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たくさんの笑顔であふれるLCA国際小学校の教育現場

児童と山口先生

inter-edu's eye

「日本人」としての教育を基軸に、独自のバイリンガル教育で国際社会で活躍できる人材を育てるLCA国際小学校(以下、LCA)。
今回は、他に類を見ない国際的な教育を進めているLCAのICT教育と、「知の空間」としてのライブラリー活用に注目。教育現場の”今”について、インタビュー取材を通してご紹介します。

多様な個性に囲まれながら人間性を豊かに成長させる学び舎

私塾から始まったLCAを文科省に認められた一条校にまで発展させてきた学園長の山口紀生先生からお話をうかがいました。

児童を見守る山口先生

貴校が掲げる教育理念に込められた思いや指導方針について教えてください。

山口先生

LCAは、文部科学省から認可を受けた私立小学校で、インターナショナルスクールとは大きな違いがあります。LCAでは、しっかり日本のことを知って日本を好きになること、つまり日本人としてのアイデンティティを大切にすることを基軸に、コミュニケーションツールとしての英語と文化を学びます。国際人として海外の人とコミュニケーションをとるためには、自国の文化を誇りに思うことが必要と考えています。

国際人を育てるバイリンガル教育を進めるために、学校生活の大半を英語で過ごす、独自のアクティブイマージョン教育を取り入れています。
オリジナル教材を用意して、誰もが英語を話せる時間を作り、発話量を増やしています。

児童と一緒に記念撮影するLCAの先生

どの学年であっても子ども扱いすることなく、互いを一人の人間として理解し合う姿勢こそが、教育の基本的な在り方だと考えています。そのために、まずは笑顔で学校に通ってもらえる環境づくりを目指してきました。互いに信頼し合い、どちらが正しいか間違っているかではなく、それぞれの個性を尊重し、理解し合う人間教育を大切にしています。
1クラス20名程度の少人数制で一対一の対面指導を重視し、得意な分野・興味をもった科目で一人ひとりが才能を発揮できるよう、児童たちには直接声をかけるようにしています。

児童たちには、幸せで豊かな人生を楽しむために何が必要なのかを小学生のうちに知り、早い段階で大人の感性を身につけ、時代をリードする人材に育って欲しいと願っています。
そのためには、自然や芸術など本物の体験を通して感性を磨くことが大切です。サマーキャンプや遠足をはじめ、英語スピーチコンテストやパフォーマンスデー(ミュージカル発表会)など、校内外で実施する年間行事を心と体で楽しみながら、将来の生き方にとって糧となる学びへとつなげています。

保護者の皆さんに向けたメッセージをお願いいたします。

山口先生

LCAは児童たちのために良いと思う事を常に提案し続ける学校です。通常の小学校の枠にとどまらず、さまざまな学習・体験を通して児童たちの成長の後押しをしていきます。
失敗を恐れることなく安心して意見を発信でき、のびのびとした毎日を過ごすことができる環境の中で、お子さまが本来持っている表現力や可能性を育てる我が校の学びを是非知っていただきたいと思います。

コロナ禍でも学びの質を落とさない最新のICT指導

荒井先生とマーティンス先生

新時代の教育にふさわしいICTの活用を主導する荒井顕一先生とJhonatta Martins(マーティンス)先生のお二人からお話をうかがいました。

ICT活用について行われている教員同士の研修について教えてください。

荒井先生

昨年のコロナ禍による休校要請で、すぐにでもオンラインを活用した授業を始める必要があり、全教員が一丸となって連日オンラインで研修を重ね、動画授業の配信を行いました。登校が再開された後も、実際の授業を例に教員同士で学び合い、ICT指導のスキルアップをしています。
休校期間は、子どもが日頃からYoutube等の動画コンテンツに慣れ親しんでいること、わからなくても繰り返し見られること等のメリットを重視し動画配信の授業が中心でした。登校再開後は教育に特化したアプリを用いてリアルタイムで児童の提出物にコメントしたり、児童が互いの感想文やレポートを見合ったりするなど、継続してICTを活用して、学習効率をアップする試みを続けています。

タブレットを使用した授業のようす

動画配信の授業づくりでは、児童の集中力が続く時間を意識して授業の構成や伝達の効果を考えたり、登校再開後は、タブレットを用いて共同でファイルを管理することで児童が自由に他の児童の感想文を読み合う状況をつくったりと、ICT活用の試みを重ねる中で、学習のかたちを変えてきました。その中で、授業の本質そのものを振り返るきっかけにもなりました。普段の授業では、学習の本質ではない場面で、児童にも先生にも多くの手間が発生します。例えば、国語の新聞づくりでは下書きに赤ペンが入った箇所を修正するために、もう一度文章を書き直す必要がありましたが、タブレットのアプリを活用することでスピーディーに手直しでき、後から振り返ることも可能になりました。また、このコロナ禍では、タブレットを用いることで、互いに触れ合うことなく児童同士の意見交換やコミュニケーションを実現できるメリットは大きいですね。

すべての授業にICTを活用する中で、従来の指導から変えて良いもの、変える必要のないものを見極める工程は、我々教員側にも実りある体験だったと思います。

タブレットを使って学習する児童

マーティンス先生

本校では英語で授業を行っているので、低学年の段階から自然とローマ字に親しむことができます。これは、ICT機器の活用を進める上での強みとなっています。
また、授業ではクイズ形式にして問題を出題できるアプリやシミュレーションアプリなどを利用して、児童たちの興味を惹きつけられるように工夫をしています。
従来の教材では受け身になりがちだった児童が、積極的に情報発信できるようになった例が数多く見られるようになりました。タブレットと指導の工夫を組み合わせた授業を通して、世界とつながる手段としてのICT機器全般にも親しんでほしいですね。

デジタルネイティブ世代の教育では、大量の情報を処理するリテラシーが求められます。そのような時代だからこそ、文科省の掲げるGIGAスクール構想(教育とICTのベストミックスを図る環境づくり)の実現に近づけるべく、新しい挑戦を続けていくことが大切ではないでしょうか。各ご家庭と共に、我々も一緒になってお子さまの成長を見守っていけたらと願っています。

高い語学力と豊富な知識を培う「知の空間」となるライブラリー

宇田先生

デジタル中心の時代にこそ必要とされるライブラリーでの学びについて、宇田典子先生(学校司書)からお話をうかがいました。

学習・情報・読書の3つの機能を持つというライブラリー(図書館)の機能について教えてください。

宇田先生

ライブラリーの蔵書構成は9,400冊、洋書と和書がほぼ半数となっており、どちらも調べ学習や日々の読書に利用されています。洋書には、本を探す楽しみを持たせるために、英語の読解力や文章の難易度に基づく「Lexile指数」を導入し、どの本が適しているのかが一目で分かる工夫をしています。学年を問わず全児童がライブラリーを利用しており、不読者は毎年ゼロとなっているのが大きな特徴です。

実際に導入されているLexile指数表

和書、洋書どちらも一緒に並んでいる本棚
図書分類は「日本十進分類法」に基づいて和書、洋書どちらも一緒に並べて英語の本も手にとってもらえるよう工夫されています。

学校の特色や教育方針に沿ったライブラリーですから、公共の図書館とは少し異なる蔵書構成となっています。また、本を手に取ってもらうきっかけ作りとして、校内施設のミュージアムスペース「ガレリアクラシコ」で特別展示を行っています。展示物に興味を持った児童に、ライブラリー内の特設コーナーやタブレットなどで多様な本を紹介しています。

校内施設のミュージアムスペース「ガレリアクラシコ」で紹介されている本
「ガレリアクラシコ」の特別展示のようす

本に少しでも興味を持ってもらえるように、一人ひとりの好みを把握して、その子に合った本を提案しています。本選びを決められない児童から相談を受けた場合は、子ども向け新聞のトピックスをまとめた手作りの資料を見せ、さまざまな分野への興味関心を引き出しています。資料ひとつからでも、国際人として必要な知識を取り入れるきっかけに繋がることを願っています。

児童と宇田先生

ライブラリーの蔵書を利用した授業や、英語力の向上につながる取り組みについて教えてください。

宇田先生

ライブラリーには、伝記・SDGs・環境問題など幅広いジャンルの洋書が用意されており、英語スピーチコンテストの準備をする授業などでも活用されます。また、全学年の児童が常に英語の本を持ち、時間があったらすぐにデスクから出して読むことが習慣づけられています。洋書を生活の一部とした6年間の積み重ねが、英語力の高さにも直結しています。

ICT導入の目的と同様に、手を動かして本を読み、文字を書くという行為は最終的に他者とのコミュニケーションに通じています。読書は同じ本であっても読み手次第で受け取り方が異なります。知識を得るだけでなく、心の成長にも関わる大切なものですから、今後も読書を通して一人ひとりの“知りたい気持ち”を育んでもらえるようにライブラリーを成長させていきますのでご期待ください。

ライブラリーに訪れる大勢の児童たち

イベント日程

少人数見学説明会

2021年6月3日(木) 10:30~

2021年6月8日(火) 10:30~

2021年6月9日(水) 10:30~

2021年6月16日(水) 10:30~

2021年6月18日(金) 10:30~

オンライン説明会

2021年6月4日(金) 10:30~

2021年6月14日(月) 10:30~

入学試験日程

第1回入試:2021年7月18日(日) 9:30~12:00
保護者面接期間:2021年7月5日(月)~15日(木) ※土日を除く
出願期間:2021年6月25日(金)~7月1日(木)
※出願数によっては、試験を午後に設定する場合があります。

企画・編集:インターエデュ・ドットコム
提供・取材協力:LCA国際小学校