大妻中野中学校・高等学校
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大妻中野中学校・高等学校(以下、大妻中野)は、アドバンストコースとグローバルリーダーズコースという2コース制の中高一貫校です。グローバル教育と部活動に力を入れ、自分に合ったコースへの変更が可能など、生徒が多様な未来を描ける環境が特徴です。こうした環境は近年注目される大学入試の結果にも表れています。そこで総合型選抜で進学を決めた高校3年生に、在学中に取り組んだことがどのように進路につながったのか、また学校の進路サポートについてうかがいました。
憧れから始まったフランス語学習と
留学で掴んだ将来の道筋

R.T.さん
アドバンストコース(理系S類)在籍
海外への興味から外国語教育に注⼒している⼤妻中野に⼊学。
在学中にフランス留学も経験。中央⼤学経済学部国際経済学科に進学。
フランス語に興味を持ったきっかけを教えてください。

R.T.さん
フランス語はGLC(グローバルリーダーズコース)の授業で始めましたが、小学生のときに読んだココ・シャネルの伝記がきっかけで憧れていました。将来は彼女のように自分の好きなものでイノベーションを起こせる人材になりたいと思っています。
フランス留学にも行かれましたね。

R.T.さん
高校1年生の3学期にターム留学で提携校のトゥール語学学校に留学しました。とても良い人達に囲まれた学習環境で、ホストマザーもフランス語を教えてくれたんです。最初の頃は全然話せなかったのですが、1日中フランス語で生活したことで、1~2週間ほどで現地の人ときちんと会話できるようになりました。
留学生活で一番印象に残っていることは?

R.T.さん
パリに行ったときに映画の中の世界が実在することに衝撃を受けて、好きなフランス映画に出てくる場所にも行きました。学校では調理士やパティシエなどバックグラウンドの違う人達に出会い、いろいろな人生の価値観に触れ、勉強できたと思います。留学体験は帰国後に学校のグローバル教育発表会でもお話ししました。
留学は進路決定に影響しましたか?

R.T.さん
フランスではホームレスやデモを見ました。ホストマザーがホームレスに欲しいものを聞いて買ってあげているのを見てカルチャーショックを受けましたが、「助け合っていかないといけない」という言葉に深く感銘を受け、私も社会に貢献できる人材になるためにも国際経済学を学びたいと思いました。
R.T.さん思い出のパリの写真
合唱部で⼤事な財産を、
広報活動で教育の知⾒を⼿に⼊れる

Y.I.さん
アドバンストコース(⽂系S類)在籍
合唱部に6年間所属し、高校2年生時にはアドミッションスタッフとしても活動。
東京学芸大学教育学部初等教育専攻国語コースに進学。
合唱部ではどんな体験をされましたか?

Y.I.さん
新入生のときに見た合唱部のミュージカルに感動して、ミュージカルもできて合唱でも実績があるとても素敵な部活だと思いました。実際に入部してみると実績があるからこそ想い入れも強く、曲に関して部員間でぶつかり合うこともありました。でもそんな苦労が実になって、全国大会への出場や受賞といった成功体験をたくさん経験でき、優しいだけでは集団はまとまらないことも学びました。良い仲間に恵まれて、大変な中でも助け合ってやり切ったという経験が自分の財産になっています。
アドミッションスタッフでの活動を教えてください。

Y.I.さん
アドミッションスタッフは学校の広報活動をお手伝いするボランティアです。進学フェアでの個別対応や文化祭での校内体験ツアー、オープンスクールでは主体となって動きます。私は小学校教諭になりたいので、小学生や保護者の方々と近い距離で接する機会が多いことに魅力を感じて参加しました。
実際に小学生と接してみてどうでしたか?

Y.I.さん
今の小学生はこんなことを考えているんだと驚くことが多くて、一人ひとり個性が違って面白かったです。私は聞かれたことには全力で答える、「できない」を言わない、自分の経験も伝えながら応援する、というのを特に心がけていました。小学生と生で触れ合うからこそ、今の教育問題や小学生が教育に求めているものを知る機会になりました。
すでに進路を決めている中でその経験は活かせましたか?

Y.I.さん
とても活きたと思います。こういうことを教育に求めているのに何で実現しないのかとよく考えていたので、小学生の「こんな学校に行きたい」という気持ちと重なることも多かったですし、教育に関する知見が広がりました。
合唱部・アドミッションスタッフでの思い出
S-TEAMの活動で確信できた、
「ITが好き」という想い

A.I.さん
グローバルリーダーズコース(理系G類)在籍
5年間S-TEAMに所属。
高校1年生からアドミッションスタッフでも活動し、入試説明会に登壇。
慶應義塾大学環境情報学部(SFC)に進学。
S-TEAMに⼊ったきっかけは?

A.I.さん
イニシャルがAIなので入学後の自己紹介で「AI(エーアイ)って呼んでください」と言ったのですが、それから自分でも意識するようになりました。そんなときにS-TEAMができ、ITにももともと興味があったので友人と一緒に入りました。
S-TEAMで⼀番印象に残っていることは?

A.I.さん
高校2年生の文化祭で、リーダーとして特設サイトを一から企画し制作したことです。ページ構成も自分なりに工夫して、文化祭幹部の先生や生徒からの要望もできるだけ叶えられるよう頑張りました。プログラミングも勉強して大変でしたが、出来上がったときはすごく達成感がありました。
S-TEAMの活動がどう進路決定に影響しましたか?

A.I.さん
多くの企業を訪問する中、IT業界で働くイメージが沸きました。特に印象深いのはNICT(情報通信研究機構)が毎年開催しているオープンハウスでした。情報通信やAI、セキュリティに対する興味が深まりましたし、トークセッショでグループ発表したポータルサイト制作の企画が理事長賞を受賞しました。IT業界が好きと確信できたことは進路を決めるのに大きく影響したと思います。
大学ではAIの研究をしたいそうですね。

A.I.さん
実はAIのほかに宇宙にも興味がありますし、政治も国会中継を見るほど好きで世界史や文豪を学ぶのも好きです。慶応SFCにはいろいろな授業があってさまざまな研究をしている教授がいるので、興味のあることをいっぱい学びたいと思います。
S-TEAMでのグループ発表(NICT・グローバル教育発表会にて)
塾に通わずして総合型選抜に合格!
先生達の手厚いサポート

総合型選抜や志望校を決めた理由と時期を教えてください。

R.T.さん
将来はアフリカの花を活かした香水を作って社会にイノベーションを起こしたいと思っています。専門職より消費者と密に関わる仕事に就いてアフリカが抱える問題を解決したいと考え、そのためには経済を学ぶ必要があると思いました。一般入試をする予定だったのですが先生から総合型選抜を勧められ、高校3年生の夏に中央大学のフランス語特別入試があるのを知りました。

Y.I.さん
外国籍の生徒が学習する上で生まれる差に注目できる教員になりたいと思っています。合唱部で歌詞に触れることで日本語の美しさを感じ、日本語教育に興味を持ちました。学芸大学に決めたのは高校2年生の冬ですが、春になって総合型選抜があることを知りました。

A.I.さん
SFCが良いなと思ったのは高校1年生で行ったオープンキャンパスで、最初は一般入試をする予定でした。でもSFCの総合型選抜は評定が不要で、AIの論文を書いた実績も活かせると思い高校2年生の冬に挑戦しようと決めました。
学校からどんなサポートがありましたか?

R.T.さん
グローバルセンターの先生にはさまざまな角度からアドバイスをいただき、面接での話し方や順序なども細かく指導していただきました。学校にはフランス語を学ぶ機会を与えてくださったことに一番感謝しています。外国語を学ぶことでいろいろな価値観を身につけられました。

Y.I.さん
小論文をいろいろな先生に添削していただいたり、先生と国語についてディベートしたりしました。また、本を読むことの大切さに気づき図書館に通い、100冊以上読んで教育について勉強しました。おかげで小論文の解答もスラスラ書けるようになりました。

A.I.さん
入塾についてS-TEAMの顧問の先生に相談したら、「私が見るから入らなくていい」と言ってくださって本当に助けていただきましたし、面接も多くの先生と毎日練習しました。SFCは提出書類が多いのですが、学校のサポートで中学時代からさまざまな活動ができたことで任意の提出物も全てクリアできました。