掲載日:
inter-edu’s eye
日本一入試の多い学校、宝仙学園中学校・高等学校 共学部 理数インターでは、学校名を冠したアクティブラーニングの教科「理数インター」があります。今年8月には、和風テイストの専用教室が完成しました。その情報をキャッチした男の子・エデュくんが新施設での授業を見学することに。さあ、エデュくんと一緒に新しい教室へ行ってみましょう。
エデュくん
アクティブラーニングにあこがれる小学6年生。
教科「理数インター」の生みの親、米澤貴史先生に招待されて学校を訪問する。
新教室にたどり着いたエデュくん。さっそく米澤先生を探します。
米澤先生
アクティブラーニングをするための新しい教室「ICT3」だよ。もともと、専用の教室「ICT1」はあったんだけど、今年8月、作法室を改装して教科「理数インター」のための空間を作ったんだ。
エデュくん
「ICT1」なら知ってるよ! 丸っこいテーブルやカラフルなイスがある教室だよね。
米澤先生
そうだよ。普通の教室とは違い、授業の内容に合わせてイスやテーブルを簡単に動かせるし、テーブルは組み合わせ次第でいろんな形にできるんだ。
エデュくん
「ICT3」も普通の教室と全然違うね。
米澤先生
どんなところが違うと思う?
エデュくん
イスやテーブルの形がバラバラだし、黒板や教卓がないから先生の居場所が分からないよ。なんだか教室じゃないみたい。
米澤先生
さすがエデュくん。いいところに気がついたね。
エデュくん
え?
米澤先生
「理数インター」は、生徒が話し合って“答えのない学び”に取り組む教科なんだ。生徒がどんな発言をしても、「不正解」や「間違い」にならない。成績をつけないし、先生は教えるのではなく、見守ることに徹するんだ。そんな学びをするにあたって、既存の枠に囚われない空間を作ってみたかったんだよ。
エデュくん
難しいな。僕にも分かるように教えて。
米澤先生
学校の教室といえば、机とイスがあるよね。先生は黒板の前に立ち、生徒は先生と向き合って並んで座る。「ICT3」を作る前に、日本の昔の教室や世界の教室を調べてみたんだ。すると、どれも教室には上下関係が存在して、大人が子どもに教える図式が見て取れた。「こんな空間で、子どもの自由な発想を拾い上げられるのだろうか。だったら、いまある図式を崩してみよう」と、教室の“当たり前”を取り除いていったら和室で寝っ転がれる部屋に行きついたのさ。
エデュくん
先生、すごいや!
米澤先生
こだわったことは、教室の前と後ろを無くして、モニター3つを各所に配置して、生徒がどこに座っても画面を見やすいようにしたこと。そして、畳に座るエリアのほかに、気軽に腰掛けられるスペースや対談ブースを作ったことだよ。
中学生のアクティブラーニング
エデュくん
「ICT3」を見た生徒はどんな感じだった?
米澤先生
いつもの教室とは違うから驚いていたよ。座布団より座椅子が人気で、すぐ席が埋まっていたな。押し入れを改装した対談ブースも人気だったけれど、グループ全員で座れないから、結局みんな畳に移動していたね。
エデュくん
「ICT3」でアクティブラーニングをしてみて、どうだったの?
米澤先生
楽しそうだったし、畳に座ることで一人ひとりの距離が近くなって、対話にどっぷり浸かっている感じだったよ。
エデュくん
いま、中学生はどんなアクティブラーニングをしているの?
米澤先生
全学年でクエストエデュケーションをしているよ。このあとエデュくんに見学してもらうのは、3年生の授業さ。
エデュくん
楽しみだな。今日は何をするんだろう。
米澤先生
3年生は、日常の“あるある”をヒントに新商品を開発するプログラムに取り組んでいるよ。前回は、新商品を使うとどんないいことがあるか、みんなで考えたんだ。例えば、授業中は眠くなるという“あるある”から、1つのチームは「寝たら電流が流れて強制的に起こす商品」を考えて、別のチームは「寝てしまった後、効率よく勉強できる商品」を考えていたね。電流が流れる商品は、「人間は眠ると体温が下がるから、その変化を察知して電流が流れる仕組みにするんだ」と生徒が話していたよ。
エデュくん
どれも面白い商品だね。
米澤先生
今回は、ユーザーストーリーボードを作成して、商品が解決する課題を明確にするよ。
エデュくん
ユーザーストーリーボード?
米澤先生
商品を使うと、「誰の」「どんな課題を」「どう解決できるのか」を、4コマ漫画にするんだ。
エデュくん
授業中に漫画を作るの!? ワクワクしてきたぞ。
クエストエデュケーション
全国の学校で導入されている、㈱教育と探求社による日本最大規模の探究学習プログラム。毎年2月には、全国から選ばれたチームが有識者に向けてプレゼンする全国大会「クエストカップ」を開催しています。
宝仙生の輝かしい実績
クエストカップ以外にも、教科「理数インター」では、さまざまな取り組みに挑戦。バンダイナムコエンターテインメントと朝日新聞社による新商品コンテスト・アソビジットAWARDにも参加しました。
2018年度:「クエストカップ」新商品開発部門で全国大会優勝。初代チャンピオンに輝く。
2019年度:「クエストカップ」コーポレートアクセス部門で1チームが、新商品開発部門で2チームが全国大会出場。
「アソビジットAWARD」で、グランプリのアソビジット賞受賞。
エデュくん、米澤先生と一緒に授業を見学します。
米澤先生
中3生がグループごとに座っているよ。
エデュくん
みんなタブレットを持っているね。
エデュくん
この紙は何?
米澤先生
商品の特徴をまとめた資料だよ。今日は、考えた商品がどんな人の役に立つか考える。すると、商品の強みが見えてくるんだ。
エデュくん
話し合ったり、タブレットで調べたり。生徒だけでどんどん作業を進めているね。
米澤先生
教室に先生は3人いるけれど、一歩引いて生徒の作業を見守っているんだ。
米澤先生
ユーザーストーリーボードを作り始めたよ。
エデュくん
鉛筆で漫画を描くグループがいれば、タブレット上で絵を描いたり、ダウンロードした画像を使ったりしているグループもいる。やり方はいろいろあるんだね。
米澤先生
このグループは場所を移して撮影しているね。
エデュくん
タブレットのカメラを使って何をするんだろう。
エデュくん
撮影した画像に文字を書き込んでいるよ。わかった! 画像1枚1枚が漫画のコマになるんだね。
米澤先生
完成した4コマ漫画を見せてもらおうか。
米澤先生
ユーザーストーリーボードによって、どんなとき、どんな人に必要な商品か、よく分かるようになったね。
エデュくん
僕、「ノート書き取りロボット」が欲しくなっちゃった!
授業見学を終えたエデュくん。米澤先生に感想を伝えます。
米澤先生
授業はどうだった?
エデュくん
みんなすごく楽しそうに作業していたよ。
米澤先生
「教科『理数インター』がやりたくて入学した」という生徒がどんどん増えているし、多くの在校生が好きな授業を教科「理数インター」だと言ってくれるから、すごくうれしいし、やりがいを感じているよ。
エデュくん
今度は僕も教科「理数インター」をやってみたい。
米澤先生
小学生が参加できる「体感授業」があるよ。参加希望者は年々増えているんだ。
エデュくん
よし、今度は体感授業に参加するぞ!
編集者から見たポイント
見学を終えたエデュくんは大満足で帰っていきました。「親子で楽しむ教科『理数インター』体感授業」は、親子で授業を体験できるイベントです。2020年度の体感授業は残念ながら終わってしまいましたが、学校説明会は1月まで開催されます。学校を訪れた際は、ぜひ「ICT3」も見学してみてください。
イベント情報
イベント | 日時 | 概要 |
---|---|---|
新入試説明会 | 2020年12月5日(土) 11:00~12:00 | 新入試(入試「理数インター」、リベラルアーツ入試、グローバル入試、英語AL、AAA、読書プレゼン、オピニオン入試)について説明 |
中学説明会 | 2020年12月6日(日) 9:30~10:30 | |
入試体験会 | 2020年12月19日(土) 8:30~12:00 | 2科4科、公立一貫型、そのほか新入試の日本語リスニング |
中学説明会 | 2020年12月19日(土) 9:00~10:00 | |
中学説明会 | 2021年1月9日(土) 14:30~16:00 | 公立一貫型入試に特化したポイント会 |
中学説明会 | 2021年1月16日(土) 14:30~16:00 | 2科・4科入試に特化したポイント会 |
入試情報
「日本一入試方法の多い学校ですがなにか?」(校長銘語録より)
エデュくん
米澤先生、この部屋について教えて。