9・10・11月大手模試受験者数から見る、2020年中学入試の受験者数動向
inter-edu’s eye
ここ20年間の一都三県の中学受験者数を見てみると、2015年にその数は落ち込みましたが、以降増加の一途をたどっています。この傾向は2020年も続くのでしょうか? 2019年の中学入試を振り返りつつ、9月・10月・11月に行われた四模試(SAPIX、首都圏模試、日能研、四谷大塚)の受験者数から2020年中学入試の受験者数の動向を見ていきましょう。
2019年の一都三県中学入試はどうだった?
はじめに、2019年中学入試の状況を振り返っておきましょう。
データ提供:森上教育研究所
2019年の一都三県における2月1日の中学受験者数の前年対比は104.7%、一都三県の公立小学校の6年生人口に対する2月1日の受験数の割合(私立中学受験比率)の前年対比は103.9%という結果になりました。つまり、2019年は中学受験者数が増えたと同時に、中学受験をする小学生の割合も増えたということです。
その影響について、日能研関東の関東中学情報部長谷川信誓先生は「今年の入試では、中堅以下の学校の受験者数が多く、大変厳しい受験となりました」とコメントしています。
(エデュナビ:「2019年中学受験はどうだった?中学受験比率からみる動向」より)
注目の学校
2020年の一都三県中学受験者数は、前年対比3%増加の予想
模試実施月 | 2018年 9月 |
2019年 9月 |
前年比 | 2018年 10月 |
2019年 10月 |
前年比 | 2018年 11月 |
2019年 11月 |
前年比 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
日能研 | 12,386 | 12,822 | 103.5% | 11,881 | 12,028 | 101.2% | 11,741 | 12,326 | 105.0% |
首都圏模試 | 12,864 | 12,962 | 100.8% | 12,694 | 12,499 | 98.5% | 13,023 | 13,526 | 103.9% |
四谷大塚 | 14,225 | 14,484 | 101.8% | 13,453 | 11,983 | 89.1% | 13,291 | 13,426 | 101.0% |
三模試計 | 39,475 | 40,268 | 102.0% | 38,028 | 36,949 | 97.2% | 38,055 | 39,278 | 103.2% |
SAPIX | 6,355 | 7,031 | 110.6% | 6,529 | 6,881 | 105.4% | 6,374 | 6,952 | 109.1% |
四模試合計 | 45,830 | 47,299 | 103.2% | 44,557 | 43,391 | 97.4% | 44,429 | 45,961 | 103.4% |
データ提供:森上教育研究所アソシエイト 小泉壮一郎
続いて2020年の中学入試はどうなるのか、模試結果から見ていきましょう。【表1】 は、2018年と2019年の9月・10月・11月に一都三県で行われた四模試(SAPIX、首都圏模試、日能研、四谷大塚)の受験者数と受験者数前年対比です。
2019年10月の四模試は台風上陸で受験者数が激減しました。そのため、2020年入試の受験者数予想として、9月と11月の四模試受験者数前年対比の数値を参考にします。9月は103.2%、11月は103.4%という結果で、3%以上も増加したことがわかります。
このことから、一都三県の中学受験者数は2019年よりも3%近く増加することが予想され、2019年の中学受験と同じ状況になりそうです。
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