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2016年度、日本大学高等学校・中学校(以下、日大中高)の日本大学への進学率は55.8%。同大付属校の中では、他大学進学が多いのが特徴です。生徒はどの時点で内部進学か、他大学受験にするかを決め、どのような指導のもとに合格までたどり着くのでしょうか。その進路指導についてお話をうかがいました。

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生徒の数だけ進路指導のかたちがある

約半数が日本大学(以下、日大)以外の難関大に進む日大中高。進路指導の柳川先生は、「生徒一人ひとりに合った指導が大事です。日大へ進むにしても、他大学へ進むにしても、生徒の個性や希望にあった進路へ導きたいと思っています」と語ります。

柳川先生:まずは、中1で日大ではどのような勉強ができるかを紹介する説明会を開きます。全18学部の各ブースで教授に直接、質問ができるという催しです。その他、福島のキャンパス訪問や他大学の教授による講義など、日大に限らずに大学を知る機会を多くしています。
知っただけでは合格はできないので、夏期・冬期講習や、Nゼミ、スタディールームなど、塾に頼らない、校内完結型の学習で後押しもしています。

お話をうかがった柳川先生

お話をうかがった柳川先生

また、本校の進路指導の最大の特徴は、面談の多さでしょうか。定期考査後は必須で、ゆうに年間6回は数えるでしょう。三者面談も実施しています。内容は、成績の話に終始せず、たわいもない話をして、その生徒の特性を成績以外の側面からも見るようにしていますね。

人気の夏期講習

取材日に行われていた夏期講習は5日間で60講座以上もあり、人気の講座は満員のようでした。
数学に参加した特進クラスの生徒は「文系志望ですが、国立を受けるので数学の講座を取りました。友達もいるしリフレッシュできます」と言います。センター試験対策ができるうえに、気分転換にもなり、一挙両得ですね。

夏期講習
日大中高の進路指導とは?≫

学部数が魅力の日大。中1から看板学部を目指す生徒も

日大は総合大学の中でも文理ともに多くの学部が設置されています。芸術学部や医学部…、看板学部もいくつもあり、行きたい学部があるからと、日大中高を選ぶ生徒も少なくありません。そこで、内部進学の基準についてうかがいました。

柳川先生:内部進学の基準となるのは、1つ目は『基礎学力到達度テスト』です。高2の4月、高3の4月・9月の成績で査定され、成績順位順により進みたい学部へ進むことができるというもの。
2つ目は、在学中の総成績を評価対象としたものですが、やや定員が少なく、選べる学部も少し減ります。

内部進学の基準

内部進学には基礎学力到達度達成テストは外せないテストのようですね。夏冬講習やNゼミ、スタディールームを活用してしっかりと勉強していくことが大事のようです。

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徹底した基礎力増強で難関大学合格をねらう

高校課程は、総合進学、特別進学、SG(スーパーグローバル)の3クラスがありますが、どのクラスからも他大学は目指せます。特に難関大を目指しているのが特別進学クラス。高3担任の水口先生に難関大への進学指導についてうかがいました。

水口先生:特別進学クラスだからといって本校は先取りしません。基礎をないがしろにしないということです。応用問題や過去問をやりたくても我慢させ、基礎で土台をしっかり作らせる。土台あってこその応用です。特別進学クラスにはその基礎力の強化合宿もありますが、普段の授業こそ基礎を大事にしています。私はオリジナルのテキストを作っていますが、そうしている先生は多いですよ。誰も落ちこぼれさせないために、各教員が教材に工夫を凝らし、またクラス全員をもらさず見るようにしています。

特別進学クラスの水口先生

特別進学クラスの水口先生

このような先生方の情熱、基礎力の増強が特進クラス全体の成績を押し上げ、GMARCH以上への大学進学者数が着実に増えて来ているといいます。
生徒のために奮闘されている印象の水口先生。進路指導をするうえでのモットーは?

水口先生:生徒に寄り添うコーチのようなスタンスです。本校は面談をとても大事にしていますが、成績のことを細かく言ったりしないんですよ。生徒が頑張ったことを認めて、褒めて、保護者の前でもそれを伝えるんです。面談で生徒のやる気を維持し、向上させたいと思っています。また、私は生徒との信頼関係を大切にしていますが、そのためにも私自身が日々勉強です。教科はもちろん、進路指導についても今は大学入試の変換期、セミナーなどに参加して勉強をしています。でないと生徒からの信頼は得られませんからね。

水口先生の難関大対策オリジナルテキスト

水口先生の難関大対策オリジナルテキスト

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編集者から見たポイント

夏期講習に来た特進クラス高3の生徒が進路を決めたのは、ほんの2か月前。なかなか決められなかったそうです。そんな迷いの時期に、課題で出た志望校についての小論文。今まで学校で知りえた各大学各学部のこと、そして先生との面談を思い出し、あらためて自ら大学について調べ直し、その結果やりたいことが見えたと言います。進路選択は多くの生徒が悩むものです。日大中高は日大にやりたいことがあるならば付属校の強みを活かすことができますし、他大学受験へのフォローも万全。生徒一人ひとりに合った進路に導かれています。

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イベント日程

説明会・イベント 日程 時間
桜苑祭(文化祭) 9月16日(土)・17日(日) 10:00~
第2回 中学校説明会 10月14日(土) 9:30~
第3回 中学校説明会 11月25日(土) 9:30~
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