開校2年目を迎えたドルトンの教育現場

開校2年目を迎えたドルトンの教育現場

inter-edu’s eye

今までの日本では実現できなかった新たな教育を目指し、2019年度に新設されたドルトン東京学園中等部・高等部(以下、ドルトン)。生徒を学びの主役とする独自の教育メソッドである「ドルトンプラン」のもと、生徒たちはどのように成長しているのでしょうか。英語科と理科の取り組みをピックアップし、先生方にお話をうかがいました。

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多角的なフォローアップと生徒主体の学びを実践する“英語教育”

ドルトンでは、英語を身近な言語に感じさせる最先端の英語学習を行っています。その内容とはどのようなものか、先生のコメントと共にご紹介します。

生徒が自分で決める習熟度別の英語クラス

週6時間のうち、4時間分は習熟度別の少人数クラスに分かれます。授業の構成自体は同じですが、授業進度や課題のチャレンジ度合いが異なり、生徒自身がレベルに合う授業を選べる体制が展開されています。クラスは生徒の希望を元に編成されるため、授業に対するモチベーションが高く、活気あふれる学習環境が生まれます。

生徒一人ひとりに目が届く「ティームティーチング」

ネイティブスピーカーと日本語が母語の英語教師が二人一組で授業を行う「ティームティーチング」により、生徒と教員が一対一で対話をする機会を増やしています。生徒は対話を通して実践的に英語を学びながら、国による文化的背景の違いや多様な社会の在り方を肌で感じることができます。

ドルトンプランの“自由と協働”に基づく英語学習

英語科の石井先生から、ドルトン独自の教育方針についてお話をうかがいました。

石井先生
「アカデミックな世界で必要な技能と英語力を身につけること」をドルトンは目指します。
“自由と協働”の原理に当てはめるなら、英語は「自由になるための学びの道具」。日本語のみでは得られない知見や思考の様式を手にすれば、縛られずに世界を見ることができます。日本語的でない非日常や特別感も重視し、ドルトンでは生徒全員がケンブリッジ英検を受検しています。国際基準に照らして現在の力を測ることが、生徒たちの自信に繋がっています。

ブリティッシュヒルズの宿泊研修後に表彰を受ける生徒たちのようす。授業で学んだ英語を発揮する場を設けることも重視しています。
ブリティッシュヒルズの宿泊研修後に表彰を受ける生徒たちのようす。授業で学んだ英語を発揮する場を設けることも重視しています。
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受け身でなく体験から学ぶ理科に注目

生徒が自ら考えて行動し、そして検証することを重視したドルトン流のユニークな理科の授業に迫ります。

発問と課題で考える力を鍛える授業

理科の授業では、多くの発問を投げかけ、考える時間を十分とることで、“生徒が自力で答えを見つける”ことに主眼を置いています。課題には「~について説明せよ」など大学の授業のような問いも。図鑑や科学関連本を読んでまとめるなど、探究の過程そのものを楽しむ生徒も多いようです。放課後の活動についても生徒たちの関心はとても高く、外部での研究発表など生徒自身の実績や貴重な体験につながるテーマを設定して学びの幅を広げています。

生徒たちがつくる「ドルトンの森」

校舎裏の一角に、ビオトープや花壇、ブランコがあります。これらは生徒たちの豊かな発想と汗から生まれたものです。敷地の1/4を占める森林を活用しようと化学の先生が生徒に呼びかけ、開拓を進めています。自然に対する体験的な知性を身につけたり、好きなことを見つけてキャリアを考えるきっかけにしてほしいという狙いがあります。

ブランコができてから、「ドルトンの森」はますます人気のスポットに。
ブランコができてから、「ドルトンの森」はますます人気のスポットに。
休み時間を利用して、たくさんの生徒が作業に精を出しています。
休み時間を利用して、たくさんの生徒が作業に精を出しています。
「ドルトンの森」の動画はこちら ≫

次世代型の学びで着実に成長を遂げる生徒たち

英語科と理科の先生から、ドルトンで生徒たちを見守ってきた1年間を振り返っていただきました。

英語科 石井先生
一期生は何をするにも手探りですが、それだけに強い連帯感があります。可能な限り失敗をさせながら、自由に行動するのを見守ってきた効果がじわじわと出てきていると感じます。二期生が入ってくれば、また違う成長が見られるはずなので楽しみです。保護者の皆さまには、「一緒に学校を創ろう」という気持ちで応援して頂き、とても感謝しています。

理科 西川先生
自由度が高いゆえに、生徒たちが落ち着かない時期もありましたが、開校から1年が経って生徒が自由をコントロールし始めたようです。また、ICT教育も積極的に取り組んできました。その成果から、長期休校期間中もZOOMによるオンライン授業を行うなど、迅速な対応ができています。今後さらに効果的なICTの活用方法を取り入れたいと思っています。

編集者から見たポイント

先生から受験生の皆さんへのメッセージをお預かりしました。「ドルトンの生徒はみな開拓者です。よく遊んで学びにつなげる、そんな学校が楽しそうだと思う人はぜひ集まってください!」(石井先生)。「どこでも学べる時代だからこそ、学校にいる時間は実体に触れる感覚を通して学ぶ。それが答えかどうか、私たちと学んで探してみませんか?」(西川先生)。
こうした熱い想いで迎えてくれる先生がいるからこそ、自ら学ぼうとする人が確実に大きく成長できる環境が、ドルトンには用意されています。開校2年目を迎えたドルトンの新たな1年間にご期待ください。

イベント日程

イベント名 日時
学校見学会 6月13日(土) 10:00~12:00
学校見学会 6月27日(土) 10:00~12:00
体験授業・学校見学会 7月11日(土) 10:00~12:00
体験授業・学校見学会 7月19日(日) 10:00~12:00
体験授業・学校見学会 8月22日(土) 10:00~12:00
イベントの予約と詳細はこちら ≫

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