国宝エリアも観覧!仏教精神が息づく伝統校の修学旅行

国宝エリアも観覧!仏教精神が息づく伝統校の修学旅行

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駒込中学校・高等学校(以下、駒込)は東京都23区内でも指折りの伝統校。仏教教育が学校生活のあちこちに織り込まれ、最先端の学びと共存しています。奈良・京都への修学旅行も、「たくさんの法話を聞く」「一般向けには公開されていないエリアにも入る」とのこと。そこで、2021年度実施回についてうかがいました。他校ではできない歴史・文化体験が盛りだくさんです!

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明日香➡吉野➡奈良➡京都へ3泊4日「長い歴史に触れる旅」

古墳の見学
長い日程の駒込の修学旅行。寺社だけでなく古墳にも足を運びます。まさに「学びを修める」旅と呼ぶのにふさわしい好奇心を刺激する内容です

2021年度の修学旅行は以下の旅程となりました。

1日目
「明日香研修」(奈良県内):明日香村で、飛鳥寺、橘寺、石舞台古墳などを参観し、吉野へ移動して蔵王堂・吉水神社を見学。

2日目・3日目前半
「奈良研修」:法隆寺、唐招提寺、薬師寺、平城宮、朱雀門大極殿、興福寺の国宝館を参観

3日目後半
「京都タクシー研修」:朝の奈良公園見学後、生徒が立てた行動計画に沿って京都市内の名所を訪問。貸し切りタクシーで移動します

4日目
「京都全体研修」:金閣寺、嵐山を参観・散策後、お土産を買って帰京

3泊4日で奈良・京都の広い範囲をじっくりと回り、明日香の古墳から京都の寺社まで、たくさんの歴史的な遺産と出会う駒込の修学旅行。例年、社会科の授業などで知識として学んでいたことを捉え直す貴重なイベントになっています。

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非公開の妙法院も拝観!伝統校だからこその体験

ここからは、生徒3名に修学旅行を振り返っていただきます。

藤田華歩さん(和太鼓部)、松島希和(きわ)さん(書道部)、寺本裕太郎くん(自然科学部・パソコン部)
(左から)藤田華歩さん(和太鼓部)、松島希和(きわ)さん(書道部)、寺本裕太郎くん(自然科学部・パソコン部)

インターエデュ(以下、エデュ):修学旅行で奈良・京都を訪れて、普段はなかなかできないなと感じたことはありますか。

松島さん:駒込と縁がある妙法院が特別に拝観させてくださって、普段は公開されていない建物の内部に足を踏み入れることができました。保存状態がすごく良いので、建物が本当に昔のままで、平安時代の和歌の名人「三十六歌仙」を描いた絵画もとても色鮮やかでした。

歴史の資料集に載っている寺社の見学
「歴史の資料集に載っている寺社にも行って、実際のスケール感や細かい模様を見て、発見がありました」(藤田さん)。過去から現代までの跡を留める奈良・京都への旅は社会科の学習の集大成でもあります

寺本くん:寺院を見て回ったり、法話を聞いたりしたことと同じように、4日間ずっと美味しいものが食べられたことも思い出に残っています。奈良名産の葛料理、何重にもなった湯葉に餡がかかっているどんぶり……。未体験の味ばかりでしたね。

こちらのお食事には奈良の味を堪能できる葛料理が含まれています
こちらのお食事には奈良の味を堪能できる葛料理が含まれています。こうした名産品について修学旅行前に家庭科の授業で学習。「美味しい」だけで終わらない、貴重な食育の機会になりました

藤田さん:食事や普段はあまり話さない友だちと話すのも修学旅行の醍醐味ですよね。私は「京都タクシー研修」がすごく楽しかったです。自分で決めたプランで行動するところはもちろん、ただ移動している間も木造の低い建物しかない町並みがあって「東京とは全然違うな」と感じました。

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駒込の「仏教教育」は修学旅行でも

藤田さん
藤田さんに「駒込の魅力」を聞いたところ、「和太鼓部、華道部、書道部などの文化部に活気があることです。ほかの学校ではできない体験ができると思います」とのご回答をいただきました

エデュ:駒込といえば仏教教育を行っていますが、修学旅行中も関連することはありましたか。

松島さん:たくさんのお寺で法話を聞く機会がありました。「三感(みかん)」についてのお話が特に強く印象に残っています。三感は「感謝・感動・感情」のことで、普通に生きているとうっかり忘れてしまうから大切にしようというお話でした。「ちゃんと家族にも感謝の気持ちを伝えなきゃ」と気づくきっかけになりました。

松島さん
「入学前、駒込には『仏教の学校』というイメージが強くありましたが、思ったよりも自然に仏教教育が学校生活に馴染んでいます」と話す松島さん。駒込は生徒たちが仏教の価値観を無理なく学べる学校なのです

エデュ:修学旅行に限らず、駒込で仏教の価値観に触れて、変化したことはありますか。

寺本くん:「いただきます」と「ごちそうさま」を言い忘れることがなくなったと家族から言われました。駒込ではお寺のように、給食の最初と最後に食前観・食後観という号令があり、その影響だと思います。食べ物への感謝の気持ちについても普段から教わってきました。

寺本くん
寺本くんは駒込の自然科学部でロボットプログラミングの大会出場に向けた準備を進めています。「自然科学部はいろんな生徒がいて、一人ひとりが好きな実験・研究をできるので面白いです」とのこと。理科好きのみなさんは駒込にご注目ください!
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修学旅行プログラムのコンセプトは「肌で感じる」先生に聞きました

奈良・京都の歴史と文化に深く触れる駒込の修学旅行。その教育効果や実施に込められた思いについて先生からうかがいます。

土屋美樹先生(国語科・中学3年生学年主任)
土屋美樹先生(国語科・中学3年生学年主任)。「修学旅行に関連付けた学習にも力を入れてきた」とのこと。国語の授業では和歌を扱い、修学旅行の体験と合わせて生徒の理解が深まるように工夫しました

エデュ:修学旅行を通して、生徒に体験してほしかったことを教えてください。

土屋先生:これまで教科書で得た知識を実体験の中で捉え直してほしい、法話を聞いて普段は考えないことにも思いをめぐらせてほしい。こうした意図で修学旅行のプログラムを組み立ててきました。生徒にとっても「肌で感じる教育」の機会になったと感じています。

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コロナ禍でも「楽しむところは全力で」修学旅行を無事終えて

マスクはしていても笑顔の生徒たち
マスクはしていても笑顔の生徒たち。興福寺の国宝館を一般の方向けの開館時間が終わった後で拝観するなど、さまざまな工夫をして安心な旅を実現しました

エデュ:修学旅行を行うにあたり、新型コロナウイルスの感染対策は取られましたか。

土屋先生:タブレットPCによる体調報告・消毒は今までずっと行ってきましたが、修学旅行前の2週間は紙ベースでもさらに詳しく体調に変化がないか、生徒に聞きました。感染者数が減った時期にちょうど重なったおかげで無事に実施でき、ホッとしています。

エデュ:コロナ禍での実施について、どういった思いがありましたか。

土屋先生:今の中学3年生は昨年度に行うはずだった中学2年生の日光山研修に行けなかったので、喜ぶ顔が見たい一心でした。黙食や交通機関では会話しないなどのルールを設けつつも、「楽しむところは全力で楽しむ」というメリハリのある修学旅行になったと思います。

編集者から見たポイント

修学旅行はまさに中学校生活の集大成となる大切なイベントです。他校にはできない体験ができる駒込では、中学校3年間を有終の美で飾ることができるでしょう。「ただ楽しむ」のではなく、文化・道徳について深い気づきを得られる旅が待っているのです。

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イベント日程

イベント名 日時
中学校説明会「合格力UP入試トライアル」 2022年1月9日(日) 10:00~11:30
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