全校発表が生徒個人の意識を変える探究学習

全校発表が生徒個人の意識を変える探究学習

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中高一貫教育の強みを活かして、従来の体験学習を大きく進化させることに成功した東京家政学院中学校・高等学校(以下、東京家政学院)。問題発見や解決に向けた思考力だけでなく、大人に向かう第一歩として必要とされる人間力までもが磨かれる探究学習の成果と新たな取り組みについて、在校生・先生それぞれの視点から詳しくご紹介します。

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千代田区から世界に広がるユニークな探究学習

中学1年生から高校2年生まで徐々に難易度が上がる探究学習に取り組んできた在校生のお二人から、その学習内容や成果を振り返っていただきました。

中学3年生の藤田さん
吹奏楽部と生徒会執行部に所属している中学3年生の藤田さん
高校3年生の佐藤さん
JRC部(※1)・PRO(※2)・生徒会執行部に所属している高校3年生の佐藤さん

※1:JRC部は、手話を学んだり青少年赤十字の講習を受けながらecoプロジェクトに参加する活動を行っています。
※2:PROは、生徒による説明会のサポートやプレゼンテーション、校内ツアーのヘルプ活動を行っています。

JRC部・PROの活動紹介(動画) ≫

中学で取り組んできた探究学習の内容を教えてください。

藤田さん:中学1年生では法律事務所で裁判の進め方について教わり、2年生では動物病院で運営の裏側を教わりました。そこで調べた結果や集めた資料を1枚のポスターにまとめ、分かりやすく伝えるためにパワーポイントの使い方を学びながら発表の仕方を工夫しました。中学1、2年時には地域の方とふれあいながら探究を進めます。初めて知ったことが多く、仕事についての考え方が変わるきっかけになりました。

佐藤さん:私が中学生の時はケーキ屋さんへ取材に行きましたが、原価や顧客の評判を考えた店舗運営をされていました。中3の時は論文作成にチャレンジしたのですが、論文の組み立て方自体を教わりつつ、グループで作った論文を添削してもらうというものでした。私のテーマは以前から興味を持っていた「関ヶ原の戦い」でした。

高校生になってからはどのような探究学習に取り組みましたか。

佐藤さん:高1では異なるクラスの仲間と合同でSDGsの「すべての人に健康と福祉を」をテーマにしてグループワークを行いました。高2は探究ゼミとして年14回の授業で活動してきました。なかなかゼミに参加できないメンバーもいたので、役割の偏りに不満が出た経験から、メンバーの意見や都合を聞き入れながら、具体的な言葉にして私の考えを伝えることが重要だと実感できました。

中高の差を感じさせない心の通わせ方を見せてくれたインタビュー風景
中高の差を感じさせない心の通わせ方を見せてくれたインタビュー風景

発表に取り入れた工夫や探究学習の成果を教えてください。

藤田さん:聞き手に視線を合わせて話すといった基本的なことを学ぶことができました。職業の側面を知ることで今まで気に留めていなかったニュースにも目を向けるようになりました。授業でも発表を繰り返してきたので、自分の言葉で気持ちを伝えることに自信を持てるようにもなりました。
小学生の頃に何度も通った東京家政学院の説明会でも、在校生の皆さんが私たち一人ひとりの顔を見ながら話してくれていたことを、ふと思い出しました。

佐藤さん:PROでは来校者の皆さんにプレゼンテーションをするので、もしかしたら藤田さんにも以前から会っていたかも知れませんね!
私の場合は、リハーサルに参加したみんなから「説明のスピードが早過ぎて内容が頭に入ってこない」と意見をもらったので、せっかく作った資料でも理解してもらうために発表内容をスリムにすることを決めました。限られた発表時間の中で考えを伝えるために、情報の取捨選択も大切だと知りました。

在校生の視点から東京家政学院の魅力を教えてください。

藤田さん:複数の先生が担任になるので相談しやすいですし、少人数制授業でじっくり理解しながら気軽に質問できる雰囲気があります。その他にも将来の職業に役立つ体験をすることで大人に近づくことができますよ。

佐藤さん:勉強に行き詰まったり人間関係に悩んでいた時に先生方の助けで乗り越えられました。ふり返ってみると、入学してからの年月があっという間に思えるほど充実した毎日を過ごしてきた学校です。受験校に悩んだら、説明会に参加して家政学院の素敵な面をたくさん発見してください。

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世界への視野を広げる学習発表会「GPA」

他学年間の探究学習を体系的にまとめる取り組みを主導する児島先生から、学びの目的や生徒の成長についてお話しいただきました。

高校2年生のクラス担任でもある児島先生
高校2年生のクラス担任でもある児島先生

全校に向けて発表を行う新たな取り組みが始まったそうですね。

児島先生:学習成果の発表機会を5年間の連続した学びに落とし込んだ学び方が「GPA(Global Presentation Award)」です。以前実施していた中3の論文ゼミでは探究学習の成果を下級生に発表していましたが、現在は学年をまたいで情報収集・分析・発表活動の流れを反復しながらステップアップしていきます。その発表の場として中1から高2までが一堂に会するのがGPAです。視野を広げながら答えの無い問いを考える学習活動としても、校内外から大きな期待を集めています。

各学年ごとの探究学習について教えてください。

児島先生:中1・中2のポスタビ取材体験は、学習成果を地域に還元できるようにしています。さまざまな表現方法を習得しながら、グループメンバーと一緒に考えを深めていく活動を行っています。
中3の論文ゼミは高校での学びへの橋渡しとなります。地域の課題という具体的な問題だけでなく抽象的な問題に対しても興味・関心を広げながら、今後の人生に活かせる知識を増やしていきます。
高1のSDGsエキスパート探究報告では、世界とのつながりを意識した問題提起と解決策を見つけるための論理的な調査をまとめて発表します。
高2はさらに発展させた活動として、2万字前後の論文作成とプレゼンテーションを行い、それらを英文にしていきます。各自が養ってきた専門知識を持ち寄りつつ、異なる個性や新たな視点を通した問題解決のための行動が求められます。
高校からの探究学習はいずれも個人の裁量を大事にしており、論文のテーマは生徒たちに任せています。ちなみに、直近のGPAで最優秀賞となったテーマは「米中対立と日本」といった大人顔負けの内容でした。

GPAに参加する中3論文ゼミのチーム選抜風景
GPAに参加する中1・中2のチーム選抜風景
動画配信設備を利用したGPA本番の風景
動画配信設備を利用したGPA本番の風景

探究学習による生徒の成長度合いを教えてください。

児島先生:生徒たちはグループワークでフォロワーシップを大切にしながら、異なるクラスの生徒たちと共に課題へ取り組む協働の姿勢を見せています。これは探究学習がもたらした好影響だと捉えています。中学の探究学習が発展して始まったGPAの学びを定着させつつ、さらに推し進めるために教員間が連携しながら教科横断型の指導などの授業を革新していきます。

東京家政学院の最新情報 ≫

編集者から見たポイント

GPAによる他学年との関わりが新しい学風につながっていくという児島先生のコメントが印象に残る取材でした。東京家政学院の学校説明会では、PROの皆さんが来校者を迎える様子から入学後に過ごすわが子のキャンパスライフを想像することができます。校内での過ごし方を体感できる貴重な機会ですから、ぜひともご参加ください。

イベント日程

イベント名 日時
第3回中学校説明会~夏の自由研究~ 2021年7月25日(日) 10:00~
第4回中学校説明会~クラブ体験~ 2021年8月28日(土) 10:00~
第5回中学校説明会~選べる体験授業付part3~ 2021年9月23日(木・祝) 10:00~
第1回中学入試対策説明会~入試に役立つ授業体験~ 2021年10月24日(日) 10:00~
2021年度の中学校説明会・公開行事 ≫

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