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触れて学ぶ 自然に生かされていることに気づく共栄学園の校外学習

inter-edu’s eye

至誠一貫を建学の精神とし、「まごころを尽くす」人を育む共栄学園中学高等学校(以下、共栄学園)。社会をよい方向へ変えていく力、そして地球のために何ができるかを考える力が身につく学校です。今回は体験型の学習を通して、生徒自ら考え行動を起こすきっかけとなる、共栄学園の校外学習に迫ります。

尾瀬・谷津干潟・釧路湿原で学ぶ身近な自然環境

共栄学園の総合学習の授業では各学年で校外学習を実施。事前学習では「ラムサール条約(特に水鳥の生息地として国際的に重要な湿地に関する条約)」をキーワードに、生態系や歴史などさまざまな視点で自然環境への理解を深めます。尾瀬・谷津干潟・釧路湿原に赴く3つの校外学習で、ローカル・グローバル・フューチャーという順に世界規模の視野へとつなげていきます。生徒一人ひとりが「地球のために何ができるか」の一歩を踏み出す貴重な体験です。

尾瀬

尾瀬(中1)

ハイキングやラフティング(川下り)で尾瀬の自然を体験します。普段の生活では見ることのない動物や植物などに出会える貴重な機会。行っただけにならないよう、事前事後学習では鳥や花などを調べてまとめます。また、飯ごう炊飯やキャンプファイヤーなど自然の中で遊び、仲間との絆を深めます。自然体験の中にも学びがあることを実感する2泊3日の校外学習です。

谷津干潟

谷津干潟(中2)

日帰りで千葉県習志野市にある谷津干潟自然観察センターへ行き、谷津干潟をまわり水鳥などの生き物とその環境を観察します。埋め立てにより縮小された谷津干潟は人と自然との歴史を見ることができる最も身近な干潟であり、歴史的背景にも触れることで環境保全の大切さが実感できます。事後学習ではラムサール条約の視点から視野を世界に広げ、身近な自然から地球規模の自然環境を考えます。

釧路湿原

釧路湿原(中3)

日本初のラムサール条約登録湿地である釧路湿原を含めた3泊4日の校外学習。湿原を見るだけでなく釧路川でのカヌーツーリングや然別湖でのナイトウォッチング、カナディアンカヌーなど北海道の大自然をさまざまなかたちで体験。北海道でのスケールの大きな自然体験は、自然環境についての理解をより深め視野を大きく広げるきっかけになります。

遠藤先生

理科 遠藤先生

先の世界を見据えて、都市型の学校でできる限りの体験を

遠藤先生都市型の学校では自然に触れる機会は多くありません。共栄学園の校外学習は人工物に囲まれてきた生徒たちが自然環境に触れて何かを考えるきっかけを作るためのもの。校外学習で実際の自然環境を肌で感じ、自然との関わりを考え、自ら学ぶという主体的な姿勢につなげるというのが狙いです。事後学習では体験を活かした学習で理解を深め発表する機会を設けることでこれからの社会で重視される発信力を身につけています。体験、知識、発信力というバランスのとれた学習で地球規模に、グローバルに活躍できる人に育てるのが目標です。
当たり前だと思っていた生活をグローバルな視点で見つめ直し視野を広げる。自分の経験や体験を活かして世界で活躍できる生徒に育ってほしいですね。

生徒のみなさんに聞いてみました

生徒は3年間の校外学習をどう感じたのでしょうか。中1から高1までの生徒を集め、それぞれの校外学習での体験を話し合っていただきました。

村田さん、渡部くん、森谷さん、宮内くん、清水くん

村田さん(中1)

渡部くん(中1)

森谷さん(中3)

宮内くん(高1)

清水くん(高1)

自然で遊ぶ楽しさを知った尾瀬

渡部くん
渡部くん

先日初めての校外学習へ行ってきました。尾瀬の遊歩道を歩きながら水芭蕉の花などを見ました。

村田さん
村田さん

尾瀬ではたくさん歩いたよね。変な鳴き声の鳥とか食虫植物も見つけました。

森谷さん
森谷さん

事前学習でラムサール条約や自然環境について調べるから、つい生き物に目がいくよね。私たちは1人1ページ担当して尾瀬のガイドブックを作ったよ。

清水くん
清水くん

僕らは花の種類とか、調べたことを模造紙にまとめて発表したなぁ。

村田さん
村田さん

自然観察もしたけど、飯ごう炊飯の方が楽しかったかも。

森谷さん
森谷さん

そういえば私たちはご飯がすごく柔らかくなっちゃって。

宮内くん
宮内くん

僕らはカツカレーを作りすぎた思い出があるかな。ラフティングも激しくて楽しかったよね。

清水くん
清水くん

インストラクターさんがOKした班は川に飛び込む人もいて、うらやましかったな。

宮内くん
宮内くん

うん、まぁ水は冷たかったけどね。

ラフティングのようす

自然と人との歴史を知った谷津干潟

森谷さん
森谷さん

中2では谷津干潟へ行くよ。谷津干潟センターへ行って双眼鏡で鳥を観察するの。

村田さん
村田さん

干潟って、水が干からびた感じのところですか?

宮内くん
宮内くん

うーん、乾ききってはいないかな。海ともつながってるし。

渡部くん
渡部くん

どんな生き物がいるんですか?

清水くん
清水くん

水鳥だね。そのエサになる虫もいたかな。

宮内くん
宮内くん

干潟には渡り鳥が来るんだよ。干潟で休憩して、シベリアの方に飛んで行くんだ。

森谷さん
森谷さん

谷津干潟は埋め立てで小さくなってしまった干潟で、実際に見て、鳥が休む場所が少ないって実感したよ。

清水くん
清水くん

とても身近に環境破壊と保護の場所があって、ラムサール条約の重要性を感じたよね。

谷津干潟のようす1 谷津干潟のようす2

大自然の中で自然を考えた釧路湿原

森谷さん
森谷さん

3年生は北海道ですよね。私はこれから行くので、事前学習でラムサール条約に登録されてる場所を調べています。

宮内くん
宮内くん

北海道はいい経験になったよ。カヌーに乗ったとき遠くに野生のシカも見たし。

清水くん
清水くん

僕は見逃したけどね。

宮内くん
宮内くん

先生には貴重だから見えないはずって言われたけど、タンチョウも見たと思うんだよね。

釧路湿原のようす
清水くん
清水くん

僕らは天候が悪くて行けなかったけどナイトウォッチングも行程にあったんだよ。夜の湖畔をハイキングして月明かりだけで見える景色を体験するとか。みんなにはぜひ体験してきてほしいな。

自然を学ぶことについて

渡部くん
渡部くん

人間は自然環境に支えられていると思います。だから、絶滅危惧種などを学ぶことで、僕らも自然環境を守れるようになると思います。

森谷さん
森谷さん

うん、守るための勉強だよね。

村田さん
村田さん

地球はさまざまなバランスが保たれてこそ存在できるから、そのバランスを崩すのはよくないですよね。

清水くん
清水くん

校外学習を含めて自分で体験したからたくさん学べるし、自分から行動を起こす気持ちも生まれると思う。

宮内くん
宮内くん

自然環境って破壊するのは簡単なんですよね。僕が破壊していなくても、僕らの生活は自然を破壊して成り立っている部分もある。恩恵を受けているのだから、僕らもその責任をとらないと。そのためにはまず、自然環境を理解することから始めることが必要だと思います。

インタビューのようす

受験生へのメッセージ

共栄学園は自然と触れ合って学べるので、自分の生活も見直せるところが魅力です。授業も部活もイベントも楽しいです。いろいろな体験ができる学校なので、ぜひ来てください!

生徒のみなさん

編集者から見たポイント

建学の精神「至誠一貫」や学校の意識する「SDGs」という国連の17の目標のなかで、「つくる責任、使う責任」「海・陸の豊かさを守る」といった意識が生徒たちに芽生えていたことが印象的でした。ローカルからグローバル、そしてフューチャーへ。生徒たちが生きるこれからの地球をよい方向へ導く、まごころを尽くせる人が育つ学校だと感じました。

2018年度 イベント日程

イベント 日程 時間
学校説明会 9月23日(日) 9:30~
ナイト説明会 10月24日(水) 18:30~
第1回模擬入試体験会・説明会 11月25日(日) 9:30~
第2回模擬入試体験会・説明会 12月16日(日) 9:30~
秋の学校見学会 10月20日(土)、10月21日(日)、11月23日(金・祝)、11月24日(土)、12月1日(土)、12月2日(日) ①10:00 ②11:00
③13:00 ④14:00
①~④の時間に合わせてご来校ください。

企画・編集:インターエデュ・ドットコム
提供・取材協力:学校法人共栄学園 共栄学園中学高等学校