自己成長実感を育む「主体的な活動」・「自己実現目標」

自己成長実感を育む「主体的な活動」・「自己実現目標」

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「主体的な学びを徹底的に」をモットーにしている神田女学園中学校高等学校(以下、神田女学園)。部活動や委員会活動、ピアサポート活動などの企画・運営を生徒自らが主体的に行い、品格ある女性へと成長できるように環境を整えています。今回は、生徒たちの主体的な活動のようすをお伝えします。

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「マワリのために」・「ダレカのために」行動する意志が芽生える

神田女学園では学習も学校生活も生徒が主体的に関わることを目指しています。その一つとして、生徒が主体的に参加し、学校説明会で学校生活を紹介する「KJナビ・トークセッション活動」があります。
毎回参加者から大好評なのは、委員会、クラブ活動など、生徒が学年を超えてともに活動する機会が多いからかもしれません。上級生が下級生を手厚くサポートすることで、下級生に「自分がしてもらって嬉しかったことを、後輩にしてあげたい」という気持ちが芽生え、受験生へのアテンドでも自然と活動に携われます。
「KJナビ・トークセッション活動」では生徒は自分の後輩になるかもしれない受験生に、よりよい情報を伝えられるよう、熱心に活動に取り組んでいます。

さまざまな活動に主体的に関わることで、自己成長実感が育まれる。
さまざまな活動に主体的に関わることで、自己成長実感が育まれる。

活動に参加した中学1年生のSさんに、お話をうかがいました。

Sさん:私が活動に参加した理由は2つあります。1つは、受験生の力になりたいと思ったからです。偏差値や教育方針、交通の便など、志望校を選ぶ際に重視するポイントは人それぞれですが、私は自分が受験生だったときに神田女学園の説明会で学校の雰囲気を知り、「この学校で学びたい!」と決心することができました。私が雑誌やインターネットの情報ではわからない学校の雰囲気を伝えることで、受験生の皆さんが学校を選ぶ際のよい参考になればと思っています。
2つ目の理由は、プレゼンテーション能力を鍛えたいと思ったからです。説明会当日にお題を聞き、自分自身で内容を考えて人前で話すトークセッションは、考える力や発表する力がつきます。説明会に何度も足を運んでくださる方もいらっしゃるので、毎回異なる内容を話すように、心がけています。 他の学校ではリハーサルがあるらしいのですが、「神田スタイル」といってテーマに合わせて自分で考えて、組み立てて、プレゼンすることになるため、本当に「発信する力」を身につけることができます。
私の話を聞き、一人でも多くの受験生に神田女学園に興味を持っていただけたら嬉しいです。

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探究学習「ニコルプロジェクト」で「品格ある個人」として成長する

主体的な学びを実践する授業も行われています。実社会の最適解を探究する学びとして「ニコルプロジェクト」を展開しています。これは、世界と社会に貢献するために、自ら考えた疑問から今ある課題を見つけ、掘り下げていく探究学習です。マインドマップで自分を客観的に分析してテーマを選ぶため、モチベーションを高く保ち、主体的に学習を進める力がつきます。
ニコルプロジェクトでは、仮設を立て、調べ、行動し、自分なりの考えを持つことを重視しています。実際にさまざまな場所へ行って体験したり、インタビューやボランティア活動をしたりして、活きた情報を収集し、エビデンス(根拠)を見つけるようにしています。
加えて、企業へのアポイントメントの取り方や企画書の作成方法など、将来役に立つ力を養うことができます。発表する機会も多く、プレゼンテーション能力も向上します。

1年間を通じて進める学習なので、計画的にやり遂げるスキルも身につく。
1年間を通じて進める学習なので、計画的にやり遂げるスキルも身につく。

また、「グローバル演習」という探究型学習の授業が毎週あります。生徒が感じた些細な疑問をより深く考え、ファシリテーターやメンターと一緒に探究していきます。この授業を通じて、教科の枠を超えた学びや真理を探究するための哲学的な視点を養い、神田女学園独自のリベラルアーツ教育の源になっています。
この授業で高校1年生のMさんは、義肢について調べ、実際に義足体験をして、障がいへの向き合い方を考えたといいます。現在は、障がいを乗り越えるためにはどのような方法があるのか、世界では障がいに関するどんな活動が行われているのかを、調べているそうです。Mさんはグローバル演習について、「1年半の探究によって普段の過ごし方や自分なりの『解』を見つけて、考え方を大きく変えることができました。疑問に対して自ら行動を起こすことで、理解がぐっと深まると感じました」と語ってくださいました。

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主体的な練習で、日本一のソフトボールチームに!

今夏、主体的に行動する学校生活の一つとして、生徒が素晴らしい成果を収めました。中学ソフトボール部が全国中学体育大会で優勝を飾り、日本一のチームになったのです。部活動について、ソフトボール部主将である中学3年生のYさんにお話をうかがいました。

33年ぶりに全国中学校女子ソフトボールの頂点に立った、中学ソフトボール部の皆さん。
33年ぶりに全国中学校女子ソフトボールの頂点に立った、中学ソフトボール部の皆さん。

Yさん:チームが強くなるためには、部活動に取り組む姿勢が重要です。練習では、先生が制作してくださった練習メニューにただ従うのではなく、先生が私たちに何を求めてその練習メニューを作成したのか、意図を汲み取るように心がけています。
また、練習中にチームの行動が先生の求めるものとずれてきたときや、流れが悪いと感じたときは、集合して話し合いを行います。互いに意見を出し合うことで、より内容の濃い練習ができるようになります。
本校には校庭がなく、練習場所も練習量も限られています。それでも優勝できたのは、生徒が主体となって練習を行い、試合に勝つために常に考えながら行動しているからだと思います。

中学の学年主任でソフトボール部顧問を務める小堀先生にも、お話をうかがいました。

小堀先生:ソフトボール部に所属する生徒には、心づかいの習慣が身についています。例えばゴミを拾うなどの習慣もその1つです。ソフトボールとゴミ拾いは一見無関係に思えるかもしれませんが、ゴミ拾いを通して、誰かが見ていなくても手を抜かずに行動する力が養われ、監督が不在の際も主体的に練習ができるチーム作りにつながっていると思います。生徒は校内だけでなく、登下校中や練習場所の公共施設などでもゴミ拾いを行っているので、地域の方々からも愛されるクラブへと成長しているように感じます。本校が目指す「マワリのために」「ダレカのために」という想いが行動になっていると実感しています。本校の生徒は学習にも学校生活にも主体的に関わろうとする意欲が原動力となり、本当に楽しそうにいきいきと、いろんなことに挑戦しています。

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編集者から見たポイント

生徒の皆さんのお話からは他人を思いやる心が伝わってきました。主体的に行動することで自己肯定感が高まり、「誰かのために何かをしたい」という気持ちが生まれるのだと感じました。生徒の皆さんの明るさや上品さを、ぜひイベントなどで学校を訪れて感じてみてください。

今後のイベントスケジュール

イベント名 日時
授業見学会 2019年10月12日(土) 10:00~
入試問題解説会 2019年11月9日(土) 10:00~
入試問題解説会 2019年12月7日(土) 10:00~
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