inter-edu’s eye

高校に特進コースを設置するなど、教育改革を進めている日本大学豊山女子中学校・高等学校(以下、豊山女子)。2016年4月、柳澤一恵校長が就任し、時代が求める人材の育成を目指して、新たなスタートを切りました。そこで、教育改革に意欲を見せる柳澤校長に、女子教育への考え方や豊山女子ならではの教育についてお話しいただきました。

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女性が社会で活躍するための経験を積む学び

新しく就任された柳澤 一恵校長

13代校長に就任された柳澤 一恵校長。日大豊山(男子校)で長年勤務された経験を活かして、これからの女子に求められる力や才能を伸ばす教育改革を主導されています。

時代が求めているものの変化や、少子化による学習環境の変化に伴い、女子教育も変わろうとしています。女性の活躍が求められる時代だからこそ豊山女子では、「女子にしばられない」というキャッチフレーズを採用し、時代の流れに応じた教育を実践してまいります。
素直で優しく家庭的な女性を育てることが優先された従来の教育から脱却し、女性ならではの視点で活躍できる教育を目指していきます。広く経験を積み、本当にやりたいことを見つけることができる学校にしていきたいと考えています。

周りの状況を見て行動を判断し、「みんなで頑張ろう」という強い意識を持っているのが、女子ならではの良さであると実感しています。中高6年間であいさつを基本にした礼儀作法をはじめ、集団生活・社会に通用する立ち居振る舞いを身につけてもらいたいと考えています。そして、力仕事など共学校では男子がするような役割を女子が協力して行うなど、女子校だからこそ可能な教育を進めてまいります。

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さらなる高みを目指す「高校3クラス制」「英語教育」

新クラスの設立を語る校長

従来よりも学力をさらに引き上げるために「A特進クラス」が新設されることになりました。

教育改革の一環として2017年度にスタートしたのが、高校からの3クラス制です。生徒の希望する進路に応じて「理数Sクラス」「A特進クラス」「N進学クラス」に分かれ、それぞれのカリキュラムで学習を進めていきます。
特に、A特進クラスの1期生となる生徒たちの今後に注目してもらいたいですね。未来に向かって花開かせる本校の教育環境の良い先例になると思います。難関大学へのチャレンジを可能にする学力をしっかりと身につけるカリキュラムや教育体制を計画しています。

理数Sクラス
理数Sクラス

都心の女子校で唯一の理数専科クラスです。学術英語の授業や、土曜の校外学習や識者による講演を実施するのが特徴で、医学部や福島大学の教授による校内講演、お茶の水女子大学や教育科学館などを見学しながらコラボレーションする研究授業もあり、理数のスペシャリストを育てます。

A特進クラス
A特進クラス

国公立大・難関私大を目指します。海外大学への修学旅行で、事前の心構えや準備をしたうえで、ハーバード大学やM.I.T.を訪問。併せて、世界で活躍できる女性リーダー育成を応援する「LADYプログラム」も実施。英語のみで3日間、ゲストスピーカーによる講演の聴講、ディスカッション、プレゼンテーションなどを行ったうえで、最終的に自分の考えを発表します。

N進学クラス
N進学クラス

日本大学への進学に対応したカリキュラムを作成。クラブ活動・委員会活動をしっかりするなどバランスの取れた学校生活を送ることを目指します。卒業生によるバックアップや受け入れ態勢が整っているのも日本有数の総合大学である日本大学ならではの特長です。

また、新年度の中1生から全員タブレットを用いての学習をスタートしました。1つの課題、問題に対して生徒複数で意見を共有するなど、アクティブラーニングを進めるうえでもICTを積極的に活用しています。校外学習での体験をタブレットで写真撮影し、学習の記録として残すため、既に生徒が先生以上にタブレットを使いこなしています。
そして、グローバル社会で活躍するために「英語教育」にも力を入れています。ネイティブ教員による英語のみの授業や、クイズ形式で英語を気軽に話せる環境づくりなど、日常的に英語に親しむ機会を増やしています。最近は、中1生の段階でも英語の4技能は確実に身についてきていると実感しています。

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柳澤校長から皆さまへのメッセージ

今までは、付属校のメリットと呼ばれるものに、目に見えない限界が設けられていたかも知れません。私が校長になったからには、生徒のために、あらゆる進路を実現する学校改革を実行していきます。また、教育内容だけでなく、入試形式も改革していきます。例えば、今年から始まった思考力型入試に加えて、来春は適性検査型入試も実施します。従来の2科4科型に加え、新たな入試形式を採用することで、本校に興味を持った受験生のチャンスをさらに広げていきたいと考えています。

柳澤校長から皆さまへのメッセージ

四季の移り変わりを目で確かめられる中庭にて。(5月撮影)

豊山女子は、一生ものの人間関係を築くことができる学校です。そして、社会に良い影響を与えることのできる人間を育てています。
私自身、娘を豊山女子に通わせた母親でもあります。社会人となった娘が、部活動で経験した人間関係や礼儀作法を仕事で活かしているように、学校生活で学んだことが社会に出た際に役立つよう努めてまいります。
受験生の皆さま、保護者の皆さまにはぜひ本校に足を運んで、優しい生徒たちの姿と、タブレットを使用した活発的な授業を見てほしいです。

中学教育の柱となるキャリア教育 ≫

編集者から見たポイント

「国際交流教育」と「キャリア教育」を柱に、世界規模の広い視野と将来の多彩な職業観を養う教育を進めている豊山女子。高校の3クラス制、英語教育など、生徒の可能性をさらに広げる教育プログラムに今後も注目です。学校行事や説明会などの機会に一度足を運んで、柳澤校長の言葉を実感してみてはいかがでしょうか。

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