立教大学のリーダーシップワークショップを体験

立教大学のリーダーシップワークショップを体験

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5月、女子聖学院中学校高等学校(以下、女子聖)で立教大学経営学部准教授の舘野泰一先生と連携したワークショップが行われました。テーマは「リーダーシップ」。一体どのような内容なのか、中3生のワークショップを見学してきました。

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中3ワークショップレポート

会場のチャペルに中3生が集合し、「総合」の授業2コマを使ったワークショップが始まりました。ステージに立つのは立教大学准教授の舘野泰一先生と同大学の学生たち。現在、立教大学では「リーダーシップ教育」に大学をあげて力を入れており、今回は学生向けに実施されているワークショップの中高生版を体験します。

立教大学の舘野先生
立教大学の舘野先生
八王子について学ぶ生徒たち
中2と高1の全生徒も、別日に同ワークショップに参加しました

リーダーシップのイメージは?

チャペルでチームごとに着席した生徒たち。入室時のくじ引きで決まった即席のチームなので、メンバー間にぎこちなさが漂います。まず、生徒は各々が考えるリーダーシップ像を発表。「ものごとを率先して進める人」「積極的にみんなをまとめる人」といった意見がありました。しかし、舘野先生は「リーダーシップはカリスマ性やセンスで決まるものではなく学習可能なもの」「自分の強みを全員が発揮することで良い結果が出る」と説きます。

一人ひとりが考える「私が貢献できること」

アイスブレイクの質問タイムでメンバーが打ち解けると、「自分はどんな役割でチームに貢献できるのかを考える」というミッションが与えられました。生徒は性格や得意なことからできることを導き出し、「チームの雰囲気を良くする」「目的を明確にする」「みんなの意見を引き出す」といった役割を明記します。

ワークショップに参加する生徒
机に置かれた立て札
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メンバー全員が役割を意識して目標に挑む

ここからは協働作業に入ります。舘野先生が出した課題は「1か月で部員を結束させよ!~あなたはどう動く?~」。チームごとに“モチベーションが下がった部員をまとめて1か月後の大会で優勝するため、どんなアクションを起こすべきか”を考えます。課題解決に向けた3つのアクションを模造紙に書いたら、隣に座るチームを相手にプレゼンします。

模造紙に発表内容を書き込む生徒たち
話し合う生徒の様子
発表の様子

フィードバックで“無自覚の長所”に気づく

プレゼンの後は、今回のワークショップの肝となる相互フィードバックが行われます。生徒はこれまでの作業を振り返り、周りのメンバーがチーム内でどんな活躍を見せ、どう貢献したかを伝えます。
あるチームでは、「解決方法を模造紙に書くとき、私が記入していたら『字が綺麗だね』と褒めてくれて、どんなふうに書けばいいか具体的なアドバイスもしてくれた」「私が意見するとき頷きながらじっくり聞いてくれたから、どんどん発言できた」といった報告がありました。協働作業の前に、生徒は自分が貢献できそうなこと、つまり“自覚している長所”を申告しています。ところが、フィードバックによって別のポイントでも評価されることに気づきます。「そんなところを褒めてもらえるなんて思わなかった」「無意識にやっていたことが喜ばれた」と驚く生徒があちこちで見受けられました。生徒は気づいていなかった長所を認識したのです。
仲間の言動に感謝し、さらに良いところを引き出したフィードバック。ワークショップをする前に漂っていたぎこちない雰囲気は、微塵も残っていませんでした。

仲間と話し合う生徒たち
ワークショップを楽しむ生徒
女子聖が目指す人物像 ≫

探究委員長・川村明子先生インタビュー

立教大学・舘野先生との中高大連携に尽力した川村先生にお話をうかがいます。

女子聖のリーダーシップ教育についてお聞かせください。

川村先生先行き不透明なこれからの時代、「誰かに任せておけばどうにかなる」という姿勢では地球規模の課題を解決できません。全員がリーダーシップを発揮する“シェアド・リーダーシップ”の考えをもとに、一人ひとりが自身の強みを活かし、チームのために役立てることを体験を通して学ぶ。それが本校のリーダーシップ教育です。
思春期は周りの目が気になり、誰かと比較して「自分はできない」と自己肯定感を低くしがちです。そうではなく、良い部分に目を向けて「あなたにはこんなことができるよ」と伝え、誰もが持つ“賜物”(与えられた良きもの)を活かせるようにする。そのために中学生のうちに「自分の良さは何か」「どんな場面でどんな行動がとれるのか」、さらには「もっと伸ばせることは何か」を考えて自身の理解を深め、高校生になったら行事で各自が率先してできることをする。段階を経てシェアド・リーダーシップを実践できるようにします。

数学科の川村先生。女子聖の探究学習を牽引しています
数学科の川村先生。女子聖の探究学習を牽引しています
女子聖の探究学習。DC教育とリーダーシップ教育の両輪を動かして探究を深めます
女子聖の探究学習。DC教育とリーダーシップ教育の両輪を動かして探究を深めます

総合の授業でリーダーシップ教育をする理由とは。

川村先生本校の総合学習では、生徒一人ひとりが自立した学習者となり、自ら考えを表現できる市民になることを目指しています。この達成のために必要な両輪が、シェアド・リーダーシップとDC教育(※)だと考えているからです。

(※)DC(デジタル・シティズンシップ)教育:責任を持ってテクノロジーを効果的に使い、社会に関わるための教育

建学の精神に基づいた女子聖の探究 ≫

中3探究委員・中井嘉子先生インタビュー

ワークショップに立ち合った中井先生にご感想をうかがいます。

中井先生今の中3はコロナ禍の影響を強く受けており、多数の行事が中止になったことで、経験から何かを学ぶ機会が他学年に比べて圧倒的に少ない学年です。だからこそ、中3生が少しでも早くこのワークショップに参加し、「リーダーシップは学べるんだ」「私たちもできるんだ」と実感することを切に願っていました。進級してすぐの時期にワークショップを実施でき、さらに生徒は長時間のワークショップに集中力を切らさずに取り組み、実りある学びとなりました。最後に舘野先生が「高3生や大学生対象のワークショップを立派にやり遂げたね」とおっしゃったことが本当にうれしくて。私も生徒に賛辞を贈ろうと心から思いました。

社会科の中井先生。川村先生と中井先生は女子聖OGです
社会科の中井先生。川村先生と中井先生は女子聖OGです
ワークショップ終了後、舘野先生と談笑する中3生
ワークショップ終了後、舘野先生と談笑する中3生
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編集後記

ICT委員長と探究委員長を兼任する川村先生は、リーダーシップについて調べて舘野先生の研究室を訪問。その後、舘野先生による女子聖での教員研修や希望制のワークショップを経て、今回の3学年全員参加のワークショップ実施に至りました。川村先生の熱意ある行動や、親身になって寄り添う中井先生の生徒指導から、女子聖の先生方こそシェアド・リーダーシップを実践して生徒を育成しているのだと感じました。

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イベント情報

イベント名 日時 会場、備考
Jr.Workshop&ミニ説明会 2022年6月25日(土) 10:30~11:45 会議室、クローソンホール
ナイト説明会① 2022年7月2日(土) 17:30~18:30 オンライン限定
夏の女子聖体験日 2022年7月18日(月・祝) 午前・午後入れ替え制
来校またはオンライン
1DAY説明会 2022年8月6日(土) 9:30〜10:30、13:30〜14:30、17:30〜18:30 クローソンホール
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