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アレルギー対応でも美味！子どもが喜ぶレシピの本：エデュママリサーチ第27回

アレルギー対応でも美味！子どもが喜ぶレシピの本2014年3月7日

アレルギー対応でも美味！子どもが喜ぶレシピの本

卵・乳製品アレルギーの子どもを持つお母さまの間で話題の本があります。エデュママの中にも、お子さまが食物アレルギーで食事やお弁当に苦労されている方がいらっしゃると思い、今回はこの本をご紹介したいと思います。

『卵・乳製品除去の「なかよし給食」』という題名の本。「給食に関する本？」と思ってめくってみると、ページの大半がおいしそうな料理のレシピの紹介になっています。「ハンバーグ」「カレー」「魚フライ」「お好み焼き」「ピザ」など、ごく一般的なメニューが並んでいます。ただ一般のレシピ集と違うのは、どれも食物アレルギーを持つ子とそうでない子が、一緒においしく食べられる料理のレシピだということ。担当編集者の宮川勉さんにお話を聞いてみました。

◆食事のメニューはみんな一緒がいい！

「大阪・門真市にある『おおわだ保育園』では、食物アレルギーがある子もない子も、みんな同じ給食を食べています。通常は、アレルギーのある子には特別メニューを作って対応しますが、おおわだ保育園では、全園児に卵と乳製品を除いたアレルギー対応食を提供しているのです。3大アレルゲンというと卵・乳製品・小麦粉ですが、この園には小麦粉アレルギーの子どもがいないので、2大アレルゲンを除いています（ただしこの本には、小麦粉も除去したレシピを載せています）。

これはまさに発想の転換だと思いました。給食室に2大アレルゲンを持ち込まなければ、誤配・誤食のリスクが軽減されるだけでなく、みんなで同じ給食を食べることができます。園長先生のお子さんが比較的重篤なアレルギーをお持ちで、そのお子さんが「みんなと一緒のものが食べたい」とつぶやいたひと言が胸に残り、やがてこの決断に至ったそうです。

アレルギー対応食というと、野菜中心の地味なものと思われるかもしれませんが、そんなことはありません。おおわだ保育園の給食は、まずおいしさを大切にしています。だからアレルギーのない園児にも、その保護者のみなさんにも好評なのです。子どもが好きなメニューを代替食材を上手に使って提供しています。」

◆身近な代替食材を使って家庭でも作れます

「そこで、これなら家庭の食事にも十分に取り入れられると考え、レシピをていねいに紹介しました。食材リストは、おおわだ保育園で使われている商品を掲載しています。アレルギー専門店でなくとも、身近なスーパーやメーカー直販で手に入るものばかりです。なお、掲載したレシピはすべて小麦粉も使用していませんので、3大アレルゲンに対応しています。

この本には、食物アレルギーをお持ちのお子さんがいるご家庭で、みんなで一緒の食事を楽しむヒントがいっぱいあります。日々、献立を考えるお母さんには、とても重宝する情報だと思います。ぜひ参考にしていただきたいと思います」

アレルギーの子もそうでない子も一緒に食べられる給食を提供する取り組みを、おおわだ保育園では「なかよし給食」と名付けました。そして今、この「なかよし給食」が徐々に広がりをみせています。北海道千歳市では市の保健福祉部が音頭をとり、2013年6月から認可保育所で卵と乳製品を除去した給食をスタート。

食物アレルギーを持つお子さまをお持ちのエデュママのみなさま。アレルギーの子だけに別の料理を用意するのは、ママの手間が増えるだけでなくその子にとってもさびしいこと。この本には、バターやクリーム、コンソメやマヨネーズ、ハム・ベーコンなどの代替食材も豊富に紹介されています。ぜひ、おおわだ保育園の考え方と工夫を見て、参考にしてください。

おおわだ保育園　卵・乳製品除去の「なかよし給食」

おおわだ保育園　卵・乳製品除去の「なかよし給食」
おおわだ保育園の栄養士、調理師、保育士たちが一丸となって、ハンバーグならハンバーグの形状、味にこだわり、おいしいメニューを開発。代替食材も手に入りやすく、金額も負担にならないものばかり。いま、もっとも注目されている食物アレルギー対応方法を、おいしいレシピを中心に紹介します。
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