「使える英語」で世界へ! 麴町学園女子中学校・高等学校の授業大改革

「使える英語」で世界へ! 麴町学園女子中学校・高等学校の授業大改革

inter-edu’s eye

麴町学園女子中学校・高等学校(以下、麴町学園女子)では英語教育を大改革! 東進ハイスクールの著名な講師・安河内哲也先生を英語科特別顧問に迎え、実用的な英語を楽しく身に付けさせるプロジェクト「アクティブイングリッシュ」を推進しています。毎日の授業を変えることで、学校全体の英検の成績も大幅に向上。安河内先生と英語科主任の堀美加先生に取り組み内容を聞きました。

学校公式サイトへ ≫

「学ぶ英語から使える英語へ!」東進・安河内先生が語る「アクティブイングリッシュ」

「アクティブイングリッシュ」は2016年度にスタートしました。「学ぶ英語から使える英語」をキーワードに、生徒が活発に英語を使う授業を追求。さらに学校全体の英語教育を見直しました。英語科特別顧問の安河内先生に取り組みの意義などを聞きました。

東進ハイスクール・東進ビジネススクールの英語科講師 安河内 哲也先生
安河内 哲也先生プロフィール
東進ハイスクール・東進ビジネススクールの英語科講師。一般財団法人実用英語推進機構代表理事を務め、各種教育関連機関で講演や研修などを通して実用的な英語教育普及を目指し活動。文部科学省の「英語教育の在り方に関する有識者会議」などにも委員として招かれています。

エデュ:この取り組みのキーワード「学ぶ英語から使える英語へ」が意味する改革の方向性を教えてください。

安河内先生:従来型の日本の英語教育は、大学受験に向けた知識を詰め込むことに偏ってきました。そのため、多くの人が使える英語で苦労しています。自動翻訳機が開発されても瞬発的なやりとりができなければ国際社会の一員にはなれないのが現実です。
一方で、世界の英語教育は「読む」「聞く」「話す」「書く」の4技能をバランスよく育てるように変わりつつあります。日本もやがては同じ方向に進むでしょう。
そこで麴町学園女子では、生徒が英語を運用する能力を重視しています。教員から生徒へのインプットも、生徒のアウトプットのためのものだと位置付けて、指導法を工夫してきました。身に付いた力を大学受験に応用できるよう調整すること、また英検などの資格を取得することで連携大学をはじめとした進路を開くこともぬかりありません。

エデュ:なぜ、アクティブイングリッシュの改革の中心は「授業」なのですか。

安河内先生:海外研修や留学には全国の学校で取り組んでいますが、残念なことに短い間だけの体験では実用的な英語は身に付きません。やはり、普段の授業が肝心なのです。麴町学園女子の英語の時間は生徒の声が絶えません。授業改革といえば地味な印象があるかもしれませんが「海外に行くより授業のほうが楽しい」というレベルを目指しています。

アクティブイングリッシュの概要を見る ≫

教科書を年30周! 「アクティブイングリッシュ」の5つの柱

教室での生徒のようす

「アクティブイングリッシュ」の取り組み内容を教えてください。

安河内先生:この取り組みには5つの柱が設定されています。一つずつ紹介します。

①「音声教育の徹底」:授業ではネイティブの英語をたくさん聞き、話す場面を多くつくります。
また、全学年で週6日、教科書を題材に読み上げや対話といった活動を10分間行ってきました。年間で教科書を約30回復習でき、記憶が定着する効果があります。
定期試験でもスピーキング能力を評価しています。全学年、英検と同じく4技能をそれぞれ25%ずつ評価する仕組みにし、授業の中でテストするなどして話す技能を測ります。

②「ICTフル活用」:各教室にあるプロジェクターを使い、先生がパソコンから映像教材を利用しています。板書を写してばかりの英語の授業は麴町学園女子にはありません。これからは新型コロナウィルス対策として、オンライン授業やインターネットを介した対話も充実させていきます。私も映像教材に登場したいところです。

③ 「チーム・ティーチング」:全英語科教員が足並みをそろえ、副教材や英単語の資料まで学校全体で統一しています。進級などで教員が変わっても、生徒が切れ目なく学習できる環境を整えました。また教員間に指導のノウハウも蓄積されています。一般的に教員は独立性が高い仕事ですので、なかなか簡単にできることではないでしょう。

④「モチベーションを上げる体験の提供」:ニュージーランド研修や国内の英語学習施設など体験活動を通し、生徒の学習意欲を高めます。

⑤ 「アクティブ・ラーニング」:授業の中にペアワーク、グループワークの時間を長く取っています。

麴町学園女子の海外研修についても見る ≫

「英語は使う言葉」生徒の意識が変化!

この他、アクティブイングリッシュでは、複数の英語資格検定に対応した独自のオンライン教材「K-TOP(Kojimachi Take Off Program)」を用意したり、英検の面接を見据えたオンライン英会話を実施したりしています。こうした指導の成果について、英語科主任・堀先生から聞きました。

英語科主任・堀 美加先生
英語科主任・堀美加先生

エデュ:取り組み後の生徒さんの変化を教えてください。

堀先生:英検の成績が大幅に向上しました。英検4級レベル(中2相当)の英語力で入学するコースの中学1年生は年度末には75%が3級以上(中学校卒業程度)を取得。英語力を問わずに入学した中学1年生も約半数が1年間で4級以上を取得できました。高校生の結果を見ると、「東洋大学グローバルコース」の3年生は93%が2級(高校卒業程度)以上を取得しています。
また、生徒の意欲が大きく変わりました。英語を教科・科目としてだけでなく「使う言葉だ」と捉える意識が見て取れます。

中学1年生グローバルコース英検結果

エデュ:普段の授業をはじめ、学校の語学環境について教えてください。

堀先生:授業ではインプットとアウトプットが半々で、教科書を読んだ後、題材について生徒同士で議論し、自分の意見を英語で話し、書く活動に移ります。授業以外の取り組みでは、洋楽が歌えるカラオケ設備がユニークな点でしょう。高校3年生を除く全生徒から予選を経た10数人が出場し、アリーナで歌声を競う「洋楽カラオケ大会」という行事も開いています。

その他の行事についても見る ≫

麴町学園女子は5月16日、オンライン説明会を開催。その中の小学生向け模擬授業のようすを公開中。

英語を楽しめる学校で「国際社会への架け橋」に―麴町女子のメッセージ

エデュ:受験生、保護者へのメッセージをお願いします。

安河内先生:英語ができるかは好き嫌いに大きく左右されます。ですから、楽しむことを大切にしてください。「どれだけ楽しい授業ができるか」に挑戦している麴町学園女子で一緒に学びましょう!

堀先生:新型コロナウィルスの影響で海外に出づらい状況になりました。しかし、オンライン環境が発展するため、グローバル化がさらに進み、世界はより狭くなるでしょう。麴町学園女子を世界への架け橋にできるよう英語教育に尽力していきます。

編集者から見たポイント

現在、海外で学ぶことが難しくなる中、「学校で」「日常的に」アクティブな英語を体験できる麴町学園女子は貴重な存在だと感じました。英語に興味があるお子さまに是非、チェックしてほしいと思います。

学校公式サイトへ ≫