目に“見える学力”を伸ばす手厚い初年度教育

目に“見える学力”を伸ばす手厚い初年度教育

inter-edu’s eye

国公立大学や早慶上理といった難関大学への進学実績を着実に伸ばしている成立学園中学・高等学校(以下、成立学園)。全国大会レベルのスポーツ選手を多数輩出する学校としても知られていますが、勉強面ではどういった指導が行われているのでしょうか。長期休校期間中(※取材時)の家庭学習の状況と併せて詳しくご紹介します。

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学習習慣を定着させる初年度教育

小学校とは大きく異なる中学校の学びへの取り組みについて、英語科の川口先生と数学科の久保先生からお話をうかがいました。

川口 優先生
英語科・中学副担任・国際交流担当

久保 勇希先生
数学科・中学2年担任・軟式野球部顧問

基礎学力を伸ばすための具体的な取り組みや工夫について教えてください。

川口先生:英語の習得においては、従来の4技能にConfidence(自信)をプラスして、英語を「学ぶ」のではなく、「使う」ことを重視しています。中1では、値段を聞く「How much」という表現を学びますが、早々に文法テキストを解かせるのではなく、ネイティブ教員(以下、ALT)と「買い物ごっこ」をさせます。英語を使うことを楽しんだ後に問題を解きますが、「あの時、ALTと何を話したっけ?」と自分の英会話体験から解答するのは、言語習得としてとても自然な順序です。このように学ぶと、学習内容が難しくなる中2以降でも、英語のアウトプットを後回しにすることなく学び続ける姿勢ができてきます。
中学生全員が5~10分程度でALTと1対1のスピーキングテストを定期試験に導入していますが、英検準2級に受かった中3生が、「二次試験は学校の試験より全然余裕だったよ!」と言っていたのは特に印象に残っています。

久保先生:数学の授業では、効率化だけでなく双方向の対話を求めてiPadを使用しています。しかし、数学という科目では紙に書くことが大事だと考えているので、iPadだけでなくプリント形式の授業を行っています。綺麗に書くことで満足するのではなく、多少汚くてもいいのでとにかく手を動かして計算させています。また、板書内容は後にiPad上で確認できるようになっています。さらに、数学の自由研究「マスコン」に全員参加しており、数学科教員の全員が生徒一人ひとりの担当教員としてサポート体制を取っています。

英語でスピーチをする生徒

川口先生:行事の感想を英語でスピーチさせたり、留学生とイベントで交流をしてみたりと、普段の学校生活と英語を常にリンクさせることを意識しています。ナショナルジオグラフィックを利用した全学年での「ナショジオ発表会」では有志の生徒が英語で発表をしており、本人たちの自己表現力を鍛え、自信を付けさせるだけでなく、他の生徒への良い刺激になっています。

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勉強に苦手意識を持っている生徒への指導内容や、つまづきを無くすためのアドバイスを教えてください。

久保先生:初年度のつまずきに関しては特に、2つのタイプがあると感じています。1つ目のタイプは、数学に代表されるような体系的な教科に対するものです。中学の数学を学ぶ上で、小学校レベルの四則演算に不安がある生徒が、内容を理解できていても計算でつまずいている印象があります。対策として、小学校の総復習ドリルなどを課して放課後に個別対応したり、オンライン教材などを用いています。2つ目のタイプは、課題の進捗状況を把握する力が足りていないことに原因があるものです。中学生になると、ホームルームでの取り組みや各教科での課題など、勉強量が一気に増えます。それぞれの課題が“期限はいつか”“どのような方法で提出するのか”などメモを取る癖をつけるように常に呼び掛けています。

タブレットをやPCを活用し授業を行う先生

川口先生:日本人の英語力の低さは、「語彙力のなさ」より「自信のなさ」が理由なのではないでしょうか。海外メディアのインタビューに堂々と答えている日本人スポーツ選手たちのように、「自分が英語でできること」を考えて自信を持てる指導を心がけています。また、4技能の中で自分が一番好きなものを積極的に取り組んでほしいです。例えば、読みたくないなら先に話してみる、書きたくないなら英語の動画を観てリスニングをしてみるなどのアプローチがあり、どれがベストなのかは学習者一人ひとりで違います。英語は実技教科ですから、知識を詰め込むよりも、「楽しさ」や「自分にもできる」という感覚を持つことが学習効果を高める近道です。

英語科でスタートした成立グローバルセンター(SGC)の活用状況や手応えについて教えてください。

川口先生:SGCでは、2000冊を超える洋書の「多読」や映像学習、季節ごとのイベントなどを行っています。ALTの職員室であり、留学生も集まるので、休み時間や放課後に訪れる生徒たちの活発な交流の場となっています。英検の面接指導期間には指導を待つ生徒たちで入口に行列ができます。英語や留学に興味がある生徒たちが目標を達成し、個性を伸ばせる絶好の施設となりました。授業外で英語を「楽しむ・使う」場を提供できたことは教員として非常に嬉しいことです。

教科指導の特徴 ≫

長期休校中の家庭学習

年度末から長く続いた休校期間ですが、成立学園ではどのように家庭学習を進めてきたのでしょうか。先生方の工夫が分かるお話をご紹介します。

ICTツールを活用した家庭学習やサポートの状況について教えてください。

久保先生:本校では、生徒全員が所有しているiPadを通してオンライン授業を実施しています。オンライン教材の「すらら」や「スタディサプリ」を併用しながら、本校教員が“いつも通り”の授業を行っています。そのほか、「ロイロノート」をホームルームや授業に取り入れています。必要に応じて、Zoomを用いて教科ごとに質問にも対応できる体制を取っています。2週間ごとにシラバスを更新し、授業プリントの他、板書の記録などもアップロードし、ぬけ・もれの無いようにフォローしているため、現時点で授業進度について大幅な遅れはありません。

オンライン授業を行う先生方

川口先生:質問タイムを設け、コミュニケーションも踏まえた学習のサポートを行いながら、成長期である中学生の体力面を考慮し、本校の体育の授業で欠かさず取り入れている「成立体操」の動画を配信しています。授業外でALTとの少人数の英会話レッスンを実施するなど、英語の感覚を忘れさせない取り組みも盛り込みました。人と人との繋がりを感じにくい時期だからこそ、単調な講義ではなくコミュニケーションを大切にした活動を重視しています。

家庭-生徒-先生間の情報共有で重視している点や、よくあるやり取りについて教えてください。

川口先生:成立学園の生徒としての自覚や安心感を持ってもらいたいので、授業前に生徒と色んな話をするなど、普段と変わらない「成立の雰囲気」を感じてもらえるように、教員たちは日々工夫をしています。授業後は担任による二者・三者面談等は平日毎日行われ、保護者向けにオンラインでのカウンセリングのご案内や、思春期の生徒との関わり方について情報提供などをしています。休校期間中もオンライン上での生徒面談を繰り返し、必要によっては保護者の方もご一緒にカウンセラーとの面談を実施してきました。

久保先生:二者面談では、課題に対する取り組み状況が良い生徒とそうでない生徒によって内容を分けています。取り組み状況が良い生徒に対しては、プラスアルファで何ができるかを一緒に考えたり投げかけたりしています。課題に対する取り組み状況が悪い生徒に対しては、提出計画を一緒に立てています。どちらの生徒に対しても、本題に入る前の何気ない会話に時間をかけ、その中で生徒の心境の変化に気付けるように努めています。

成立生の一日 ≫

中学受験に挑戦する家庭へのメッセージ

川口先生:中学校の3年間は、人生において最も成長する時期ですが、必要なのは学習だけではありません。本校では、あらゆる体験を通して「新しい価値観」、「新しい自分」を発見できる教育に情熱を注いできました。負けず、諦めず、この1年で新たな成長をすることができた皆さんが、成立familyの一員となって、我々と共に素敵な体験をする日が来るのを楽しみにしています! We will get through this together!!

校舎

久保先生:目まぐるしく状況が変わる世の中で、学校の在り方も変わってくるかも知れません。そんな中、本校は常にポジティブな姿勢でいろんなことにチャレンジしていく学校です。説明会等にお越しいただき、雰囲気を感じ取ってください。みんなでお待ちしております!

編集者から見たポイント

川口先生、久保先生のお二人からは、教育に対する熱い思いが込められたコメントをいただきました。たくさんの個性を持った生徒が集まる成立学園ですが、さまざまな視点から生徒が過ごす6年間を見守る先生方の存在も気になる学校です。全学年の保護者会をオンラインで実施し、参加できなかったご家庭に向けた動画を用意するといった試みにも取り組んでいるとのことです。個別相談会が多数予定されていますので、学校見学と併せて参加してみるのはいかがでしょうか。

イベント日程

イベント名 日時
中学校説明会 2020年6月27日(土) 10:00~12:00
中学校オープンスクール 2020年8月2日(日) 9:00~12:30
中学校入試説明会 2020年9月5日(土) 10:00~12:00
個別相談会 2020年9月19日(土) 13:00~16:00
2020年度の学校説明会・個別相談会 ≫