大学進学の原動力は「成功体験」にあった!

大学進学の原動力は「成功体験」にあった!

inter-edu’s eye

全国に26校ある日大付属校のなかでも、直系の付属校にあたり唯一の女子校でもある日本大学豊山女子中学校・高等学校(以下、豊山女子)は、2016年から校長に就任された柳澤一恵先生による号令の下、グローバル社会に相応しい国際交流教育や、高校での3クラス制の導入など、未来を見据えた学校改革を強力に推し進めてきました。SSH指定校の認定に向けて大きく動き始めている豊山女子にとって本来の強みと言える「日大への進学」について、教育現場の観点から詳しくご紹介します。

豊山女子の公式サイトはこちら ≫

学ぶ楽しさにつながる成功体験

高校2年の学年主任であり、進路指導部副主任としてキャリア教育の指導的な役割にも携わる理科教諭の松永貴裕先生からお話をうかがいました。

生徒が希望する進路を実現するために、中学生の段階から学力を伸ばす指導について教えてください。

松永先生:学校という環境に限らず、通学中の時間や自宅学習の際にも、生徒が自ら学習をしたいと思えるように導いていくことが一番必要だと考えています。そのためには、探究学習のように物事を深く掘り下げていくこと自体に面白さがあり、それを突き詰めるために学習が必要になってくることを諭しています。また、成功体験こそがプラスの成長につながるので、学習面、生活面においても生徒が活躍できる場面をたくさん用意し、結果をしっかり拾って褒めてあげられる体制づくりを意識しています。
教科指導では、前後のつながりを明確にすることを心掛けています。応用的な問題を解く際も、あえて基礎的な知識がないと解法できないものは多いので、「ここはあの時にやった内容です」というように、繰り返して定着させるように工夫しています。

授業を受ける生徒のようす

オンライン授業への対応や今後の授業計画について教えてください。

松永先生:私が受け持っている高校2年の取り組みとして、4月中は主要5教科をベースに学年独自の時間割を組み、主にロイロノートを使ってオンライン授業を行いました。英・数・国に関しては日本大学基礎学力到達度テストを目標に、演習中心の取り組みを各教科の担当者が添削しています。
各家庭での通信環境等を考慮した結果、リアルタイム授業は行わない方針とし、学習に関する動画を活用していますが、その際にはロイロノートのカードに音声を吹き込み、オンデマンド授業(任意の動画授業を繰り返し履修する)を行えるように工夫しています。

発表をする生徒のようす

松永先生:通信量が増加する問題を解決するために、「音声付き紙芝居授業」のように動画を作成することで、通常と比較して約5分の1までデータサイズを抑えています。また、朝の時間帯はClassiとロイロノートを併用してホームルームを行っています。学年全体の連絡は学年主任から8時15分に行い、8時20分からは各担任によるホームルームをClassiで実施しています。生徒はまだ10代の子どもであり、教科学習のフォローだけでは心の成長が止まってしまうと考え、毎朝、担任が主導して身の回りの簡単なことから時事問題まで興味・関心を持たせるための課題を出し、検温結果と一緒にロイロノートで報告してもらっています。さらに、学習管理もできるようにClassiで学習結果を記録するように指導しています。

5月からはより細かな時間割となり、リアルタイムでのホームルーム指導や授業展開も開始しています。これにより、双方向でのコミュニケーションを生み出し、より生徒のストレスが緩和されるのではないかと期待しています。

中学校での主要教科の取り組み ≫

勉強への“やる気”を盛り立てる手厚い指導

学校改革の現状から中1生への初年度教育、中学から高校に内部進学した生徒に向けたモチベーション維持に至るまで、幅広い質問にもお答えいただきました。

多岐にわたる学力向上プロジェクトの現状について教えてください。

松永先生:英・数のレベルアップを図るハイレベル講習や、個別学習スペースにWi-Fiを完備したラーニングコモンズなどの取り組みが始まっています。放課後の30分で補習や特別授業を行うBJタイムを利用して、特待生選抜クラスが中心となったリーダー育成プログラムを実施しており、自ら学ぶ姿勢がより一層強くなったように感じています。このプログラムが始まってからは、高校に進級する特待生選抜クラスの生徒はほとんどがA特進クラス(国公立大・難関私大に対応)や理数Sクラス(医・歯・薬学系に対応)へと進んでいます。

勉強が苦手だと感じている中1生への指導方針について教えてください。

松永先生:中1からしばらくの間は、定期考査での出題はなるべく基本的な内容にとどめ、学習した分だけ見返りがあることに気づいてもらいます。つまり「褒める」ことが大きなポイントになっており、「やればできる」「だから、やりたい」という思考へ繋がるように工夫しています。学力向上へプラスとなる道筋を作れるようにお膳立てするということですね。
得意教科をつくることから始めて、その教科に関しては教員からのアプローチも多くし、学習内容を深堀りさせていきます。次の段階では他の教科にも力を入れ始めさせます。中高一貫の6年間を通して、学習の教科バランスを徐々に整えていけばよいと考えています。

英会話をする生徒のようす

高校受験がない内進生の「中弛み」を防ぐ試みはありますか。

松永先生:中3や高1時点での中弛みの大きな原因は、学校生活の「慣れ」や「刺激の少なさ」です。まずは、高校から入学した生徒との距離感を縮めていくことを第一目標にしています。このことに関しては保護者の皆さまに対しても同様です。学校のさまざまな様子を家庭へClassiで頻繁に発信することで、お互いの理解を深めてもらいます。

在校生の居住エリア一覧マップ ≫

中学受験にチャレンジする皆さんへのメッセージ

中学受験を志している受験生のご家庭に向けた応援メッセージをお願いします。

松永先生:豊山女子は、付属校ならではの家族のような関係を築き上げられる学校です。教員のきめ細かく熱心な生徒対応は、他校には負けないものがあります。「豊山女子で卒業できてよかった」と思えるような学校です。卒業生がよく足を運んで来ることが多いのも特徴です。受験生のみなさんにも、ぜひ豊山女子の新たなファミリーの一員として絆を深めてもらえればと願っています。

編集者から見たポイント

2020年度の連載1回目は、日大直系の付属校としての立ち位置に甘んじない豊山女子の先生方から、熱い思いを届けてもらいました。現在進行形で生徒たちと正面から向き合う豊山女子の教育指導にこれからもご注目ください。

学校案内パンフレット(PDF) ≫