世界に向かって羽ばたく力が育つ! 十文字が進めるこれからの女性教育

世界に向かって羽ばたく力が育つ! 十文字が進めるこれからの女性教育

inter-edu’s eye

十文字中学・高等学校は1922(大正11)年の創立以来、グローバル教育やキャリア教育など時代に先駆けた女子教育を進めてきました。どのような女性をはぐくみ、社会に送り出したいのでしょうか。今年度から十文字の魅力を伝える新規連載がスタート。第1回は、橋本ヒロ子校長に学びの根幹や特徴についてインタビューしました。

学校公式サイトへ ≫

身を鍛え 心を鍛える女子教育

インターエデュ(以下、エデュ):2013年に校長に就任されるまでの経緯を教えてください。

橋本校長:私のキャリアは国立の大学図書館で資料について先生方、大学院生の相談を受けていたことが始まりです。以降、国立女性教育会館や国連アジア太平洋経済社会委員会事務局などで女性問題の研究を進めてきました。そして縁あって十文字学園女子大学で副学長などを務めた後、女性問題の解決の一歩は中高の女子教育にあると感じ、2013年から本校にまいりました。

校長 橋本ヒロ子 先生
校長 橋本ヒロ子 先生

エデュ:十文字の教育方針や特徴を教えてください。

橋本校長:校歌に「身をきたへ 心きたへて 世の中に たちてかひある 人と生きなむ」という詞があるのですが、そこに十文字の目指す教育が詰まっていると考えています。「身をきたへ」は健康教育。勉強だけでなく体を動かす機会も大事だと捉えています。そして「心をきたへて」は学力と情操教育。特に情操教育は、本物を見せることを大切にしています。海外のバレエ団の公演や歌舞伎など芸術鑑賞会のほか、華道や茶道のお作法を学ぶ機会を設けています。

教育方針をさらに詳しく見る ≫

時代の先を見据えた教育プログラム

エデュ:女子教育を進めるうえで大切にしていることはありますか。

橋本校長:生徒の良さを見つけて、ほめる。そして自己肯定感を高めてほしいと考えています。自信を持って生きていける女性になるようはぐくんでいきたいですね。実際、自己肯定感が高い生徒は、芯のしっかりした女性に成長していると感じます。

エデュ:具体的にはどのような取り組みを進めているのでしょうか。

橋本校長:本校では、探究学習を行い、成果を発表しています。中1では、これまでの人生について調べ自分史を書きます。中2は、キャリアプログラムの一環で職業調べを行い、文化祭などで発表します。さらに中3では日常的な疑問を生徒が見つけ、調べてまとめてポスターセッションをします。探究学習のほかにも生徒に感謝状を贈ったり、大会で賞を取った生徒には表彰したりするなど自己肯定感を高められる機会を作っています。

表彰伝達
表彰伝達では日々の積み重ねが全生徒の前で表彰されるため、大きな自信となり次への飛躍にも繋がります。
自己肯定感を高めるための取り組みとは ≫

エデュ:十文字ならではの特徴的な取り組みはありますか。

橋本校長:毎朝行われる自彊術(じきょうじゅつ)体操です。この体操は「自彊不息(じきょうやまず:常に自分を鍛え続ける)」という理念から生まれたもので、創立者の十文字こと先生も毎日行なっていた体操で、内臓の位置を正しく整え、骨格を矯正し、筋肉を伸張し、血液の循環を調整することが健康づくりの基本とする考えに基づいて作られたものです。

自彊術体操
自彊術体操について ≫

エデュ:キャリア教育について教えてください。

橋本校長:創立者の十文字こと先生は、教育者であり、4人の母親であり、夫と一緒に会社を創った起業家でもありました。こと先生の人生自体が見本であると考えています。将来こうなりたいと考え、自分の適性を早く知るためにも様々な職業の人から話を聞く機会が大事だと考えています。プロヴァイオリニストや美術館長など様々な領域の女性たちの講演会を開催しています。また多様な企業や機関などと連携して体験型のキャリア教育も進めています。

エデュ:学習面で強化しているポイントはありますか。

橋本校長:こと先生が創立以来から力を入れているのは英語教育です。通常の授業ではクラスを2つに分けて学習するほか、中1で英検3級以上の生徒に対してはネイティブの先生による授業でレベルアップした学習を展開しています。海外研修、留学制度もあり英語を実践する場も設けています。また、こと先生が「リケジョ」であったこともあり理数教育を充実させています。数学は先取り学習を実施しているほか、理科は実験室など設備が充実しているだけでなく、より専門的な内容も指導しています。プログラミング講座も行っています。

リケジョを育てる設備が充実!
リケジョを育てる設備が充実!
教育空間と施設について ≫

2022年の100周年に向けて進化する十文字の教育

エデュ:橋本校長にとってどのような思いで生徒と向き合っていますか。

橋本校長:同じ女性であり同志であると考えています。生徒から学ぶことも多いので、ともに学び、ともに育っていきたいですね。

エデュ:これからの十文字の教育について教えてください。

橋本校長:2022年に本校は100周年を迎えます。探究学習をより充実させたり、生徒の思考力が高められるような授業を進めたりするなど、次の200周年に向けて変えていかなければならないことは変えていきたいです。

エデュ:最後に受験生やその保護者に向けてメッセージをお願いします。

橋本校長:十文字は頑張る女性を応援します。頑張りたい子にぜひ来てもらいたいです。ともに未来に向かって進みましょう。

橋本校長

編集者から見たポイント

良妻賢母の教育が多かった1920年代の女学校の中で、グローバル教育やキャリア教育にも目を向けていた十文字。常に学校教育をリードしてきた十文字が「Move on プロジェクト Next Stage」を始動し、100周年に向けてますます飛躍を遂げようとしています。十文字で何が学べるのでしょうか。どのような女性が育つのでしょうか。次回からも十文字の魅力に迫っていきます。

学校公式サイトへ ≫

イベント日程

イベント名 日時
高校 学校見学会② 2019年8月23日(金) 10:00~11:45
中学 学校説明会② 2019年9月7日(土) 10:00~11:45
中学 学校説明会③ 2019年10月5日(土) 14:00~15:45
高校 入試説明会① 2019年10月12日(土) 14:00~15:45
高校 個別相談会① 2019年10月12日(土) 14:00~随時
学校公式サイトでイベントを確認する ≫