カリキュラム

6年間の教育プログラム

中等部では、学習意欲の醸成と、探究型学習やプロジェクト型学習の基礎づくりを大切にします。中学レベルの教科の知識・技術の確実な習得と、自ら学びを「設計」し、知識を「深め・広げ」、「発信」するというドルトン東京学園での学び方を体得します。

高等部では、生徒のキャリアプランに基づく選択科目の幅が大幅に広がり、組み合わせにより、生徒それぞれに違う時間割ができあがります。また、ラボラトリーの時間が増え、生徒自身が「学びの設計」を行うことができるようになります。

学びのプロセス

●Active Learner(自律的な学習者)を育てるドルトンプランの学び

ドルトン東京学園では、学びを設計し、深め・広げ、発信することを一連の流れとして、子どもたちの「主体的に学び、探究・挑戦し続ける姿勢」を育んでいきます。その中核をなすものがアサインメントとラボラトリーです。教員が一人ひとりを丁寧にサポートしながら、この学びのプロセスに習熟させていきます。

●学びの設計

一つひとつの学習について、目的と目標を常に意識し、学習手段の選択やスケジュール管理などの学びの設計を自分自身で行う力を培います。学びを設計する力は、人生の中で直面する様々な課題に対し、解決の道筋を探り、実行に移す力となります。

●学びを深める・学びを広げる

個々の教科で得た「点」の知識を探究型学習によって深め、複数の教科が連携した学習によって「面」に広げていきます。自らの関心を原動力として、深く学び続けることで、実社会で活きる力となります。

●学びの発信

学んで身につけたことは、発信して他者と共有することで初めて意味を持ちます。学内外における発信の機会を十分に確保し、議論したり、共感を得たりする経験を大切にします。この経験が、多様性を尊重し自信と柔軟性を持ってAI時代やグローバル社会で活躍する力となります。

校舎のあらゆる場所が学びと表現のスペース

電子黒板を備えた普通教室、高度な実験装置を配した理科室、機能性と安全性を両立させたアリーナをはじめ、ドルトン東京学園には素晴らしい教室・施設がそろっています。でも、それだけではありません。教室棟の中央を占めるラーニングコモンズは、図書館と協働学習の場が一体化した学びの共有空間です。全館無線LANの校舎すべてが、「いつでも、どこでも、誰とでも学べる空間」。カフェエリアもアクティブスペースも和のラウンジも、PCを開いた途端に知の世界へとつながります。

校舎の外にも広がる学びのフィールド

ドルトン東京学園では、生徒にとって素晴らしい教育資源があれば、学校内に限らず、様々な場所に出向いてそれを実現したいと考えています。例えば、三浦半島まで足を伸ばし、自然環境の中で探索した結果を発表したり、授業で学んだ英語をTokyo Global Gateway(体験型英語学習施設)で実際に活用したりなど、幅広い分野で、様々な活動にチャレンジする機会があります。

自分で設計した学びをラボラトリーで実践

「俳句の課題を仕上げに国語ラボ」、「数学ラボで、代数や幾何に集中して取り組む」「光の実験をもう一度やり直すために理科ラボへ」。自分が決めたテーマや課題に自分のペースで取り組むラボラトリーの時間、生徒たちはそれぞれの教室・実験室に移動し、探究していきます。学びの主役は生徒。教員は助言者として、問題の答えではなく「学びの方法」を教えていきます。

グローバル市民教育

国境を意識せず、自分の力を活かせるところならどこへでも行きたいと自然に思い、行動に移せる人。私たちが考えるグローバル市民とは、語学力と高いコミュニケーション力は言うまでもなく、広い教養と深い専門性、自分や自分の国についての理解、様々な経験を通して得た自信と柔軟性を兼ね備え、心理的な障壁なく誰とでも協働でき、他者や社会に貢献する人です。

アイデンティティ

生徒には、多様な文化や価値観の中で自分を見失わないためのアイデンティティを持っていてほしいと思います。日本に暮らす者として、日本の歴史や伝統、文化について語れることも大切です。ドルトン東京学園では、アイデンティティを深めるための学びや経験・体験、感性や表現力を高める芸術・表現教育も充実したカリキュラムを提供しています。

異文化・多文化の体験

本校で過ごす6年の間に、原則として全員が2回、海外研修を経験します。他にも様々な海外での研修プログラムを用意しています。  また、国内にも様々な文化や習慣を持つ人々が暮らしており、そのような人々との交流やイベントにも積極的に参加し、身近な多文化を実感します。

教養と専門性

ドルトン東京学園では、各教科でそれぞれの分野の学びを深めるとともに、様々なテーマに沿って複数の教科が横断・連携した学びで、問題を多角的に把握する視点を養います。広い視野から取り組むことで、それぞれの教科や分野の学びがさらに深まります。自分でテーマを決め研究し、発表することで大きな問題の解決に至る知見を得ることができます。

キャリア教育

社会に開かれたキャリア教育

実社会での多様な人々との関わりを意識し、地域コミュニティとの協働や産学連携を奨励し、社会に貢献する人材を育成します。

教科教育、課外活動と切れ目なく連動

総合学習の一部をキャリア教育に充てるほか、教科学習や進路行事を通して様々な視点から将来社会人になった時の自己像を考えていきます。

進路指導方針①

将来を見据えた広い視野に基づく学びの設計

ドルトン東京学園では、文系・理系といったコースを設けません。例えば、文系学部を志す生徒であっても、数学ⅢCや基礎を付さない物理を学習してもよいですし、理系学部を志す生徒であっても、社会を2科目以上学習する生徒も出てくるかもしれません。個人としてどういう生き方をしたいか、どのように働きたいか、そのためにどういう進路をとりたいか、を共に考えていきます。

進路指導方針②

個々に対応した進路サポート

全学年の保護者を対象に、進路講演会を実施します。各教科の授業の中でも、進路について、自然に考え始めるような授業を展開していきます。一人ひとりの生徒の考えは、ラボラトリーの中で少しずつ具体化されていきます。この過程で、担任だけでなく、ハウスアドバイザーや教科教員が生徒一人ひとりの進路選択を支援します。海外大学進学についても中等部1年次から説明会を開き、意識づけを行います。