三輪田学園中学校・高等学校
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東京・千代田区、靖国神社と隣接する場所にある女子校、
三輪田学園中学校・高等学校(以下、三輪田)。同校が最も活気に溢れる文化祭「三輪田祭」が10月5日(土)・6日(日)にかけて行われ、2日間の来場者は約5800名と大変盛り上がりました。今年のテーマは「ADVENTURE」。そのテーマにはどんな思いがこめられていたのでしょうか。
プロフィール

M.H.さん企画部門 部門長
中学1年から続けているので今年もやりたい!という思いで実行委員に。企画部門は講堂で行われる開会式や閉会式などの運営を担当した。

R.H.さん三輪田祭実行委員長
人を楽しませることが好き。委員長には自ら立候補。

M.T.さん三輪田祭副実行委員長
最後の三輪田祭を自分たちで作り上げたいという思いで今年も委員に。

K.Y.さん装飾部門 部門長
中1で実行委員になったときから高2まで続けようと決意。
学校内の装飾をすべて担当。
今年の三輪田祭についてご感想をお聞かせください。

M.H.さん
開会式と閉会式が盛り上がり、安心しました。でも5年間続けていたことが終わってしまったという思いもあり、終わった直後は達成したという感じでしたが、今は三輪田祭ロスです。

R.H.さん
執行部は全部の部門をまとめる役割だったので、来場者から「楽しい」「装飾がかわいい」とお褒めの言葉をいただいたときはやりがいを感じました。一方、今年は自分たちのやりたいことができたという達成感と同時に、私もロス状態でまだ余韻に浸っています。

M.T.さん
中1から続けたこの5年間が一瞬に感じます。今年、副実行委員長になって半年間、とても充実した時間を過ごしたと思っています。先生方や見学に来られた保護者の方から「良かったよ」という声を聞いたときは、思っていたことを形にできて良かったです。

K.Y.さん
先輩から引き継いだときは、間に合わないのではないかと最悪な状態を予想していました。思い返すと反省点も多いですが、文化祭には自分のやりたいと思ったことを詰め込んで、褒めていただけました。
今年のテーマは「ADVENTURE」。どんな思いでこのテーマにしたのですか?

R.H.さん
三輪田祭は毎年高校2年生主体で運営するのですが、高2だけでなく、全学年が楽しめる雰囲気を作りたいと考えました。全員が主人公になれるように、という思いからゲームの世界観にしました。そこでM.T.さんが、冒険とかワクワクする意味もある「ADVENTURE」はどうかと提案してくれたんです。
そのテーマを受けて装飾部門や企画部門はどのようにしたのでしょう。

M.H.さん
開会式(※)では文化祭での注意事項を紹介する動画を流しますが、今年は全員が主人公ということやゲームの世界観を意識し、一人称視点制作をしました。例えば講堂内での飲食禁止についてだと、講堂でご飯を食べていると魔王に捕らわれてしまいクイズに正解すると解放してもらえるという演出です。動画には先生も出演協力してもらい大変好評でした。
※開会式、閉会式は在校生のみ参加

K.Y.さん
ゲームの世界の主人公と聞いたので、学校全体を1つのゲームで染めるよりは、フロアごとにゲームのジャンルを分けて、あるフロアはホラーゲームを意識してつくるなど、飽きさせない工夫をしました。
準備で大変だったことはありますか。

M.H.さん
4月末までに開会式、閉会式含めて4つの企画について企画書を提出しないといけなかったのですが、企画部門全員、実行委員になるのが初めてというメンバーでした。みんなに教えるところから始まり、全員で案を出し合いました。

R.H.さん
4月、5月はメンバーの名簿づくりなど事務作業も多かったのですが、やはり大変だったのはテーマ決めでした。

M.T.さん
ADVENTUREに決まるまでの過程はいろいろな意見が出たので、みんなの意見をまとめていくのが一番大変でした。私の苦手な部分、R.H.さんの苦手な部分と補いあって進めていった感じでしたね。

K.Y.さん
装飾部門には140名のメンバーがいて、AからEまでのグループに分けて活動しました。全員に作業が行き渡るように割り振りするのも大変でしたが、装飾案を提案するために絵を描かないといけないのに、それを担当する人員が少ないということが大変でした。案が通らないと作業に入れないため、提出期限ギリギリになんとか間に合わせました。
5年間実行委員を続けてどんな成長ができたと思いますか。

M.H.さん
企画部門は割と「自由に考えていい」と言われることが多い部門です。でもその自由が難しい。今年は部門長として自分で決めないといけないことが多かったので、決断力がついたように思います。

R.H.さん
仕事を割り振れるようになりました。今までは自分で抱えてしまいがちだったのですが、やってほしいことや自分にはできないことを企画部門やM.T.さんにお願いするなど、頼ることができるようになりました。また周りを見る力もついたと思います。

公開時、大ウケだったと話してくれました

M.T.さん
私はみんなの前に立って何かを仕切る立場というよりは、陰でR.H.さんを支える役目でした。ちゃんと支えられたのか分かりませんが、客観的な立場で意見をまとめることなど、冷静に物事を見られていたのかなと思います。

K.Y.さん
部門長になって予算管理や人に指示を出すことに不安を感じていました。でも案外まとめられたかなと思いますし、指示を出すときも自分がやりたいことを突き通すだけではなく、メンバーの意見もちゃんと汲み取ることができたと思います。

生徒の成長についてどのようにご覧になりましたか。
東本先生 3月下旬から準備が始まり、白紙の状態からみんなで会議を重ね当日はお客さまを魅了するようなパフォーマンスができたと思っています。
それまでの過程では苦難もあったと思いますが、それを乗り越え、達成した姿を間近で見て、生徒たちの成長を実感しました。
今年度のテーマはADVENTUREでした。
東本先生 自分が主人公になって楽しむという流れがあると聞いたとき、なるほどと思いました。初めて本校にいらした受験生にとっては、未知の世界である三輪田学園を冒険して、さまざまな側面から本校についての魅力を知っていただけたのではないでしょうか。
先生にとって印象深いエピソードを教えてください。
東本先生 閉会式では三輪田祭大賞(※)の授賞式もあるので、例年、規定時間からオーバーしがちです。そこで企画部門や庶務部門長に、個別で時間短縮の相談をしたのですが、委員長のR.H.さんから、全体の部門が関わる閉会式なので部門長全員で相談したいという申し出がありました。改めて全員に相談したところ良いアイデアが出てくるんですね。おかげで当日はスムーズな進行で時間内に収まりました。臨機応変に考えられる生徒の柔軟な頭に感心したと同時に、委員長・副委員長が全体をよく見渡して調整してくれていたと思います。
※クラブ、委員会、クラスTシャツ、展示部門、有志の4部門があり、それぞれお客様や生徒からの投票で決まる。
受験生に向けてメッセージをお願いします。
東本先生 自分が持っているアイデアを実現できるベースが本校にはあると思います。そのためにはさまざまな委員会などに参加してみるといいと思います。失敗を恐れず、どんどんチャレンジしてください。