大妻中学高等学校

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大妻中学高等学校

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2025年度より、大妻中学高等学校(以下、大妻)の新校長として赤塚宏子先生が就任されました。赤塚先生は1993年に同校に社会科教諭として着任後、進路指導部長、教頭、副校長 などを歴任し、32年間にわたって大妻の教育に深く携わってこられました。その経験を踏まえ、歴史ある同校が大切にしてきた教育理念のもと、「新しい時代を自分らしく生き抜く力」を育む教育に取り組んでいます。そこに込められた思いや理想とする教育のあり方などについてお話をうかがいました。

117年の校訓に新たな息吹を!
赤塚校長が目指す未来の教育

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教育の未来を語る赤塚先生

ー校長先生になられて、新たに目指す「大妻の教育ビジョン」を お聞かせください。

赤塚校長
大妻に教師として着任してから32年になりますが、その間、3人の校長先生と共に、様々な改革に取り組んできました。各先生方の思いや方針を受け継ぎながら、さらに時代に合わせて進化させていくこと。それが、新校長である私に託された役割だと受け止めています。その根幹にあるのは、開校以来の校訓である「恥を知れ」です。「人の生き方」に照らして”自分を見つめる心”を育てるこの言葉は、今も変わらず本校の精神を支えています。ただし、しとやかさやつつましさといった従来の意味にとどまらず、これからの時代には、失敗を恐れずに挑戦する勇気や、何かに立ち向かう力強さも必要です。新しい大妻として、そうした「自分らしく生きる力」を育む教育に取り組んでいきたいと考えています。

ー新しい時代に即した”挑戦する力”を育むために、どのようなことに取り組まれているのでしょうか。

赤塚校長
日々の中で、私たち教師ができることは、地味で小さなことの積み重ねです。まずは「挑戦してもいいんだ」という安心できる場をつくること。大人は心配するあまり、「やってみたい」という小さな挑戦の芽を、つい先回りして潰してしまいがちです。だからこそ、私たちは一歩引いて、生徒の思いや夢をしっかりと聞くようにしています。子どもたちは信頼する相手に受け入れられることで、自分の現在地や足りていない部分に自然と気づき、自発的に準備を始めるようになります。そのときに、情報を届けたり、背中を押したり、そっと見守ったり、励ましの言葉をかけたり。そうした一つひとつの関わりに、「挑戦を応援しているよ」というメッセージを込め続けることが大切です。挑戦といっても、「授業でちょっと発言してみよう」「恥ずかしいけど手を挙げてみよう」といった小さなものでいいのです。その成功体験が、いざという時の大きな挑戦に向き合う勇気につながっていきます。私たちはいつも生徒一人ひとりに寄り添い、注意深く観察しています。大妻の先生は、生徒の中に眠る“金の鉱脈”──挑戦の芽となる才能や関心を見つけるのが得意なんです。

「生徒に寄り添い成長を喜ぶ」
教壇に立ち続ける校長の原点

ー長らく大妻の教育に携わってこられました。教員時代から大切にされている信条をお聞かせください。

赤塚校長
「生徒たちの成長を信じること」でしょうか。「子どもは勉強が嫌いなものだ」という方もいますが、私は真逆だと思っています。生徒と接していると、誰もが「わかりたい」「知りたい」と誰もが強く願っていることがわかります。だから、何かを理解した瞬間、表情がぱっと明るくなり、「わかったね」「よかったね」と声をかけるとますます顔が輝くんです。「分かる喜び」を共有できることは、教育に携わる人間には何よりの喜びです。子どもの成長を信じて寄り添えば、子どもは必ず成長します。成長の瞬間に立ち会えないこともあるかもしれませんが、その先に”その日”がいつか必ず来ると心から信じること。それが私の教育の基盤となっています。

ー学校運営の代表である校長となられて、教員時代と大きく変わられたことはありますか。

赤塚校長
教員時代はクラスや授業が自身の責任範囲でした。しかし校長となった今、1646人の生徒一人ひとりの成長という、より大きな命題を担っています。この重要な使命を果たすためには、全ての先生方に私の考えをご理解いただき、協力を得ることが必要です。「こう考えているから、一緒に取り組んでほしい」「あなたの力を貸してほしい」と率直に伝え、対話を通じて協働していくことが、私なりのリーダーシップだと考えています。職員室に私の席を設けているのも、先生方と日々コミュニケーションを取りながら、より効果の高い方法や工夫を実施するためです。自分ひとりでは成し遂げられないからこそ、周囲の力を結集して、大きな成果につなげていく。その意識の変化こそが、校長になってからの最も大きなマインドシフトだと感じています。

ー現在も世界史の先生として教壇に立つなど、現場感を大切にしていらっしゃいますね。

赤塚校長
高校3年生の授業の週6コマを担当しています。校長業務との並行は容易ではありませんが、生徒と直接触れ合える授業は校長としての”生命線”でもあります。例えば校長室に閉じこもって方針を練っても、それが本当に生徒のためになるでしょうか。どんな施策でも、「生徒にとってどうか」を実感できなくてはただの”絵に描いた餅”になりかねません。毎朝校門に立ってあいさつを交わすこと、廊下で声をかけること、校長室を開放してスケジュールを公開することなど、全て生徒とふれあうために必要だと考えています。

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生徒からの要望で作成した赤塚先生お手製のスケジュールボード

志はより高く!
生徒たちの夢の実現を支援する
プロジェクトをリニューアル

ー日々の取り組みに加えて、生徒たちの挑戦を促す施策をスタートされました。

赤塚校長
これまでも放課後の時間を活用して進路支援の取り組みを続けてきましたが、さらにパワーアップを図るべく、本年度から進路指導部の部長に若手教員を任命し、「大妻be ambitiousプロジェクト」と「大妻メディカルゼミナール」としてリニューアルしました。将来像や”高い志”を描くきっかけとなる、各分野の最前線で活躍する専門家や卒業生による講演会や講座、学校見学に加え、自分の考えを発表したり、仲間と話し合ったりする時間を設けることで、”志”の解像度を高め、自分事として主体的な学びにつなげることを意図しています。まだ始まったばかりですが、漠然とした憧れではなく、「自分もできるはず」という現実的な目標として捉える生徒が確実に増えてきています。例えば、実際に医学部への進学が増えたり、海外進学の経験者を招いた説明会に想像以上の参加者が集まったり、多様な生き方や自分らしい進路を求める傾向は明らかに強くなっていますね。

ー受験生や保護者の方々にメッセージをいただけますでしょうか。

赤塚校長
目標や目的を持つことは重要ですが、それを実現するための土台となる「学力」も、着実に高めていく必要があります。努力が報われ、希望する大学へ進学できること。それは保護者の皆様をはじめ、大妻に期待されていることの一つであることは間違いありません。ぜひとも生徒たちが最大限に力を伸ばせるよう、全力で支援して参ります。温かく信頼に満ちた環境の中で学ぶうちに、共感力や突破力など、人間的な豊かさも備えた女性として成長していくことを強く信じています。

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校長室に生徒が来てもリラックスできる場をと観葉植物を育てています

編集後記

千代田区三番町にある地上9階・地下1階の充実した施設には、都心とは思えないほどの清潔で静かな空間が広がっています。生徒たちの制服の着こなしや所作からも、117年の歴史に育まれた品格と規律が今も息づいていることが伝わってきました。そんな伝統ある大妻に、20代校長として着任された赤塚先生。包み込むような温かさと、気負いのない自然体の人柄に引き込まれ、取材中には思わず個人的な話を打ち明けそうになる場面もありました。また、たびたび生徒が「話をしたい」と校長室のドアを叩き、廊下では親しげに声をかけてくる、まさに「開かれた校長室」の在り方を肌で感じました。そんな赤塚先生が吹き込む新しい風は、穏やかながら確実に同校の文化を耕し、次の世代に向けて「自立し活躍する女性」を育む土壌を豊かにしています。

イベント情報

校内見学

  • 2025年9月6日(土)
  • 2025年9月13日(土)
  • 2025年9月27日(土)
  • 2025年10月4日(土)
  • 2025年10月11日(土)
  • 2025年10月25日(土)
  • 2025年11月1日(土)
  • 2025年11月22日(土)

文化祭

  • 2025年9月20日(土)
  • 2025年9月21日(日)

入試説明会

  • 2025年10月12日(日) 10:30~11:50 中高校舎