理想の25歳って?「ヴァンサンカン・プラン」の答え合わせ

理想の25歳って?「ヴァンサンカン・プラン」の答え合わせ

inter-edu’s eye

「KASEIからSEKAIへ」をキャッチコピーに、社会の中で「自主自律」を実現できる女性を育む東京家政大学附属女子中学校・高等学校(以下、東京家政大附属女子)。その教育の根幹にあるのが、キャリア教育「ヴァンサンカン・プラン」です。この教育の結果はどのように表れているのでしょうか。今回は卒業生にインタビュー。在学中に思い描いた姿を振り返って、“答え合わせ”をしていただきました。

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「ヴァンサンカン・プラン」とは?

東京家政大附属女子が独自に行っているキャリア教育「ヴァンサンカン・プラン」。「ヴァンサンカン」とはフランス語で「25歳」を意味します。25歳になったとき、自分がどのような女性になっているか。そのイメージを実現させるためには、中高6年間・高校3年間をどう過ごしていくのかを考えていきます。
自分自身を深く知るための「自分史作成」や、社会との関わりを考える「ボランティア体験」、将来の自分をイメージする「25歳の私」作文など、女子の成長に合わせた課題が用意されているのは東京家政大附属女子ならでは。
ヴァンサンカン・プランは、「なりたい自分」・「目指す将来像」に向かって学びを進めていくためのプログラムです。

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在学中、私が描いていた「25歳の自分」

卒業生2人に、ヴァンサンカン・プランのその後として、実際の中高時代を振り返っていただきました。

卒業生の高橋さん、小原さん
(左)髙橋菜里さん:高校受験で入学。東京家政大学4年次在学中に起業。現在は、松下政経塾で経営の勉強に励む。在学中は食物研究部に所属。
(右)小原あずささん:中学受験で入学。現在は、清泉女子大学文学部4年。在学中は6年間剣道部に所属し、中高ともに部長を経験。

インターエデュ(以下、エデュ):東京家政大附属女子に入学したきっかけを教えてください。

小原さん:管理栄養士になりたくて入学しました。でも、中1で英語の授業を受け始めてすぐに、英語の教員を目指そうと決めました。それぐらい衝撃的で楽しい授業でした。

髙橋さん:私も管理栄養士を目指していて、入試説明会に母親と参加しました。そのとき、「これからは女性が輝く時代」という校長先生の言葉に母子でひかれたのがきっかけです。母親の「この学校なら安心」という言葉も私の背中を押してくれました。

エデュ:「25歳の私」作文を書くことは、難しかったのではありませんか。

小原さん:入学当初から体系的なキャリア教育を受けていますし、何より中1から教員になりたいと思っていたので、将来を想像して作文を書くのは楽しかったですね。中2から高3まで何度か書いたのですが、作文を書く中で様々なことに挑戦したい気持ちが芽生えてくるので、できる限り実行していきました。それは現在も続いていて、実は大学2年のときに、教育を学ぶためにアフリカに行きました。

髙橋さん:素敵!将来、教員になったときに活かせそう。

小原さん:はい。選択肢があるなら、困難な方を選ぶことを身上にしているので、今回もとてもいい経験ができました。

高3「食物総合」の授業で取り組む『家族のための朝ごはん』
高3「食物総合」の授業で取り組む『家族のための朝ごはん』。課題解決のための献立として、愛情たっぷりで栄養バランスのとれたメニューが並んでいました。

エデュ:先生方からかけられた言葉で、心に残っているものはありますか。

小原さん:卒業式で「いつでも戻ってきていいからね」と言われたことは今でも涙が出るくらいうれしかったです。先生でありながら親のような存在で、今でも相談しに来ています。

髙橋さん:先生方は、いつも私たちに寄り添ってくれました。高3の担任だった先生からの「最終的に決めるのは自分。でも難しく考えすぎるなよ」という言葉で、スッと気が楽になって。女性だけの過ごしやすさもあるけど、先生方がそういった環境を作ってくださっていたんですよね。

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「理想の25歳」と今の自分

卒業生の高橋さん、小原さん
「学校の魅力は?」と聞けば「ありすぎて何から話そう」と、目を輝かせる2人。「先生の存在がほんと大きい!(小原)」「調理室は、機能的!大学よりも充実している」など次々に出てきました。

エデュ:現在はどのような生活を送っていますか。

髙橋さん:松下政経塾で経営や政治を学びながら、食育の出張授業などをしています。

エデュ:作文に書いた「25歳の私」と比べていかがですか。

髙橋さん:3年前、25歳の時に「25歳の私」作文を読み返しました。これからやろうと考えていたことが書いてあって驚きました。書く力の大きさというか、この作文で書いたことは潜在意識の中にしっかりあるのだと実感しました。
今は、さらに次のステージが思い描けています。もっと勉強して自分のお店を出すことが目標です。

エデュ:もしも「ヴァンサンカン・プラン」がなかったらどうなっていたと思いますか。

髙橋さん:管理栄養士になることが目的になっていて、高校時代が単に通過点になっていたと思います。多様な女性の生き方を学んだり、25歳までを考えたりできたことは私の人生にとても大きな影響を与えてくれました。

小原さん:もし書いていなかったら、今の「文学部 地球市民学科」ではなく、教員になるために教育学部に進んでいたと思います。高1と高3のときに自分の考えを文字化したことで、教員以外にも挑戦したいことがたくさん見つかったんです。受験時も、教育学部は1つも受けませんでした。

運動会の名物「仮装ダンス」
2人が楽しかった行事として揃って挙げたのは、運動会の名物「仮装ダンス」。

エデュ:では最後に、「ヴァンサンカン・プラン」に取り組んでいる後輩たちにアドバイスを送るとしたらどんな言葉をかけますか。

髙橋さん:私自身、作文を書くときは、親や当時24歳だった姉にたくさん話を聞きました。「いろいろな人に話しをしてみるといいよ」と伝えたいですね。

小原さん:担任の先生をはじめ、教科の先生や部活の顧問の先生などと話す機会がたくさんありますしね。大人のいろいろな考えを知れば、選択肢もきっと増えます。
私も、家政の先生のような教師になれるようがんばるので、後輩たちにもエールを贈りたいです。

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編集者から見たポイント

東京家政大附属女子を巣立ってさらに輝きを増している2人の卒業生。インタビュー中、2人からたくさんの先生の名前が出ていたのが印象的でした。先生との密な関わりを通して、大きく成長していることが伝わってきます。そして、大学受験だけが目標にならない、将来を見据えた取り組みが確実に身についている。これが「ヴァンサンカン・プラン」のアンサーだと証明してくれたインタビューでした。

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イベント日程

イベント名 日時
第6回 学校説明会 2020年1月12日(日) 10:00~12:00
スクールランチ試食会(予約制) 2020年2月23日(日) 11:00~13:00
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