優しく勁い心を育てる骨太な三位一体の教育

優しく勁い心を育てる骨太な三位一体の教育

inter-edu’s eye

ものづくりの精神を基礎としての創立以来、110年余の伝統を積み重ねてきた日本工業大学駒場中学・高等学校(以下、日駒)では、2017年から始まった日駒新教育構想の発展形としての「日駒トリニティ」が掲げられることになりました。三位一体を表すトリニティとはどのような教育なのか、具体的な実践内容や今後の展望を併せてご紹介します。

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日駒トリニティとは?

基礎学力の徹底的な習得を土台として、生徒自身が高い自己目標の実現を目指しつつ、楽しい学校生活を送ることを目的にしているという「日駒トリニティ」を構成する各要素について、簡単な紹介をいたします。

「日駒トリニティ」のイメージ図
3項が相互に支えあい、また3項のそれぞれがまた3項からなる「日駒トリニティ」のイメージ図。

日駒の教育姿勢

意図的教育
一定の規律の下で学校生活にメリハリをつけ、情報を十分に示し、適切な行動を自分で選択できるように導きます。

美点凝視
一人ひとりの得意を活かし、短所も時に長所に転じるよう声掛けをしながら、自身の良いところに自ら気づくように見守っていきます。

選択と集中
電子黒板・タブレット・映像などを活用し、基礎事項を最速で習得することで効果的な演習時間を設けながら、進路実現の対策時間を確保します。

日駒の教育力

熱意ある指導
創立以来、熱意をもって丁寧に生徒を育成する伝統は、普通科専一校になった今でも変わりません。気持ちを込めて着実に導いていきます。

研鑽による指導力の向上
高い水準の指導技術と適切な指導姿勢を備えるため、個人的な研鑽を薦め、定期的に研修やミーティングなども行っています。

創意工夫の精神
教育現場における創意工夫の精神が評価され、文部省研究開発指定校の認定を2度にわたって受けてきました。

日駒の教育実践

言語教育
言語教育を知力・情緒・対人関係力を育むための教育の中核として位置づけています。

探究
通常授業以外に、実践的で深い学びとしての社会科教育、理数教育、情報教育を行います。

錬成
さまざまな困難がある社会を生きるためのカギのひとつとして、人間が本来的に持っている能力を呼び起こす取り組みを行います。

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生きる基盤としての言語教育

言語教育の肝要は国語力の充実、英語だけに限らず、他の普通教科や体育、芸術科目などすべての教科の学習を支えるものです。

教室で学ぶ生徒たちのようす

人生の幅を広げる能動的読書体験

読書体験を通してさまざまな人生や未知の世界を仮想体験し、それを自分の言葉で表現していきます。各学年別に課題図書を厳選し、日駒オリジナルの読本により、国内外の小説、評論、エッセイ、詩歌、古典などさまざまなジャンルの文章に触れることができます。

解答の追究力を高める批判的思考

日駒独自の教材を用い、目の前の事象に惑わされることなく最適な答えを理論的に導き出す作業に取り組みます。多様な考えに触れて適切な解答を選ぶ中で、豊かな語彙力を育み、正確に伝える表現力も養います。

対話的態度を養う生産的会話

自分と異なる意見や価値観に出会ったときに自分の思考を柔軟に対応させることに慣れて、適切な態度を身につけるような生産的会話を日頃から心がけるようにし、豊富な語彙と対話する態度で多様な人々と共に生きていく素地を養います。

日駒で過ごす一日 ≫

AI時代を生きる力を培う探究

今後は最新技術の進歩が産業や日常生活に大きく影響を与えていきます。情報技術を活用しながら今までの常識にとらわれない日駒独自の取り組みを実施します。

談笑する生徒

複眼的思考を育成する社会科探究

AI時代ではさまざまな立場から常識を捉え直す複眼的な思考が求められます。社会科探究で「世界の国調べ」、「歴史劇制作体験」、「貿易ゲーム」、「模擬裁判」、「模擬選挙」、そして「金融・投資教育」などを通して複眼的な思考ができるように進められます。

データに真摯に向き合う理数探究

領域が広く奥深い理数分野に触れる機会を多くすることによって、まだ気づかない世界を知ることができるようになります。日駒の教育の基本となる理数教育として「観察実験」、「見学体験」、「サイエンスウィーク」などに取り組みます。

世界を探究する道具としての情報教育

コンピューターによるプログラミングやネットワークの活用といった情報技術教育によって、社会や自然の事象を捉え、それらに関する問題の発見・解決に向けて考察する力を育みます。

主要5教科それぞれの特色 ≫

困難な時代を生きるための錬成

便利で豊かになったと言われる日常生活の裏側で沸き起こるさまざまな問題に対処しながら、困難な時代でも力強く生き抜くための能力を呼び起こす教育を行います。

PCを使った授業

カナダと台湾で異文化を体験する研修旅行

親元を離れて日本とは違う文化に触れることで、異国文化を知ると共に、日本の文化についても改めて考え直し、国際感覚を高めます。また、現地の方々とのコミュニケーションを通して、英語力の向上を図ります。

創作意欲をかきたてるものづくり教育

日駒のものづくり教育は、長い伝統の中でたくさんのアイデアを生み出し、成功体験を生徒に与えてきました。考えを形にすること、新しい世界をつくることで、技術を身につけながら柔軟な感性を育んでくれます。

将来を描き、価値観を形成するキャリア教育

国際化・多様化が一層進み、価値観も異なる世界の中では、困難に遭遇した際にそれを克服するためには自分らしさを知ること(自己肯定感の醸成)が必要になります。高い志を持ち、自らの進路実現を目指していけるよう、多面的なキャリア教育にも取り組んでいきます。

生き方を考えるキャリア教育のイメージ ≫

歩みを止めない学校改革の最終形

校長に就任して以来、強力なリーダーシップで日駒の教育改革を先導してきた大塚勝之先生から、日駒が目指す理想の教育や、受験生の皆さんに向けたメッセージをお話しいただきました。

日駒トリニティに込められた思いについてお聞かせください。

若手の先生たちが中堅になり、中堅がベテランの域になり、2017年からの3年間を通して、先生方が一段とレベルアップしています。このたび、新たな段階として日駒トリニティを発表することになりましたが、日駒の教育姿勢、これまで培ってきた教育力とその実践をまとめたものです。これからどんな取り組みをしていくのか、それが三位一体の形を取って始まります。
社会を構成する一員としての礎になるためには、学力だけではなく人柄も評価される要素になります。私のモットーは「人柄が良い生徒を育てる」ことであり、言い換えるならば、自分には厳しく、人に優しく接することができる人間として「優しく勁い心を育てる」教育を目指し続けてきました。協働や共感といった人間力を伸ばしていくことが本校の使命だと考えています。

中学受験にチャレンジしている受験生とご家庭の皆さんに向けたメッセージをお願いいたします。

6月に入ってから、段階的に学校での活動を再開してきましたが、一斉登校のタイミングでは生徒たちの楽しげな表情が見られたことで、対面して指導することの大切さを改めて実感できました。普通科専一校としての再スタートを切って以来、先生方が熱を持ってレベルの高い授業を実践してきました。自他共に認められる進学校として、従来の教育改革を強化していきます。今後3年間でどのように変わっていくのかを注目してほしいと思います。受験生のご家庭にとって、学校選びはとても大切なことです。私たちには他校に負けない熱を持った自信と学びの枠組みが用意されています。ぜひとも本校に足を運び、それらを体感してもらえるならば嬉しい限りです。全校を挙げて皆さんの来校をお待ちしております。

編集者から見たポイント

毎年その進化に着目してきた日駒新教育構想が、ついに新たな段階として日駒トリニティへと生まれ変わり、更に速度を増して改革が推し進められています。大塚校長がおっしゃられた「今後3年間」の変化について、目に見える形でどのような実績が挙げられていくのか、これからの日駒に大きな期待が寄せられています。

イベント名 日時
中学校説明会(第4回) 2020年9月13日(日) 10:00~11:00
中学校説明会(第5回) 2020年9月20日(日) 10:00~11:00
中学校説明会(第6回) 2020年9月27日(日) 10:00~11:00
中学校説明会(第7回) 2020年10月10日(土) 10:00~11:00
中学校説明会(第8回) 2020年10月18日(日) 10:00~11:00
中学校説明会(第9回) 2020年11月1日(日) 10:00~11:00
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