学びの楽しさを教えてくれるKASEIの英数授業

学びの楽しさを教えてくれるKASEIの英数授業

inter-edu’s eye

東京都板橋区の閑静なエリアに位置し、大学の施設を含む広大なキャンパスにある東京家政大学附属女子中学校・高等学校では、中高一貫の6年間における第一歩として、学習習慣の定着や主要教科で培う学力の向上を重視してきました。指導の最前線に立つ先生方へのインタビューを通して、授業での取り組みや教育にかける熱い思いをご紹介します。

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6年間の基礎となる学力の育て方

主要教科の中でも、つまずきの要因となりがちな英語と数学の指導について、大滝哲先生と島田朱梨先生からお話しいただきました。

インターエデュ(以下、エデュ):学習習慣や基礎学力を定着させるための取り組みをお聞かせください。

大滝先生:英語科では、生徒にとって楽しく飽きさせない授業を受けられるように心がけています。小学生でも英語が必修科目となっていますが、実際には中学英語とのギャップが大きいと感じています。そのため、中1からの英語授業が本当のスタートになります。中1の段階では身近な問題を題材にして、クラス全体でコミュニケーションを取る授業を繰り返しています。例えば、友だちと自己紹介を英語のみで行ったり、校内を散策して英語で施設を紹介するなどしています。
学年が上がれば受験モードに切り替わるタイミングがやってきますが、それまでに学ぶこと自体が楽しいと思えるようになってほしいですね。楽しみ、自分自身の成長を感じることで、大学受験期までには自然と実力が身につくようになることを目標として、日々授業を行っています。

英語科教諭の大滝哲先生
終始優しい笑顔でお話しいただいた英語科教諭の大滝哲先生

島田先生:数学を頑張り続けるためには成功体験が必要ですから、苦手意識をなくしていくために、簡単な問題をスモールステップとして授業を進めていきます。英語と同様に、身近な環境や実生活との関連性を意識しながら、レポートや新聞にまとめる授業もあります。
また、数学の授業でもペアワークによる教え合いを取り入れています。演習問題の解き方を同じクラスの仲間に説明したり、説明されることは双方のモチベーションにつながっています。
そもそも、基本的な学力が必要になってくるので、計算力を高める工夫として授業開始の5分間は計算問題の小テストを実施します。前回の授業の振り返りとして作られたオリジナルの問題で、現在の理解度を確認しながら進めていくことが大切です。

数学科教諭の島田朱梨先生
生徒の成長が一番の喜びと語る数学科教諭の島田朱梨先生

エデュ:授業で取り入れている工夫をお聞かせください。

大滝先生:英語4技能のうち、どの要素が欠けているのかを生徒へフィードバックするために、定期テストの問題は大問ごとに単語や文法などに分けることで復習しやすくしています。さらに、期末テストまでの期間に、中間テストで出題した学習範囲を自宅学習として追いかけていきます。つまりは一度終えた学習範囲を繰り返すことで、英語を自分の知識に落とし込んでいきます。
英語は言語として使用する場面を想像して覚えることが大切ですから、5名のネイティブ教員との英会話の時間を設けています。昨年度は中止となりましたが、オーストラリアやシンガポールへの修学旅行も実施していますので、再開できることを期待しています。

会話を実践することが英語上達への近道となります
会話を実践することが英語上達への近道となります

島田先生:学習習慣の定着を兼ねて、テスト前までに問題集を繰り返し解かせたり、毎週日曜の宿題はタブレットで提出状況を共有することで、自発的なスケジュール管理を促しています。
今年度は、中1全員が数学コンクールにチャレンジします。探究学習の要素を取り入れ、興味を持った事柄を数学的な視点から深く掘り下げ、調査結果をレポートにまとめるという活動です。数学に限らず、普段の授業で学んだ成果を活用する機会を通して、視野を広げるきっかけにしてほしいと考えています。
数学を学ぶということは、物事を順序立てて問題解決までの道のりを見出すことに通じているので、生きるために必要な思考力を高める手段として取り組んでほしいですね。

タブレットを活用した学習のようす
タブレットを活用し日々の学習をサポート
中学生のカリキュラムと授業のポイント ≫

エデュ:学習面以外でも中1生への指導で重視しているポイントを教えてください。

大滝先生:学校生活のスタート時点でルールを明確に伝えたうえで、自主的に勉強・行事・部活動と何でもチャレンジしていくことを推奨しています。体験こそが生徒自身の考えをキャリアに結びつけるきっかけになると同時に、私たち教員が生徒の価値観や行動を認めてあげることも重要だと思います。

島田先生:社会的な責任を担うことのできる自立した大人として巣立ってほしいので、提出物の期限をきちんと守るように意識して働きかけています。生徒本人の自覚を促す手段として、「生活の記録」と呼ぶスケジュール帳を活用したり、家庭学習の時間を確保できないという生徒には、放課後の補習時間を利用しての学習フォローやスケジュールの立て方を指導しています。

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教科の枠を超えた新たな学び方

従来の教育理念を発展させた新たな学び方や中高大連携の状況について、荒籾和成先生からお話しいただきました。

エデュ:今後注目すべき取り組みについて教えてください。

荒籾先生:国際バカロレア教育の中等教育プログラム候補校として、プロセスを重視した学びや、教科の枠を超えた探究学習がスタートしました。本格的に始動している取り組みとして、中1の探究学習では「私と家政」をテーマに、生徒自らが関心を持った事柄を調査していく授業を進めています。大学を含めた広大なキャンパス全体を学びの場として活用し、施設に限らず大学の学部・学科にまで調査対象を広げていく点が特徴です。この授業により、入学当初から大学での学びを知ることができ、さらには学年を追うごとに社会・地球環境へとテーマを広げることで、世の中を広く見渡すことができるようになります。
もう一点は、2021年度から中学校・高等学校統括責任者に就任し、大学教授でもある大澤力校長が架け橋となり、東京家政大学と連携した学びが計画されていることです。中高大連携のメリットを存分に活かした取り組みにご期待ください。

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受験生と保護者に向けた応援メッセージ

エデュ:受験生と保護者に向けた応援メッセージをお願いします。

大滝先生:保護者同士のつながりを深める機会があり、お父さまもわが子と関わることができる学校です。また、本校に入学する生徒たちは、素直な心を持ちながら努力を重ねるため、新しい知識や考え方をどんどん吸収していきます。来校の際には生徒に注目していただければと思います。

島田先生:6年間の学校生活では、時に失敗をしてしまうこともあるかもしれませんが、私たちが一致団結して、生徒自身が望む方向にフォローをし続けていきます。学期ごとに設定された面談では、成績以外でも友人関係やご家庭での様子について取り上げることがあります。また、保護者の皆さんとも密な連絡を取っているのでご安心ください。

荒籾先生:本校のキャンパスで毎日を過ごす魅力は、実際に確かめてみないと分からないかもしれません。来校いただけたならば、その一端を知ることができるでしょう。大学附属校として優先推薦枠がある点も、本校ならではの強みとなっています。全校挙げてお迎えしますので、ぜひともご来校ください。

編集者から見たポイント

地域に根差した大学附属校として歴史を積み重ねてきたノウハウと先生方の熱意に直接知ることができた取材となりました。都心からのアクセスに優れる学校です。受験校として親子一緒に足を運ぶことをおすすめいたします。

イベント日程

イベント名 実施日時
ミニ学校説明会 2021年9月4日(土)、11日(土)、24日(金)、25日(土)
第2回 中学校説明会 2021年9月18日(土)
14:00~
第3回 中学校説明会 2021年10月16日(土)
14:00~
緑苑祭(文化祭) 2021年10月23日(土)・24日(日)
10:00~16:00
イベント日程を見る ≫

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