教育の未来を語る赤塚先生
ー校長先生になられて、新たに目指す「大妻の教育ビジョン」を お聞かせください。
赤塚校長
大妻に教師として着任してから32年になりますが、その間、3人の校長先生と共に、様々な改革に取り組んできました。各先生方の思いや方針を受け継ぎながら、さらに時代に合わせて進化させていくこと。それが、新校長である私に託された役割だと受け止めています。その根幹にあるのは、開校以来の校訓である「恥を知れ」です。「人の生き方」に照らして”自分を見つめる心”を育てるこの言葉は、今も変わらず本校の精神を支えています。ただし、しとやかさやつつましさといった従来の意味にとどまらず、これからの時代には、失敗を恐れずに挑戦する勇気や、何かに立ち向かう力強さも必要です。新しい大妻として、そうした「自分らしく生きる力」を育む教育に取り組んでいきたいと考えています。
ー新しい時代に即した”挑戦する力”を育むために、どのようなことに取り組まれているのでしょうか。
赤塚校長
日々の中で、私たち教師ができることは、地味で小さなことの積み重ねです。まずは「挑戦してもいいんだ」という安心できる場をつくること。大人は心配するあまり、「やってみたい」という小さな挑戦の芽を、つい先回りして潰してしまいがちです。だからこそ、私たちは一歩引いて、生徒の思いや夢をしっかりと聞くようにしています。子どもたちは信頼する相手に受け入れられることで、自分の現在地や足りていない部分に自然と気づき、自発的に準備を始めるようになります。そのときに、情報を届けたり、背中を押したり、そっと見守ったり、励ましの言葉をかけたり。そうした一つひとつの関わりに、「挑戦を応援しているよ」というメッセージを込め続けることが大切です。挑戦といっても、「授業でちょっと発言してみよう」「恥ずかしいけど手を挙げてみよう」といった小さなものでいいのです。その成功体験が、いざという時の大きな挑戦に向き合う勇気につながっていきます。私たちはいつも生徒一人ひとりに寄り添い、注意深く観察しています。大妻の先生は、生徒の中に眠る“金の鉱脈”──挑戦の芽となる才能や関心を見つけるのが得意なんです。