第26回 受験前の6年生は叱らないで!親の仕事はほめて励ます

子どもの能力を引き出す、やる気にさせる上手なほめ方・叱り方

第26回 やる気を引き出す「子どものほめ方・叱り方」(2013年9月27日)

今、お子さんが6年生で、半年足らずで中学受験の本番を迎える状況だったら、もう叱るのはやめてください。
はっきり言って、叱る時間がもったいない!

受験の勉強をしているということは、小学生としてすべきとされていること以上の仕事をしているということです。それだけでも子どもにとっては大きな負担なのですから、叱って、さらに負担をかけるようなことはしてはいけないと思います。

そうでなくても本番が迫って精神的に追いつめられている子ども。それだけに何かよくないこと、さぼったり、ごまかしたりといったことをするかもしれません。でもそういう態度を理詰めで叱り続けると、子どもは逃げ場を失ってしまいます。ある日突然、「もういやだ」と言い出したら、すべてが終わりです。

中学受験、どんなにいい環境を用意しても子どもの頭がよくても、子ども自身のやる気がなかったらまず受かりません。このことは経験者の親御さんなら誰もが「そのとおり」と言ってくれることです。私自身、6年生になってからは、信頼できる親子関係を築くことが何よりも大切になってくると思いました。これが受験を終えての実感なのです。

アメとムチといいますが、塾の競争のなかで十分にムチは体験しています。本人だってわかっているのです。親が与えてあげられるのはやさしい励ましと大木のように揺るがない安心感ではないでしょうか。これから受験が終わるまでは、絶対に叱らないで、励ましてあげてください。

今回をもちまして「子どものほめ方・叱り方」は
最終回を迎えることとなりました。
これまでご愛読いただき、まことにありがとうございました。

◆おすすめ記事
東大・京大生が育つまで『母子家庭でも「灘⇒東大」合格! 吉田 厚志さんインタビュー』はこちら>>

<<プロフィール>>高木 潤子(たかぎ じゅんこ)
若いころから週刊誌・女性誌で、子育て・インテリア・料理など幅広い分野の記事を取材執筆。仕事量を減らして二児を育て、インターエデュはお受験ママとして活用。現在も取材・編集・執筆と幅広く活躍中。

やる気を引き出す「子どものほめ方・叱り方」 アーカイブ