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東京都市大学付属の自主性を育てる教育-伸びる進学実績のその背景-

inter-edu’s eye

近年、国公立大学をはじめとした難関大学への進学実績が伸びている、東京都市大学付属中学校・高等学校。進学校として注目が集まるなか、関東の学校には珍しく、進学先が全国にわたっているという特徴があります。今回は、伸長する進学実績のその背景に迫りました。

将来を見据える力が進学実績に結びつく

東京都市大学付属で完全中高一貫教育がはじまってから、今の高校3年生で4期生となりますが、その成果は進学実績に確実に表れています。その背景には何があるのでしょうか?校長の小野先生に詳しくうかがいました。

授業風景

生徒はキャリア教育のなかでやりたいことに気づき、それを実現するためのベストな学部・学科を見つけます。大学名で進学先を選ばないので、難関大学でも指定校推薦枠が埋まらないこともあります。また、高1での論文執筆で都市計画に興味を持ち、志望を理系から文系に変えて見事合格した生徒もいます。本当にやりたいことで大学を選ぶので、進学へのモチベーションも高く、進学先も全国にわたるのです。

学習のアウトプットが生徒の自主性を育てる

では、キャリア教育はどのように進めているのでしょうか?
「社会人OBの講演や企業訪問、大学訪問の場を設けたり、高1では大学のゼミ形式で中期修了論文を書かせています。そこには、教員のきちんとしたサポート体制があります。生徒が自ら考えて動く機会を作り、それを見守る環境があるからこそ、自主性が正しく育まれるのです。」と小野校長は話します。生徒の自主性は、キャリア教育だけでなく授業でも育まれます。

校長 小野先生

校長 小野先生

東京都市大学付属の特徴でもある科学実験の授業では、実験結果を分析し、レポートとして残します。中学の3年間で60本も書くので、記述能力は格段にレベルアップ。高校では大学生レベルにまで成長します。一般的に書くことが苦手な男子が多いなか、生徒たちは中高6年間で洞察力や論理的思考が身につくため、大学に進学しても評価が高いそうです。


インプットしたことを整理してアウトプットさせる教育は、2020年の大学入試改革対策にも結びつくといえるでしょう。

Face to Face共生力を学ぶ海外研修

こうした“生きる力”といえる自主性を育む教育のなかで、今、保護者から評判の高い取り組みがあります。それが、中学3年生の希望者が参加する11日間の「マレーシア異文化体験プログラム」です。生徒は、ホームステイしながら現地の学校で学びます。

校長 小野先生

インターエデュ(以下、エデュ):なぜマレーシアを選ばれたのですか?


校長:英語が準公用語であることと、ホームステイの受け入れ体制がしっかりとできているためです。また、イスラム文化圏ということもあります。昨今の情勢により偏見を持つ子どもも多いため、イスラム文化の本来の姿を自分の目で見て、多様性をもった考え方を身につけてほしいと考えました。

マレーシア異文化体験プログラム

マレーシア異文化体験プログラム

エデュ:生徒の反応はいかがですか?


校長:研修先は日本の環境からすると、とても不便です。はじめは顔が強張る生徒もいましたよ。文化も違うので、食事も手で食べますしね。しかし、せっかく来たのだからと、みんな現地の文化に溶け込んでいました。
プログラムのテーマは「Face to Face」と「共生力」。慣れない生活の中で、それを子どもたち自身が乗り越えていくことが大切になります。


エデュ:帰国した生徒に変化はありましたか?


校長:本校では、高校でも3週間のニュージーランド語学研修を行っていますが、現地の住民と生活をともにすることで世界を知り、物おじしなくなる、という変化が共通して見られます。また、ホストファミリーとはその後も親交があるようです。マレーシアでも日本と同じSNSツールが使われているので、国境を越えて繋がっています。


近年、マレーシアでの研修を行う学校は増えていますが、これだけ長く、しかもホームステイをして滞在するのは珍しく、本校はとても歓迎されています。そのため、今度はマレーシアからも生徒が来日することになりました。これまで海外の生徒を受け入れる動きは少なかったので、学校としても大きく変わろうとしています。


研修に参加した生徒の声

マレーシア体験プログラムに参加した中学生
ニュージーランド語学研修に参加した高校生

平成28年度 入試情報

東京都市大学付属では、基礎学力を重視した入学試験を行っています。「子どもの伸びしろは大きいので、基礎的な力さえあれば、6年間でいくらでも力を身につけさせますよ。」と小野校長もメッセージをくださいました。

一般入試

2/1(月)午後、2/2(火)午前、2/4(木)午前、2/6(土)午前の計4回実施。2/1(月)のみ2教科型または4教科型を選択可。その他はすべて4教科型。

グローバル入試

2/2(火)午前に実施。英語科目が必須の試験で、昨年より実施。全科目は英語、算数、作文(日本語)で、作文は段階評価となる。

帰国生入試

1/6(水)に実施。国語型(国語・算数・英語)、作文型(作文・算数・英語)、2教科型、4教科型から選択。作文は段階評価となる。いずれも面接がある。

編集者から見たポイント

伸び続ける進学実績の裏側を紐解いた今回の取材。そこには、どんな状況にも物おじせず、グローバル社会で活躍できる力をもった生徒たちがいました。“こうなりたい”という自分があるからこそ、先を見据えた進路選択が可能となり、進学実績にも結びついていたのです。東京都市大学付属中学・高等学校の学習プログラムは、2020年の大学入試改革、そしてグローバル社会でさらに真価を発揮していくことでしょう。


イベントスケジュール

イベント名 日程 おもな内容
柏苑祭(文化祭) 10月3日(土) 4日(日) 教育理念・入試概要・学園祭見学・個別相談
土曜ミニ説明会※要予約 10月31日(土) 教育理念・入試概要・施設案内・個別相談・授業見学
土曜ミニ説明会※要予約 11月14日(土) 教育理念・入試概要・施設案内・個別相談・授業見学
入試説明会※要予約 11月4日(日) 手続き・受験上の注意・学習アドバイス・施設見学・
個別相談・過去問チャレンジ(6年生男子対象)