Z会 掲載日:2015年3月10日

新中学1年生必見! 東大・京大合格に圧倒的な実績を誇るZ会に聞く。センター試験廃止後の大学入試に求められる力とは?

inter-edu's eye

毎年、東大・京大に多くの合格者を輩出するZ会。通信教育のイメージがありますが、首都圏・関西圏に教室を開校する「Z会の教室」も受験生からの支持が高く、2015年度に30周年を迎えます。そこで、Z会が培ってきたノウハウから、2021年度入試から始まる「大学入学希望者学力評価テスト」に向けて、今後どのような勉強が必要になるのか、お話をうかがいました。

大学受験のトレンドが大きく変化!中学生・高校生から求められる“自分の言葉で表現する力”

今年の東大・京大入試の入試傾向は?

Z会東大進学教室 副代表 湯本岳大氏
東京大学農学生命科学研究科修了。池袋教室、御茶ノ水教室の教室長を経て現職。自身の経験を活かした、親身な進路指導を行う。

大学入試は大きく変わろうとしています。「大学入学希望者学力評価テスト」を初めて受けることになる新中学1年生に求められる学力について、Z会東大進学教室副代表の湯本岳大氏にインタビューしました。

今年の東大・京大入試の入試傾向は?

インターエデュ(以下、エデュ):Z会は東大・京大へ毎年多くの合格者を輩出していますが、今年度の東大・京大の前期試験の傾向を教えてください。

湯本氏:東大全体の志願者は若干増えましたが、文三・理二・理三の志願者は減少、文三では第一段階選抜が行われませんでした。今年度入試ではセンター試験で高得点を取った層が多かったため、文三を除くすべての科類で第一段階選抜合格者の平均点が上昇しています。また、英語ではマークシートの導入が発表されていましたが、出題内容に大きな変化はなく、従来通り総合力が問われる試験でした。

京大では理系人気が続いていて、特に農学部が受験生を増やし続けています。受験科目の負担が減った学部や学科もありましたが、京大全体では文系学部を中心に志願者がやや減っています。英語や理科で新傾向の問題が出題されるという変化はあったものの、本質的な理解力を問う問題レベルの高さは例年通りです。 東大・京大の個別試験は記述が基本で決して簡単ではありませんが、50~60%の得点率で合格できます。与えられた時間の中で、解ける問題とそうでない問題を把握して、解ける問題を確実に解くことが重要になります。

中学生のうちは「きちんと書く」ための基礎を固める

エデュ:新中学1年生が大学受験をする2021年度入試は、センター試験が廃止され、「大学入学希望者学力評価テスト」が始まります。これはどんな内容でしょうか。

湯本氏:「大学入学希望者学力評価テスト」では、知識・技能の活用力(思考力、判断力、表現力等)や高校生活全体を通じて培われる汎用的能力等が重視されると発表されています。従来の教科・科目型の試験だけではなく、科目を融合した内容を取り入れた「合科目型」や、教科・科目型の試験では評価できない能力を測る「総合型」が導入されます。また、問題は選択式・記述式両方を出題し、CBT(コンピュータ上で行う試験)の導入も検討されています。

中学生のうちは「きちんと書く」ための基礎を固める

エデュ:かなり目新しい内容ですが、どのような対策が必要となってきますか?

湯本氏:今、大学入試で大きな改革が始まっています。現状で得られる情報によると、2021年度以降の大学入試で問われるのは、知識を持っていることよりも、むしろ今ある知識を活かして、自分の頭で考え、自分の言葉で表現できる力です。例えば国語なら、選択式の問題で正しく解答を選ぶことよりも、筆者が主張したいことを、決められた文字数でまとめるような問題が解けるようになる必要があります。

おそらく各大学が受験生に求める力には、ますますこの傾向が強くなるでしょう。合格を勝ち取るには、ただやみくもに問題を多く解き、解答パターンを覚えるのではなく、問題1題1題にじっくりと取り組み、本質を理解しながら知識を深めて、本物の学力を見につけることが重要です。本物の学力を身につける学習を進めていれば、大学入学希望者学力評価テストがどのような問題になっても十分対応できると考えています。

エデュ:実際、教室ではどのように指導をされているのですか?

湯本氏:中学1年生、2年生は、まだ語彙が少ないので、自分の言葉で表現できる生徒はほとんどいません。だから、例えば国語なら“起承転結”のような、誰が読んでもわかるものを書くためのテンプレートを、まず身につける必要があります。よりわかりやすい表現や自分の主張をまとめるなどのオリジナリティが出せるようになるのは、基礎ができるようになってからですね。

大学入試は通過点! その先を描いて進路を選ぼう

大学入試は通過点! その先を描いて進路を選ぼう

エデュ:勉強をしていく上で、中高一貫生と高校受験をした生徒との違いで、気をつけたい点はありますか?

湯本氏:中高一貫生の場合、高校受験がなかったり、先取り学習でつまずいたりして、中だるみをしてしまう生徒が多いので気をつけましょう。また、進度がはやい分、学習した単元でも知識が曖昧な部分が出てきます。振り返って復習する機会を頻繁につくることも大切です。

エデュ:将来の大学受験に向けて、どのような勉強をしていけばよいのでしょうか?

湯本氏:環境が変わる新中学1年生の2学期までの定期試験における成績順位は、学年が上がっても大きく変わらない場合が多いので、この定期試験で上位に入れば、その自信と成績を下げられないという意識を持って勉強を続けられるようになります。

エデュ:学校の定期試験で、成績上位を維持することが、大学受験にもつながっていくのですね。

湯本氏:また、志望校や学部学科の決定についても、注意が必要です。例えば、ただ単に、学力が高いというだけで医学部を志望する生徒がいますが、文系学部に比べて多忙な6年間で、医師としての仕事や研究を続けていく覚悟を持たないといけません。大学入試はゴールではなく、人生における通過点に過ぎません。だから、偏差値だけを見て志望校を決めるのではなく生徒には将来をよく考えさせることが大切です。そういう機会をぜひ持っていただきたいということで、今回、「Z会の教室」30周年記念講演会では、将来、世界で活躍するためのヒントをお話しします。30年後に世の中の中心となっている中高生のみなさんにはもちろん、保護者様にもぜひ聞いていただきたい内容です。

Z会東大進学教室 無料講演会・講習・本科(首都圏・中高一貫)を見る
Z会京大進学教室 無料講演会・講習・本科(中高一貫)を見る

トップ校の生徒が支持するZ会~できる生徒は教室と通信教育の二刀流で合格を掴む~

中高一貫校 学校別Z会員数

2014年度は、東大1086名、京大817名の合格者を輩出し、東大・京大受験に圧倒的な合格実績を誇るZ会。その堅実な実績は、多くのトップ校の生徒にも支持されており、2014年2月現在で開成、麻布、武蔵の御三家では合計1153名、桜蔭、女子学院、雙葉の女子御三家でも合計1055名がZ会員という数字に人気が表れています。

そして、通信教育もさることながら、“他校生との勉強”というほどよいプレッシャーで集中して学べる「Z会の教室」も人気。教室なら、わからないところもすぐに先生に教えてもらうことができるので、苦手教科を教室で学び、得意教科は自宅で通信教育で強化するという活用方法で、合格を掴む生徒も多いそうです。

あなたは30年後に何をしていますか?~30周年を迎えた「Z会の教室」で掴む輝く未来~

あなたは30年後に何をしていますか?~30周年を迎えた「Z会の教室」で掴む輝く未来~

2015年度に30周年を迎える「Z会の教室」では、記念講演会を3月30日に東京、4月26日に大阪で開催。数学者、大道芸人として国際的に活躍するピーター・フランクル氏を講師に、過去と未来の30年間から世の中の変遷を読み解き、30年後に社会の中核を担う世代に、未来に向けた生き方や考え方を提案します。

そして、30周年を機に、「Z会の教室」もリニューアル。首都圏の「Z会東大マスターコース」は「Z会東大進学教室」に、関西圏の「Z会マスターコース」は「Z会京大進学教室」に名称を変更し、生徒一人ひとりに目が行き届く20人規模のクラスで、教科指導だけではない親身な進路指導で、総合的に大学受験をより一層サポートします。

東大志望者向けに渋谷に新規開校する「Z会東大個別指導教室プレアデス」では、学力が高いだけでは受からないという特有な東大入試問題への対策を経験者が個別に伝授し、東大合格を着実に近づけます。

「Z会の教室」30周年記念講演会について詳しく見る

編集部から見たポイント

大学入試は通過点であり、その生徒が描く未来にふさわしい大学を提案する、というお話には、生徒と真摯に向き合う先生方の姿勢を感じました。これからの30年で社会は大きく変わると言われています。将来、世の中に求められる「自分で考え、表現する力」を育てていきたいというZ会。30年後の将来、社会の中核を担う中学生や高校生のみなさんには、ぜひ講演を聞いて、自分のなりたい未来を描いてもらいたいと思います。

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