第4回 元中受ママが伝授!計算ミスの改善方法!

中学受験ギモン解決所
2015年8月12日

第4回 元中受ママが伝授!計算ミスの改善方法!

… ごあいさつ …
はじめまして。私、かつて二人の息子で中学受験を経験しました、元中学受験ママでもあります、春野陽子と申します。
現在は受験ドクターという個別指導塾で国語講師をしております。
みなさまからお届けいただいた質問や掲示板でお困りの書き込みに対し、「先輩ママ」として、そして時には「プロ講師」としてお答えすることで、少しでも皆さまの中学受験成功の一助となりましたら光栄でございます。

計算ミスが多いのですが、改善策はありますか

 この計算ミス、いわゆる「うっかりミス」が多発する とき、 親としてはため息のひとつもつきたくなるもの。なんでウチの子こんなにあわて者なの、おっちょこちょいなの? でも、待ってください。そのミス、本当にケアレスミス、注意不足からくるミスなのでしょうか? 今回はこのあたりを、算数科の同僚にきいてみました。

まずはどんな種類のミスなのかを確認

計算ミスの原因

計算ミスといっても、一概にすべてケアレスミスか、というとそうではありません。
どんな種類のミスなのかによって、対策も異なります。
大きく分けて、次のようなミスが考えられますね。

1)繰り上がり、繰り下がりミス
2)転記ミス
3)分数、少数、など特定のミス

このうち、ケアレスミス、つまり、単なる不注意によるミスだとみなせるのは、実は2)のみです。1)2)に関しては、実は数値感覚の鈍さが原因の間違いであることが多いのです。

数値感覚、というと小難しく聞こえるかもしれませんが、「概算でざっとこれくらい」と数値としてつかめる感覚のことを主に指しています。
では、この数値感覚、どのようにして研ぎ澄ませることができるのでしょうか。

計算ミスはちょっとした空き時間で解決!

計算力を磨く

それはひたすら暗算力を磨くこと、これにつきます
よくひっ算で間違えるから、きちんとひっ算を書く練習をした方が良いでしょうか、というご相談を親御さんから頂戴しますが、ひっ算をきれいに書いたからといって、いわゆる「計算ミス」が防げる特効薬かというと、そうではありません。
むしろ、ひっ算に頼らない、暗算力を身につけていれば、たとえ汚くひっ算しても、間違うことは少ないのです。

では、暗算力の手軽な鍛え方をお教えしましょう。
よく16面のサイコロ二つを転がして出た二つの数値を即座に足したり、引いたりして遊ばせることにより、暗算力を鍛えさせるという教材も市販されていますが、親御さんが適当な二つの数字を出して、足したり、引かせたりして答えさせる「遊び」を毎日繰り返せば、おのずと暗算力はつきます

私がおすすめするのは、車での移動時や、夕食時に100からどんどん数を引いて答えさせる訓練です。
「100から9引いたら?」⇒「91」
「91から8引いたら?」⇒「83」
というふうに、どんどん引かせて、繰り下がりを自在に早く言えるようにする。

ケアレスミスと一般に言われる計算ミスが、数値感覚をつけることでどんどん減っていく。
ぜひお試しください。

今回のポイント!

今日から皆さまも食卓で、車中で、寝る前に、ちょっとした口での暗算をさせてみてください。時間は5分程度もあれば良いですか?と同僚である先生にたずねると、「はい、5分程度でよいですよ。」とのことでした。

中学受験ギモン解決所

春野 陽子さんプロフィール
長男はSAPIXへ通塾し巣鴨中学校から東京大学理科Ⅱ類に進学、次男は転塾(日能研→SAPIX→市進)を経て海城中学校に進学。
大学院国文学専攻博士課程後期単位取得後満期退学。近代文学専攻。元私立高校教諭。日能研にて、約10年間、中学受験国語指導を担当したのち、2012年度から「中学受験個別指導塾ドクター」 に非常勤講師として勤務し、2013年度から「株式会社受験ドクター」に入社。
国語のスーパードクターとして個別指導にあたっている。

エデュナビトップへ