学校長からのメッセージ

ごあいさつ

校長 石川 康子先生

校長 石川 康子先生

女子美は、絵を描くことが好き、ものを創ることが好きというあなたの想いを、「美術の力」へと高める学校です。

これからの子どもたちには、「思考力」・「判断力」・「表現力」の育成が重要と言われています。そのために女子美では、多彩な学校行事や美術の授業はもちろん、全教科を大切にしたカリキュラムを展開しています。論理的な思考や探究心、そして読解力を養い豊かな表現力を育ててまいりました。
そしてAIの時代はすぐそこまで来ています。これからの子どもたちの未来に必要とされる力とは、AIには成し得ない能力、「芸術的な作品やデザイン、今までにないものを作り出す創造力や独創的なひらめき」、そして「コミュニケーション能力、課題解決能力」を身につけることなのでしょう。
これらの力はまさに、専門的で質の高い女子美の美術教育で培われています。この女子美で育まれる「美術の力」こそが、これからのAI時代に、美術、デザイン分野はもちろん、あらゆる社会が求めている力と確信しています。
今、時代が「美術の力」を必要としているのです。

また、女子美には「心をこめてものを観る」という言葉があります。対象物をじっくり観る、そして自分の心の奥深くから発する声を聴く。絵を描き、ものをつくることは自己を深く見つめることであり、作品鑑賞を通して他者の想いを理解し認めることでもあります。本校の生徒はみな個性豊かな子どもたちですが、自分自身の個性を大切にしながらも友達の個性も認め合う、そんな思いやりのある人間性を高めています。

2019年、女子美術大学は創立119年、付属高等学校・中学校は104年目を迎えます。日本の美術系私学として、最も歴史ある伝統校です。「芸術による女性の自立」を建学の精神として、長い歴史の中、多くの素晴らしい女性を輩出してきました。100年前から変わらない自由闊達で創造力豊かな校風に育まれ、卒業生は現在もあらゆる分野で元気よく活躍しています。

そんな歴史と伝統ある学校ですが、女子美は常に革新的でした。そして今も大きく進化中です。
2019年からは、「美術教育を基幹とした、英語教育の充実」をグランドデザインに掲げ、新しいカリキュラムを用意いたします。
美術では中・高ともに内容をさらに充実させ、高等学校では皆さんの進路希望をより叶えるために授業時間を増やし、高等学校2年次からは「絵画」・「デザイン」に加え、新たに工芸や立体を専門に学ぶコースを設ける予定です。
また、英語教育については中・高の授業数を増やして美術と英語を融合させた授業を行います。ICTを整備してオンライン英会話を導入し、作品に込めた想いを英語で語るなどアートシーンで使える英語を磨きます。

大学との連携も付属校ならではの大きな特徴の一つです。杉並キャンパスには、付属高等学校・中学校、短期大学部、大学、大学院を併設しています。中高大連携による授業や社会参画プロジェクト、全学一緒に開催される女子美祭など、まさに一貫校の魅力といえるでしょう。恵まれた環境の中で、生徒は伸び伸びと育ち、仲間と楽しく、豊かな学校生活を送っています。

われわれ女子美の全教職員は情熱と深い愛情を持って指導にあたります。生徒の皆さんが女子美生として未来の世界にその力を発揮し、大きく飛躍できるように全力で応援します。