学受験問題。しかし、そこには子どもの関心を引き出す、設問がたくさんあります。新しい知識や視点を身につける手段の一つとして、チャレンジしてみてはいかがでしょうか。