受験当日のハラハラも解消!「まもレール」

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第27回は、交通系ICカードを使用して子どもを見守る改札通過通知サービス「まもレール」をピックアップ。子どもと親が適切な距離を保ち、双方がストレスを感じない見守りスタイルを可能にするサービスについてご紹介します。

JR東日本の子育て支援事業「HAPPY CHILD PROJECT」

仕事と家庭の両立をサポート

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東日本旅客鉄道株式会社(以下、JR東日本)では、仕事と家庭の両立をサポートし、地域に貢献することを目的とした活動「HAPPY CHILD PROJECT」を進めています。2017年には駅型保育園や駅型学童などの子育て支援施設が100か所を超え、現在も130か所を目指して活動を継続しています。

今回、エデュではプロジェクトの一環として誕生した子どもの見守りサービス「まもレール」に着目。「まもレール」は、JR東日本とセントラル警備保障株式会社(以下、CSP)が共同で2017年10月よりスタートさせた改札通過通知サービスです。サービス開始のプレス発表会に参加し、その詳細を探ってきました。

改札通過の場所と時間、残りのチャージ金額をお知らせ

親を安心させる最低限の情報

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チャージ残高も通知するため、“残高不足”を防ぎます

「まもレール」を利用すると、子どもがICカード「Suica」や「PASMO」で対象駅の自動改札を通過した場合、登録した携帯端末に利用駅、通過時刻、ICカードのチャージ残高が通知されます。

利用料金は月額500円(子ども1人・保護者1通知先の場合)。「子ども」とは小学生から高校生までを指し、記名のあるICカードがサービスの対象となります。対象駅は山手線、中央線(東京~高尾)の57駅。2018年春までには首都圏244駅まで拡大します。なお、「JR東日本アプリ」を使うと、通知を一覧表示でき、日々の通過時間の比較が容易になります。

子どもの見守りについて悩む親たち

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【セントラル警備保障調べ】

通学・通塾・習い事で電車に乗る子どもは多く、特に首都圏では車内に一人でいる子どもを見かけることはごく当たり前の光景となりました。これに比例して携帯電話を持つ子どもも増えています。 CSPは「まもレール」サービス提供に先立ち、小学生から高校生の子どもを持つ首都圏在住の母親483名を対象に、子育てや見守りに関する調査を実施。その結果、電話でのコミュニケーションには課題が多くあることが判明しました。

「まもレール」なら、いつ電車に乗り、いつ最寄り駅に着いたのかを親が確認する手間が省けます。一方、子どもにとっては改札通過時の情報だけが通知されるので、親からの監視を感じにくく、双方にメリットがあります。まさに、“ストレスのない見守り”を可能にするサービスなのです。

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営業本部営業統括部で課長代理を務める三谷さん

発表会見でサービス概要を説明したCSPの三谷誓子さんは、二児の母。サービスの開発に当たり、母親社員が子どもの見守りについて話し合ったそうです。心配だけど、子どもに負担をかけなくない!という母親の思いが、サービスに込められていることが分かりました。

尾木ママからのアドバイス

過保護と過干渉は違う

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教育評論家、法政大学特任教授の尾木さん

発表会にはゲストとして尾木ママこと教育評論家の尾木直樹さんが出席し、子どもへの上手な接し方について語りました。

尾木さん:親に連絡することを忘れるほど友達と遊んだり、新しいお店を見つけて夢中になったりすることは、実は子どもにとって大きな成長なんです。過干渉と過保護を同じだと勘違いしている親が多いように感じますが、過保護はそれほど悪いことではありません。愛情をいっぱい注いで子どもを保護してあげているからです。しかし、過干渉は子どもを無視して親が意思決定をしてしまう。親離れをする時期に干渉しすぎると、子どもが言いたいことを言えなくなってしまいます。かといって放任もいけません。思春期の子どもは親を疎ましく感じながらも、ちゃんと自分を見ていてほしいと願う、とても複雑な心理状態にあります。子どもは安心することで、外の世界へ挑戦するパワーが湧くのです。

「まもレール」は、親が適度な距離を保ちながら子どもを見守ることができるサービスなので、親離れ・子離れをスムーズにし、監視ではなく、自立を助けることにもつながるのではないでしょうか。

一番いい声のかけ方は「どうしたの?」

尾木さん:脳科学によると、人は恐怖感を抱いたり叱られたりすると脳が委縮し、安心すると膨らみ、そして膨らんだときのほうが集中したり、効率よく暗記できたりするそうです。ですから、子どもとは適度な距離を保ち、ほっとさせることが大切なんです。もし、「まもレール」でいつもより遅い改札通過通知が来ても、頭ごなしに叱らないこと。にこやかに「どうしたの?」と聞いてあげれば、子どもは安心して話すことができます。

言い訳や嘘を言うかもしれませんが、相槌を打って聞いてあげてください。すると、「実はね」と本当のことを話し始めたり、「今度から気を付ける」と自分から言うようになります。これは、とても大切なコミュニケーションのコツですよ。小学生から高校生、それぞれに適した距離感と見守りで、精神的な自立を促せる関係を親子で作ってほしいですね。

編集者から見たポイント

受験シーズンは積雪による電車遅延などのトラブルが起こりやすく、試験当日に我が子が無事に会場へ向かっているかハラハラした経験を持つ保護者は多いのではないでしょうか。そんなとき、子どもが会場の最寄り駅を通過した時間を確認できたら、どれだけ安心することでしょう。対象駅が増えていくことからも、今後のサービス向上に期待が高まります。
「まもレール」についてもっと知りたいという方は、
「オフィシャルサイトhttps://www.mamorail.jp/」をご覧ください。