inter-edu’s eye

これまでの連載では、海外にも国内にも合格実績があるなど、進路選択の幅の広さをお伝えしましたが、生徒の夢を実現するために、郁文館では具体的にどのようなサポートをしているのでしょうか。
さまざまな力を向上させるプログラムを紹介します。

自ら取り組むことができる「学力向上プログラム」

毎日の学習習慣をしっかりと身につける!

郁文館の学力向上プログラム

自主学習で解決できない疑問は休憩時間などに先生に質問

生徒たちは、「家庭学習ノート」を使い、日々の過ごし方や時間の使い方を確認していきます。毎日の計画や結果を書き込み、現状を改めて確認することで、いつ・どんなことに時間をかけるべきかをしっかりと把握することができます。
そうして身につけた学習習慣は、「平常点制度」によりしっかりと評価されます。
中間・期末の定期テストとは別に、小テストや授業態度も評価されるため、学習習慣が向上し、最終的には定期テストの結果にもつながっていくと考えられます。
また、19:30まで(高校生は20:00まで)校内に残り勉強することができる「のこべん(夜間自律型学習)」の制度もあり、静かで誘惑のない環境の中で学習に集中して取り組むことができます。生徒も「自分を勉強できる環境に置くことは学力向上に大きく関わってくると思います。」と整った環境のありがたみを実感しているようです。

保護者の声

以前は、私が宿題などを確認することもありましたが、高校生になる頃にはそれもなくなりました。授業は集中して臨み、「のこべん」などを活用していく中で、自分で学習にのめり込むようになっていったようです。分からないところを先生にしっかり指導していただいたことも学習意欲の向上につながったと思っています。

「先生が教える指導」から「生徒が学ぶ」指導法へ

先生が教える指導からの転換

夢教育推進部長 堀切 一徳先生

現在、各教科で「先生が教える」指導から「生徒が学ぶ」アクティブラーニングの指導法を進めています。ICT機器を導入し、論述・プレゼンテーションの機会を増やすことで、表現力や記述力を高めるとともに、生徒同士で意見を交わし、多角的な視点を身につけることができるよう指導しています。教員もアクティブラーニング方式の授業について研究し、生徒が能動的に学習できるよう努めています。

4つの能力が育つ「グローバル力向上プログラム」

これからの時代に求められる確かな英語力を身につける!

英会話をしながらの昼食

先生方と英会話をしながら昼食をとる生徒たち

「主体性」「考える力」「コミュニケーション能力」「持続性」を育成することでグローバル力の向上を目指すのが「グローバル力向上プログラム」です。
その一環としては、中学卒業時に英検準2級以上の取得という目標を設定。専用ノートパソコンによる毎朝のリスニングの実施や、教員オリジナルのテストによるリーディング力の強化、ネイティブの先生とのランチなど、さまざまな取り組みで4技能をバランスよく鍛えます。
そのほか全校対象による「日本文化講座」、海外の学生たちとの交流、希望者による英語研修など、世界の歴史文化・経済に直接触れる機会を設け、グローバルな視点や考え方を育成します。

保護者の声

グローバル高校で1年間の留学を経験した娘。
帰国後の娘は、とても自信に満ちあふれていて、やりたいと思うことをつかもうとする姿が格段に成長しているなと強く感じています。思春期真っ只中でも「先生を尊敬している」と娘が言うほど、素晴らしい先生方に出会えたことも感謝しています。

正しい生活習慣が身につく「人間力向上プログラム」

PDCAサイクル

「人間力」の向上には、そのカギとなる4つのサイクルを身につけることを目標としています。

1つ目は、夢について考えるための「きっかけを作る」。理事長講座や修学旅行など、社会を知るためのプログラムを通して自らの夢を描くきっかけを作ります。
2つ目は、「夢手帳」を使い、夢に日付を入れ、達成までの「計画を立てる」。こうすることで、具体的な目標を描くことができるようになります。
3つ目は、夢の実現に向けて「行動する」。夢合宿や体育祭など、夢を現実にするためのプログラムを用意しています。
そして4つ目は、教員が生徒一人ひとりを「バックアップをする」。目標に向けた計画を改めて確認していきます。
この4つのサイクルで人間力の向上を目指します。

理事長講座/夢達人ライヴ

理事長講座/夢達人ライヴ(きっかけを作る)
「夢」を叶えるのに大切なことを学び、自らの夢のモデルを見つけます。

修学旅行

修学旅行(きっかけを作る)
北海道の大自然、マレーシアの経済・歴史文化・教育に触れ、見識を深めます。

郁文館オリジナル「夢手帳」

郁文館オリジナル「夢手帳」(計画を立てる)
「夢」の実現に向けて、今すべきことが見えてきます。

PDCAサイクル

郁文館夢の日(行動をする)
自分の「夢」や目標を鑑み、新たな1年に向けて志を立てます。

夢合宿

夢合宿(行動をする)
正しい生活習慣を身につけ、良い人格を形成します。

体育祭/郁秋祭

体育祭/郁秋祭(行動をする)
さまざまなイベントのなかで、チームワークの大切さを学び、自身の経験値をあげます。

卒業論文

卒業論文(行動をする)
自分の将来につながるテーマを探求し、他者にプレゼンテーションできるようになります。

夢カウンセリング

夢カウンセリング(バックアップをする)
先生と一緒に、「夢」を組み立てたり、改めて確認します。

保護者の声

中学・高校と毎年参加する夢合宿では、自立した生活の大変さを実感した様子です。初めの頃は洗濯などもなかなかできなかったのですが、高校生にもなるとほとんどのことをしっかり自分で行えるようになりました。
年に1回、親元から離れ、身の回りのことを自分でやる夢合宿は、子どもにとって良い経験になったと感じています。

編集者が見たポイント

前回も、生徒が生徒を教える、というバディシステムをご紹介しましたが、郁文館の学校サイトでは、日々の出来事を「広報委員」の生徒が報告するなど、大人さながらの活動を生徒が行っている様子が多く見られます。
今回ご紹介したプログラムからも、「一人の人間」としての自立を見据えた教育が一貫して行われていることが分かります。
目まぐるしく変化していくこれからの時代には、このようにして身につけた力が大きな強みになるはずです。