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逗子開成×湘南白百合の対談が実現!別学の垣根を超えた名門校の魅力

両校の先生と生徒たち

inter-edu's eye

中学受験への期待が年々高まる中、神奈川県南部エリアの私学は時代に流されることがない恒久の魅力を持っています。それらの名だたる伝統校の中でも、難関大学への進学実績に留まらず、傑出した学習環境と独自の教育理念に裏打ちされた男女別学の2校による特別対談が実現しました。陽光に輝く逗子海岸を目前に臨む逗子開成中学校・高等学校(以下、逗子開成)と、江ノ島にほど近く高台の緑に囲まれた湘南白百合学園中学・高等学校(以下、湘南白百合)の生徒・先生によるコメントから、各校が持つ魅力をご紹介します。

やっぱり楽しい!学校で過ごす充実した毎日

男女別学であっても、日々の生活から得られる楽しさや、校内行事で体験する他者との協働による一体感といった要素は変わりません。各校の中1生・高2生の皆さんから、学校生活に関するさまざまな事柄について本音を聞かせてもらいました。

高2・メディア委員会所属のT.Mくん
高2・メディア委員会所属の
T.Mくん
中1・和太鼓部所属のI.Iくん
中1・和太鼓部所属の
I.Iくん
高2・生物部所属のS.Oさん
高2・生物部所属の
S.Oさん
中1・管弦楽部所属のT.Iさん
中1・管弦楽部所属の
T.Iさん

入学を決めたきっかけを教えてください。

I.Iくん

小6の夏、学校見学会に参加した際に迎えてくれた先生方や在校生の皆さんがフレンドリーに話しかけてくれたことが印象に残りました。近隣エリアでも有数の進学校だと知っていたので、得意な数学を活かして勉強できると考えただけでなく、苦手意識を持っていた泳ぎの指導もしてもらえることが楽しみで入学を決めました。

授業のようす
T.Iさん

通学の負担を考えて、自宅から近い湘南白百合を受験目標にしていました。大学への進学率や別学校ならではの気兼ねしない生活はもちろんですが、清楚でかわいい制服を着て通いたいと思ったことが一番の理由です。

かわいい制服

高2生の視点から見た学校の強みや魅力を教えてください。

T.Mくん

土曜日には参加希望制の講座があり、授業では扱わない独自の題材について学んでいます。最近では生徒自身が講座を開き、同級生がそこに参加するといったことがありました。アイデアを具体的な形にできる点は逗子開成ならではの特徴です。また、キャンパスが逗子海岸に面しているので、昼休みには砂浜でお弁当を食べることもあります。こういった立地を活かして、遠泳やヨット帆走実習などが行事として実施されています。

逗子海岸に面した逗子開成のキャンパス
S.Oさん

キャンパスが自然豊かな森に囲まれており、キツツキが巣作りする様子やリスがベランダを走る姿を見かけることがあります。私の先輩は、リスがいることが湘南白百合の志望理由になったそうです。それくらい素朴でおっとりしたタイプの生徒が多いような気がしますね。教室を移動する際に江ノ島と富士山が見えるスポットがあり、とても気に入っています。

自然豊かな森に囲まれた湘南白百合のキャンパス

みんなの団結が試される校内行事の様子はいかがですか。

T.Mくん

男子校ですから、毎年5月に開催する体育祭の盛り上がりが凄いですよ。グラウンドやフットサルコートもありますが、やはり砂浜を使ったビーチフラッグは見ものです。放課後の練習から作戦立案まで、すべて本気で取り組む様子は逗子開成ならではの要素が詰まっています。高3生は事前に順位予想をし、そのデータを基にして本格的な実況まで行います。まるで海外のプロスポーツ顔負けの実況は、一生の思い出として耳に残ることでしょう。

体育祭のようす
S.Oさん

9月の聖ポーロ祭(文化祭)では、さまざまな部活動や委員会が力を合わせて催事に取り組んでいます。お互いが頑張る姿を見て勇気をもらったり、助け合うことで絆を深める様子を何度も見てきました。なかには、所属する部活動に関係なく、聖ポーロ祭を成功に導くために必要なボランティアとして立候補する生徒がいます。

聖ポーロ祭のようす

憧れの先輩が未来の自分に投影される別学校の価値

続いて、中高6年間を通して取り組む部活動・委員会活動から学ぶ自己研鑽、別学ならではの人間関係の奥深さについて、普段感じていることを聞かせてもらいました。

部活動への取り組み方や今の目標を教えてください。

I.Iくん

地元のお祭りや運動会で体験した和太鼓の楽しさを知り、逗子開成でも部活動として参加しています。みんなで団結しないと曲が完成することはなく、うまく演奏できたときの感動は一番の魅力です。全国大会で活躍している部活動がたくさんある逗子開成の中でも、和太鼓部に入りたくて入学したと言われるような部活動になれるように部長として頑張ることを目指しています。

T.Mくん

メディア委員会では、年間を通して撮影した動画や静止画を編集し、みんなの思い出になる動画作品にまとめています。入学当初は同じ学校出身の生徒がおらず、少し不安な気持ちがありましたが、この活動を通して学年の垣根を超えた信頼関係を築くことができました。みんなに受け入れてもらった感謝の心にお返しする意味を込めて、作品づくりに取り組んでいます。僕たちの作品は、学校説明会やホームページでも見る機会があるかもしれないので注目してください。

T.Iさん

中1の私にとっては、聖ポーロ祭が管弦楽部での初舞台になるので、先輩方にご迷惑をおかけしないように心がけながら週4日間練習を続けています。学校の勉強に慣れるまでは少し大変だと感じることもありますが、なるべく隙間時間を作ってノートを開くようにしています。この点では、中学受験を体験して良かったと思っています。クラスメイトや友だち同士でも勉強の進め方についてアドバイスし合うことがありますよ。

S.Oさん

私の所属する生物部は、伝統として草木染めに取り組んでいます。多彩な色やパターンを増やすために、顧問の先生と相談しながら材料となる草木をお庭で育てている段階です。たくさんある部活動の中でも目立たない存在だった生物部ですが、部長として地道に活動内容を充実させてきた結果、今年は部員数を増やすことができました。これからも先輩としての姿を見てもらうことで、部活動をより発展させていきたいと考えています。

クラスメイトや友人とはどのような会話をしていますか。

T.Mくん

最近になって、進路や模試の結果などの真面目な会話が増えてきました。例えば、難しい問題を解くためのコツがあるかといった内容です。選択科目の面白さや難しさについても話しています。さまざまな部活動が大会に出場する時期は、昼休みの食堂でモニターを見て、みんなで応援しながら楽しんでいますよ。

S.Oさん

特定の趣味に没頭する友人との会話では、理解を超えた内容でも共感できる要素があり、新しい発見もあります。私自身が能のお仕舞をやっているので、同じ伝統芸能として琉球舞踊をやっている友人と話すこともあります。学年を問わず、優しくて憧れる先輩の自慢話をみんなでするのは、とても女子校らしいと感じますよ。

自由奔放な中学生が知的冒険の航路に出るタイミング

湘南白百合の水尾純子先生と逗子開成の風間啓一先生から、校風を反映した取り組みや新入生の様子、生徒が大きく成長するタイミングなどについてお話しいただきました。

逗子開成の広報副部長である風間啓一先生
逗子開成の
広報副部長である
風間啓一先生
湘南白百合の教頭・広報部長である水尾純子先生
湘南白百合の
教頭・広報部長である
水尾純子先生

校風を反映した取り組みについて教えてください。

水尾先生

年間行事として6月に実施している音楽コンクールは、全国各地の姉妹校に先駆けて約70年前に始まりました。他にも湘南白百合には、一年間にわたってたくさんの行事があります。それらを通じて仲間との絆を深めたり、時に自身を静かに見つめたり。多くの行事が生徒主体で運営されており、自分が得意なことを発揮する場が必ずあります。楽しみながら、自分の持ち味を活かして活躍する経験を大切に、社会性・協調性・創造性を育てています。コロナ禍にあってはICTを活用し、より良い行事運営を目指す生徒たちの、逞しくもしなやかな姿が印象に残っています。

音楽コンクールのようす
風間先生

本校の象徴である遠泳やヨット帆走実習はもちろんのこと、開成祭(文化祭)では海洋生物に関する発表を掲示するなど、周辺環境を存分に活かした学習を取り入れています。そうした学びの精神に根差しているのは、責任ある行動を通していろんなことにチャレンジしようという考え方です。部活動や委員会活動を通して、先輩・後輩のつながりから主体性を身につけ、成功だけでなく失敗からも学びを得るという体験の繰り返しを重視しています。

遠泳大会のようす

先生の視点から見た新入生の様子を教えてください。

水尾先生

入学式から友人を作り、朗らかに過ごしている新入生の姿を毎年見守ってきました。併設小学校や様々な入試形態で入学してきた生徒たちはとても個性的。それを、のびのび自由に発揮できる環境は、別学校ならでは。安心して自己開示できる場があるので、自分の好きなことを突き詰めたり、友人に触発され、新たなチャレンジをする生徒も多いです。

授業のようす
風間先生

中学受験は競争そのものであるため、受験期間中は勉強に集中できていますが、入学した途端に本来の「子どもに戻る」生徒が見られます。それが悪い方向に影響せず、異性の目を気にせず趣味を追求できる点が将来の成長を促す原動力になっていきます。生徒同士がお互いを認め合い、応援するといったポジティブな空気が流れていますね。

生徒たちの成長過程についてはいかがでしょうか。

水尾先生

中1・中2の頃は、さまざまな物事を自由に試す期間であり、本当の分岐点は中3の時期だと考えています。探究の時間や各行事・部活動等での体験を通して蓄えてきた経験が、やがて本人の個性と相まって校内外での活動で開花するようになります。そういった意味では、中高一貫校である点はとても大きなメリットとなっています。

水尾先生
風間先生

まさにその通りですね。中3は中学校の最高学年として後輩の手本となり引っ張っていく学年です。それまでの2年間は通過儀礼であり、高校生になった途端に青年へと成長しています。高2であれば開成祭をはじめとした学校行事の運営に責任を持つようになり、人間性も洗練されながら大きく成長していきます。

風間先生

地域に愛される注目の伝統校としての魅力をご紹介ください。

水尾先生

湘南白百合学園では、カトリックの教えを基底に「愛ある人として」心を磨き、誰かのために尽くせるように知恵を積むことを大切にしています。そのために日々の学びはもちろん、自身を見つめ、一歩踏み出して世界を広げる機会があります。生徒たちによる学校施設のリノベーションもその一つ。多様な他者と共に新たな智を創り出す、そんな経験は、これからの社会を生きる生徒たちの糧になると思っています。

風間先生

逗子開成は、未知の世界に飛び込んでいける度胸のある生徒が育つ学校です。行事1つをとっても、海の中の様子が分からない恐怖を感じながら1,500mの遠泳に挑みます。それを可能にするのは、一緒に進む仲間の勇気のおかげです。皆さんと同様に、自分1人だけでなく周りと切磋琢磨してきた卒業生の活躍にも注目していただけたら、本校の真価を知ってもらえることでしょう。

編集後記

男女それぞれの違いを打ち出すのではなく、別学校としての魅力を大いに語っていただいた特別対談はいかがでしたか。まだまだ紹介しきれないほどのコメントがあり、高2生からは「中学受験は人生の通過点に過ぎない」、「志望動機の記入用紙は学校へのラブレター」という名言もいただきました。恵まれた学習環境で伸び伸びと過ごす生徒たちの素顔を、ぜひとも来校型イベントで確かめてください。

イベント日程

逗子開成

  • 入試説明会

    2022年11月5日(土) 10:00~
    2022年11月12日(土) 10:00~

  • 土曜見学会

    2022年12月10日(土)
    ①10:00~11:30 ② 13:00~14:30

湘南白百合

  • オンライン学校説明会

    2022年10月1日(土) 13:30~14:30

  • 第4回学校見学会

    2022年10月6日(木) 10:15~11:45

  • オープンスクール

    2022年10月22日(土) 9:45~/13:45~

  • 入試説明会

    2022年11月19日(土) 10:00~/14:00~

企画・編集:インターエデュ・ドットコム
提供・取材協力:逗子開成中学校・高等学校、湘南白百合学園中学・高等学校