inter-edu’s eye

グローバル教育に力を入れている、神田女学園中学校高等学校に「グローバルクラス」がいよいよ今年度から新設されました。今までの教育とは何が違うのか、カリキュラムの内容は?描く生徒の将来像についてなど詳しくうかがいました。

新設!グローバルクラス

神田女学園中学校高等学校ではこれまでもグローバル教育を行ってきましたが、改めてクラスとして設置したのにはどんな意図や思いがあるのでしょうか?また、これまでとの違いを、英語科の伊守先生とグローバルクラスの生徒2人にうかがいました。

英語科教師伊守勇治先生

インターエデュ(以下、エデュ):新設したグローバルクラスの授業内容を教えてください。

伊守先生:英語の授業はオールイングリッシュで、日本人・ネイティブどちらも教えています。最初は不安もあり、うまく話せない生徒もいました。ただ、ネイティブ講師が日本語を話せないと分かると、一生懸命英語でコミュニケーションを取るようになりました。

エデュ:他のカリキュラムではどんなことをしていますか?

伊守先生:自国の文化を知るために、1年生で長唄、2年生で筝曲、3年生では茶道の授業も取り入れています。また他国の文化を知るために、プロジェクト学習の中で大使館訪問も行っています。

エデュ:入学してくる生徒は語学が得意な人が多いですか?

伊守先生:そうではない生徒ももちろん入学してきます。ただ、習熟度別にカリキュラムを組むので、中学から本格的に英語の勉強を始める生徒を、ゼロベースから育てられる自信があります。

向井さん(左)、齋藤さん(右)

着実に積みあがる英語力

エデュ:授業を受けていて、英語力に変化はありましたか?

齋藤さん:最初は早くて理解できませんでしたが、時間が経つにつれて、先生の動作からも連想できるようになって、意味がわかるようになりました。

向井さん:私も最初は理解できませんでした。ですが、今では駅で流れる英語も聞き取れるようになりました。

また、英語の授業のほかに、ホームルームでも英語を取り入れていて、委員会のお知らせなどを 一生懸命聞き取ろうとしているそうです。

生徒の「やる気」を尊重する教育

グローバルクラスでは、2020年の大学入試改革を見据え、ディスカッションなどを通して、生徒自身で考えさせるような授業展開をしています。例えばプロジェクト学習の授業では、「世界を知ろう」をテーマに調べ学習をさせたところ、齋藤さんは「その国の食べ物を使って皆がその国に行きたくなるような観光ポスターを作る」という課題を自ら導き出したそうです。

生徒のやる気を促す授業展開

生徒同士には授業以外でも連帯感があり、分からないところはクラスメイトに聞くという習慣ができているようです。

また、グローバルクラスには、もともと英語や外国に興味がある生徒が多いので、英語の授業では特に意欲的な様子が見られます。リーディングや文法だけでなく、スピーキングやプレゼンテーションにも積極的に取り組んだり、一回の授業で次回分の問題集まで終わらせる生徒もいるそうです。

Evening Self Studyという放課後の自習

放課後も、部活が終わった後にESS(Evening Self Studyという放課後の自習)で学校へ残って勉強をしている姿をよく見かけるそう。
中学から英語の勉強を始めた生徒についても、休み時間に積極的に先生に質問に来るなど、自主性が高まっています。

「英語クラス」ではなく「グローバルクラス」

語学を学ぶだけでなく、「学んだことを日常で活かしてほしい」「寛容性を深めてほしい」という学校の強い思いについてうかがいました。

生徒の未来を考える伊守先生

エデュ:グローバルクラスの生徒に身につけてほしい力を教えてください。

伊守先生:「問題解決力」「コミュニケーション力」「段取り力」「持続力」の4つの柱を身につけていってほしいですね。そのためには、チームで課題を解決する『プロジェクト学習』が有効だと思っていますので、これからもさらに行っていきたいです。

エデュ:将来の夢や、これからの目標を教えてください。

齋藤さん:通訳か看護師の仕事、できれば外国と関わりたいです。そのためには、国際感覚も身につけていきたいと思っています。

向井さん:今は、英検準2級を中2までに、中国語検定6級を中1で取得したいと思っています。

エデュ:卒業してからの生徒たちに望むことはありますか?

伊守先生:英語はカリキュラムにもありますので、6年間で十分な語学力がつくと思います。でも重要なのは、大学入学の先です。英語力だけではなく、他者理解ができる寛容性を持った人になってほしいですね。例えば、海外ではなくて、国内のご近所でも外国人の方が困っている姿を見かけたら、声をかけてあげられるような人になってほしいですね。

編集者が見たポイント

互いを思い合う先生と生徒

グローバルクラスには、自主性を重んじる教育により、生徒が前向きにがんばる雰囲気が生まれていると感じました。先生もそれを感じていて、生徒のがんばりに応えたい気持ちが指導に反映されていると思います。こういった空気感に期待して、これからの新たな取り組みにも注目していきたいです。

学校説明会・イベント一覧

説明会・イベント 日時
Global Class トライアルレッスン ※要予約 9月5日(土) 14:00~16:00
姫竹祭(文化祭)入試相談コーナーあり 10月3日(土)・4日(日) 10:00~15:00
学校説明会 10月24日(土) 14:00~15:00