発信力・創造力アップ 女子聖のICTプロジェクト
inter-edu’s eye
コロナウイルスの影響で学校の閉鎖や休校が余儀なくされる中、4月13日(月)から配信型オンライン授業を行っている女子聖学院中学校高等学校(以下、女子聖)。各クラスでは担任がオンラインで個別面談を行い、学習面や精神面で生徒の不安を取り除けるようコミュニケーションを重ねています。そこで2020年度連載第1回は、女子聖のICT教育をご紹介します。
ICT教育を支える環境と教師陣
新施設・フューチャールーム
電子黒板とプロジェクターが各教室に配備されている女子聖で、2019年9月には特別教室「フューチャールーム」が完成しました。正面と壁片側にプロジェクターを計4台、正面には2画面表示できる電子黒板を設置。用意された36人分のタブレットを使えば、生徒一人ひとりの画面を全員で共有できます。
ICTプロジェクトチーム
フューチャールーム完成後、主要5教科の若手の先生5名が集まり“ICTプロジェクトチーム”が発足。メンバーの先生方は積極的に授業にICTを取り入れ、生徒たちとクリエイティブで主体的な学びを展開しています。今回のオンライン授業開始に向けては、先生全員で授業動画や課題の配信ができるようサポート体制を整えました。
ICTで授業にクリエイティブ要素をプラス
では、プロジェクトチームの先生方はICTを活用してどのような授業を行っているのでしょうか。
英語科の授業
女子聖の英語
4技能を使ったアクティブな活動が多くあります。生徒がわくわくして教科書を読み、学ぶ意欲を高めて調べ、伝えたいという想いを膨らませて自己表現活動に繋げていけるように工夫をしています。
【中1】英単語+ICT
英単語の本質的な意味をイメージして捉え、自身の知識として落とし込むことを目的に、単語を絵で表すことに。生徒一人ひとりがiPadでイラストを作成し、イラストに込めたストーリーをみんなの前で発表。クリエイティブな作業に生徒は夢中になり、普段は英語が苦手という生徒が自信に満ちた表情としっかりした声で自分の作品を発表したといいます。
【中1】会話表現+ICT
会話表現を学ぶ授業では、対話の中で自然と使う“生きた会話表現”を体験し、身をもって理解することを目的に、スキット(寸劇)の動画作成に挑戦しました。動画作成ではiPadで撮影したものをiMovieで編集、Keynoteを使って表紙などのスライドも作成して完成させました。人に見せることを意識して、発音や会話のテンポに気を遣い、どんなシチュエーションにするかなど、イメージを膨らませながら制作する生徒たちのようすは、とても楽しそうだったといいます。
国語科の授業
女子聖の国語
読む・書く・聞く・話すの4技能をバランスよく伸ばすことを目指し、中1・2では週1時間、ディスカッションやプレゼンを中心とした「聞く話す」という授業があります。
【中2】スピーチ+ICT
「聞く話す」の授業をフューチャールームで行い、“人の心を動かすスピーチ”に挑戦。グレタ・トゥンベリさんの国連でのスピーチ映像を視聴した後、iPadとプレゼンテーションアプリを駆使して生徒一人ひとりがスピーチで取り上げたいテーマを選択し、最後には発表を行いました。
編集者から見たポイント
今後はキャリア教育にもICTを取り入れていく予定だという女子聖。ICTプロジェクト委員で数学科の川村明子先生は、「教育活動がより充実したものになっていくよう、そして、何よりも生徒たちの成長がますます促されるよう、私たちはこれからもICT教育推進に向き合ってまいります」と意気込みを語ります。2021年度以降は新入生1人に1台のタブレット端末を配布予定であることから、より一層の学びの充実が期待されます。
イベント日程
イベント名 | 日時 |
---|---|
第2回学校説明会 | 2020年6月6日(土) 9:30〜15:00 |
女子聖 Jr. Workshop(3)英語/JSGプレシャス説明会(3) | 2020年6月27日(土) 9:30〜15:00 |
夏の女子聖体験日 | 2020年7月11日(土) 9:30〜15:00 |
1DAY説明会 | 2020年8月1日(土) 午前・午後・夜 |
※変更の場合あり。詳細は公式サイトでご確認ください。
連載コンテンツ
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