家政大附属女子オリジナルの要素が詰まったキャリア教育

家政大附属女子オリジナルの要素が詰まったキャリア教育

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就職率・資格取得率の高さで定評がある東京家政大学と併設する強みを、さまざまな学習活動に取り入れた独自のキャリア教育を実践している東京家政大学附属女子中学校高等学校(以下、家政大附属女子)。多様な進路をサポートする学びの特色や進学時の優遇制度、すべての受験生に合格のチャンスがある入試形態の数々について、詳しくご紹介します。

学校公式サイト ≫

併設大学がある安心感と進学後のメリット

東京家政大学への内部進学と外部大学への進学を進路の2本柱としたキャリア教育を主導する、進路支援部部長の和田圭太先生からお話をうかがいました。

入試広報部部長の渡邉健先生と進路支援部部長の和田圭太先生
(左から順に)入試広報部部長の渡邉健先生と進路支援部部長の和田圭太先生

これからの時代にふさわしい新たな学び方や、附属校ならではの特色を教えてください。

和田先生本校では、中学生の時点で国際バカロレア(IB)中等教育プログラム(MYP)を実施しており、探究授業を加えたすべての教科で表現力を伸ばすための授業を展開しています。IB教育では、語学を通して世界を学ぶ取り組みや、全員が受験する英語検定とその対策、ネイティブ教員による朝、昼、放課後の無料英会話教室も行います。さらに、東京家政大学の附属校である強みを活かして、大学の授業と連携した家政学を学ぶ「人の一生」(授業名)では、SDGsの17のゴールに向かって学ぶほか、中学3年間の完全給食で食育を実践し、健康経営推進、食品ロスなどを専門的に学びながら、コロナ禍における強い体づくりを両立しています。

給食と食育
お母さまにうれしい給食制度にも学びがあります
食育授業
食育は生涯にわたって欠かせない知識につながります

東京家政大学への進学に直結するキャリア教育について教えてください。

和田先生中学校への入学と同時に、キャリア教育の一環として東京家政大学キャンパス見学(家政探検)を行い、大学の様子を知る機会を設けています。また、中1からの3年間、社会で活躍するOG講演会「社会で活躍する先輩」で職業観を養い、各自が希望する学部・学科の目安を完成させて中3には志望大学のオープンキャンパスに参加します。高1の時点で「25歳の私」と題した作文を書き、将来の職業観を明確にしたうえで学部・学科研究を行い、進学に必要な学力の見直しや今後の取り組みを具現化する中高一貫キャリア教育を行っています。

進路講演会
進路について考える多くの機会が設けられています
探究授業発表会
探究授業の成果が自らの可能性を切り拓くきっかけとなります
卒業後の進路・卒業生メッセージ ≫

大学内部進学時の優遇制度を教えてください。

和田先生高3の1学期までの評定平均が3.0以上、それに加えて各学科が課す条件をクリアすることで内部進学の資格が得られます。附属校という特性を活かして部活動と勉強を両立させる生徒が数多くおり、中学生は18時まで、高校生は20時まで自習室を使用することができます。この場ではチューター制を実施しており、質問応答が行われています。部活動を終えてから、友人とそのまま残って勉強する生徒もおり、テスト期間前になると自習室がいっぱいになるほどです。
昨年度から始まった東京家政大学併願推薦制度では、卒業年度に東京家政大学の合格を得て他大学を受験できるため、2022年度卒業生の中には、東京家政大学の児童学部に合格したうえで、東京学芸大学に合格・進学した生徒もいます。

英語イマージョン教育
英語だけで進めるイマージョン授業で語学力が磨かれます
技術家庭科授業
技術・家庭科の授業ではネットリテラシーについても学びます

東京家政大学での学びや多様な就職先の実績について教えてください。

和田先生児童学部・栄養学部・家政学部・人文学部・健康科学部・子ども支援学部・短期大学部(保育科・栄養科)と名前の通り、それぞれの学部に特徴がありますが、どの学部にも共通しているのが、資格取得から就職へとつながるように力を入れているということです。
児童学部では、保育士の採用数が全国1位、公務員の合格率も高くなっています。小学校教諭の採用率も高いのが特徴です。栄養学部の管理栄養士学科は管理栄養士国家試験の合格率が99.5%(全国平均65.1%)、人文学部教育福祉学科は社会福祉士の私立大学現役合格率が4年連続1位など、大学での学びが将来に直結するような取り組みに特徴があります。

中1から始まるキャリア教育 ≫

押さえておきたい中学入試のポイント

受験生にとって大きなハードルとなるのは、何と言っても入試そのものでしょう。気になる中学入試のポイントについて、入試広報部部長の渡邉健先生からお話をうかがいました。

2/1午前 国・算・英の3科から2科選択の「セレクト入試」と「適性検査型奨学生入試」を実施します。

2/1午後「特別奨学生入試」は国・算の2教科、もしくは国・算・理・社の4教科が出題されます。奨学生枠が拡大している点にご注目ください。

2/2午前「2教科入試」は国・算、「4教科入試」は国・算・理・社が出題されます。こちらは新しい入試日程となっています。

2/2午後「算数1科入試」は昨年度の日程から変更されました。聴き取り問題も出題されますので、最新の入試情報をチェックするようにしてください。

2/3午後「国語1科入試」は新しい入試形態です。都立一貫校の入試日に重なりますが、奮ってチャレンジしてください。

2/4午前「2教科入試」は国・算のみ、2023年度入試の最終日程となります。最後まで諦めないことが合格につながります。

2023年度 中学入試要項 ≫

各科目で備えておくべきポイントを教えてください。

渡邉先生国語は知識問題(漢字・ことわざ・熟語・文法)の基礎を固めて知識を増やしましょう。漢字はぜひ使い方で覚えましょう。読解問題は大問が2つ、文字数も2,500文字程度になりますが、問題文をしっかりと読み、指示通りに答えを導く練習をしてください。答えは本文内にあります。

算数は計算問題の途中式をしっかりと書きましょう。図形は見方を変えて、分解をしながらルールに基づいて正解を導いてください。文章問題は過去問題集を参考に対策をしてください。特殊算は何回も解いてその解き方を覚えましょう。数字と文字、記号は正確に書く習慣をつけてください。

英語は英語検定4級、3級の対策をしてください。面接では英語で自己紹介していただき、それに基づいて質問をします。

理科は小学校で学んだ理科用語、実験用語をしっかりと覚えてください。動植物の世界と人体、天気と気候と天文、力の働き(てこ、滑車など)、化学水溶液、磁力と電流と発熱、地震・地層・岩石などを項目ごとにしっかりとまとめてください。

社会の地理分野では、地域図が出題されますので地図記号、等高線、方位と距離を求める対策をしてください。地形図では主に日本地図が出ます。山脈名、河川名、平野や盆地名そして各地域の特産物などを覚えましょう。歴史分野では、原始古代から平安、鎌倉から江戸、明治から第二次大戦、第二次大戦後から現代までの4区分に分けて歴史上の人物と出来事を関連事項で覚えて、文化は原始古代の生活の文化から仏教文化を時代ごとに学んでください。政治分野も、この区分で明治以降の帝国主義の時代から戦後の民主化の時代の社会の変化を学び、現代の民主化の特徴を捉えるとよいと思います。時事問題については、今年の初めから夏までの出来事をまとめて人物と出来事、社会制度の変化、経済の変化(円安ドル高など)を捉えてください。

最後に、適性検査のポイントを教えてください。

適性検査では、統計データや写真、会話文など、複数の資料から情報を読み取り、答えを導き出す問題が多くあります。苦手意識を待たずに問題をしっかり読んで(下線を引きながら)何を聞いているのか? 何を求めているのかを理解しましょう。長文の問題も多いため、文章を早く読む力も求められますが、ペンでなぞりながらしっかりと読む習慣をつけましょう。
適性検査型は自分の考えを論理的に表現する力が求められます。自分の言葉で解答を書くことで点数になります。正解はありますが、正解に近い言葉の表現でも点数化されます。日頃から自分の考えを言語化する習慣をつけることが大切です。新聞を読むことはもちろん、短いコラムや小学生向け新聞の記事を使って要点をまとめるトレーニングも大切ですが、まずは同じ情報をテレビから得てから新聞記事を用いることをお勧めします。社会問題や時事問題に対していち早く理解することができます。理解をしたらすぐに文章化して表現力を磨きましょう。

入試Q&A ≫

編集後記

中学入試本番を視野に入れた追い込みの時期が近づいてきました。受験生の皆さんにとっては、勉強の仕上げはもちろんのことながら、入学したいと思える学校選びの重要なタイミングにもなることでしょう。持てる限りの力を出し切って、後悔しない春を迎えてください。家政大附属女子の先生方と同様に、インターエデュ編集部も皆さんの頑張りを応援しています!

イベント日程

イベント名 日時
中学校説明会 2022年9月17日(土) 14:00~
2022年10月15日(土) 14:00~
2022年11月13日(日) 10:00~
2022年12月11日(日) 10:00~ ★入試体験プログラム
2023年1月8日(日) 10:00~
ミニ学校説明会 2022年9月24日(土) 10:00~
2022年10月8日(土)・29日(土) 10:00~
2022年11月12日(土)・19日(土)・25日(金) 10:00~
2022年12月3日(土) 10:00~
2023年1月13日(金)・28日(土) 10:00~
ミニ入試説明会 2022年12月25日(日) 10:00~12:00
緑苑祭(文化祭) 2022年10月22日(土)・23日(日) 10:00~16:00
秋のオープンスクール 2022年11月5日(土) 14:00~
2022年度の中学校説明会・公開行事 ≫

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