『まなびを学ぶ、まなびを遊ぶ』体験型教育イベントKids Fes2019レポート
inter-edu’s eye
夏休みは子ども向けのイベントが目白押し。中でも教育関連イベントは普段あまり知る機会のない教育系サービスを直接体験できる絶好の機会です。
そうしたイベントの一つ、教育関連サービスを提供する企業・団体が一同に介した体験型の教育イベント「Kids Fes2019」(主催:Kids Fes2019実行委員会、責任者:ラナンキュラス株式会社)が8月3日(土)に東京流通センター(東京都大田区)で開催され、エデュナビ編集局が行ってきました。
英語・プログラミング・VRなど出展ブースのすべてに体験スペースを設置
「Kids Fes 2019」は子どもたちが新しい教育に触れ体験できるイベントとして、2014年から開催されてきたものです(昨年までは「みらいの学校」として開催)。5回目となる2019年のテーマは『まなびを学ぶ、まなびを遊ぶ』。昨年より会場も大きくなり、出展ブースも拡大され、さまざまな企業・団体が提供する「学び」に出会え、体験できます。
午前10時オープンを前に、開場を待ちわびる来場者で受付前はすでにいっぱいの状態。イベントに出展している企業や団体は、小学生以下の小さいお子さんも楽しめそうな内容のものもあり、ご家族総出で訪れたという来場者も多く見られました。
すべての出展ブースでは、提供しているサービス内容を実際に体験できるようになっており、英語体験教室から、プログラミング、VR体験、ヨガなど、勉強教材だけに限らないバラエティに富んだ内容です。
注目の学校
優勝者が決まらない!? 白熱の小学生算数王者決定戦
午前中のメインイベントは会場中央にあるメインステージで行われた一般社団法人りすう教育普及協会主催の「第3回小学生算数王者決定戦」。開場と同時に決勝戦受付前には参加者の列が。この決勝戦に参加するためにイベントに訪れたという家族もいて、アっという間にステージ前の席は参加する小学生と保護者で埋まりました。
参加は単独でも二人一組でもOK。兄弟・姉妹で、また友だち同士で参加する子もいて、ちょっとしたゲーム感覚です。
問題を出題するのは、YES International School校長でサイエンス作家でもある竹内薫さん(りすう教育普及協会代表理事)を筆頭に、同校理科・数学顧問で物理学者の田森佳秀、そして math channel代表 で「数学のお兄さん」としても有名な横山明日希さん。算数王者決定戦といっても、計算問題や、難しい文章問題を解くといった、いわゆる算数テストに出てくるような問題ではなく、パズルや暗号を解いていくというもので、計算力よりは「発想力」と「算数の底力」をフル活用するような問題が出題されていくものでした。
1回戦は全員参加の◯×クイズ
1回戦は全学年共通で参加する◯×クイズ。まずステージ前の広場に参加者が集まり、問題の解答で◯か×かで左右に分かれます。解答ポイントが貯まった組が勝ち抜き。2回戦に進むことができます。
大人も頭を悩ます問題が続々と出題
予選に通過した参加者は暗号問題やパズル問題といった記述問題に取り組みます。机を使ったり、床に座り込んだりしながら、必死に問題を解く子どもたち。
用意されたマス目にどれだけ駒がたくさん置けるかという問題では、見学している大人も同じ問題を解いてみたりと、メインステージ前は大人も交えた算数熱でヒートアップ。
決勝戦はまさかの2問目が出題
決勝戦には単独で参加した低学年のお子さん2名、高学年からは単独参加の1名と、姉妹で参加した1組が残りました。
3名+1組による優勝決定戦は積み木の問題。正面と真上、右側面から見た形が出題された図と同じように見えるように、しかも最小限の積み木で作るというものです。
なんとここで全員正解という例年にない結果に!
そこで、「こんなこともあろうかと!」と、横山さんが用意していた予備問題が急遽出題されました。
同じく積み木の問題でしたが、一つだけ赤い積み木があり、それを出題図と同じように見えるよう配置するという問題です。
決定戦を制したのは、低学年の2名と姉妹で出場した高学年1組。もう1名の高学年出場者は、全問正解ベースだったものの、最後の問題で残念ながら解答には届かず。でも解答数では優勝者に匹敵するほどの好成績でした。
優勝したのは小学校6年生と4年生の姉妹。ご両親は「Facebookでこの大会があることを知りました。算数は好きなようですが、まさか優勝するとは!」と驚いた様子。妹さんは一番楽しかった問題は最後の積み木の問題だったとのこと。
観覧していた保護者からは、「昔習っていた算数のイメージとはぜんぜん違う!」という声や「算数の捉え方が変わった」という声も聞かれた算数王者決定戦。
このイベントに込められた「Enjoy ! Mathematics!〜算数で遊ぼう!楽しもう!」という言葉のとおり、子どもも大人も楽しんだイベントでした。
今年の算数王者決定戦の感想について出題者の横山明日希さんは「念のためと思って用意しておいた予備問題を本当に出すことになるとは思っていなかった。優勝者が4組も出るのは例年にはないことで、みんな盛り上がってくれて本当に嬉しいです。
出題したパズルや暗号問題など、一見算数とは関係ないように思えますが実は算数力が試されるもの。これからもぜひ算数を楽しみながら取り組んでもらいたいなと思います」と語ってくれました。
「遊ぶ」が学びになるような場を今後も提供
本イベントの責任者、ラナンキュラス株式会社の北本陽子さんからは今年のKidsFesを振り返り、以下のコメントをいただきました。
「毎年に比べ参加者の数が倍以上に増え、教育への関心が大きくなっていることがうかがえました。テーマに掲げた『まなびを学ぶ、まなびを遊ぶ』の通り、参加した子どもたちはみんな学びを存分に楽しんでいってくれたように感じています。
子どもたちにとって、遊びに勝るものはありません。その遊ぶ対象が学びになるような楽しい場を今後も提供していきたいと思っています」。
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