2019年7月四模試による学校所在地別 中学受験志望者動向

inter-edu’s eye
2019年7月四模試(SAPIX・四谷大塚・日能研・首都圏模試)では、入試ごとの志願者動向がわかるので、各学校で主要となる入試の志願者数を学校所在地ごとに集計・分析し、2020年の中学入試の動向を予測することができます。ここでは特に受験生の多い東京・神奈川の中学校だけの分析を行いました。さらに、東京は、北東部・北東部以外の23区・多摩地区に分類しました。(※2019年9月25日の記事を一部修正しました。)

2019年7月四模試 志願者数前年対比

今回、2019年7月四模試のうち首都圏模試の受験者数が大幅に減少しています。首都圏模試の受験者数が減少した原因を調査した結果、首都圏模試と四谷大塚の模試実施日が4月・7月とも重なって、例年両方の模試を受験するであろう生徒が一方の模試しか受験できなかったわけです。

では、先述した4つの地域(東京23区北東部、北東部以外の23区、多摩地区、神奈川)ごとに、3つの観点から志望者動向を見てみましょう。

【1】学校種別による受験者数の動向

所在地は東京23区(北東部)で模試の受験者数が減少しており、その他の所在地ではほぼ微減の横ばいとなっています。学校種別では、男子校は増加していますが、女子校は横ばいで、これまで増加傾向が続いていた共学校が顕著な減少となっています。所在地と学校種別のマトリックスを見ると、北東部東京の志望校前年対比が減少した要因は、特に女子校の減少が大きいようです。共学校の減少した要因は北東部以外の23区が大きかったようです。

●=受験者数が比較的多い(前年対比が100%以上)

●=受験者数が比較的少ない(前年対比が90%未満)

○北東部東京:北、板橋、足立、葛飾、荒川、台東、墨田、江東、江戸川区

【1】学校種別

学校種別
男子校 女子校 共学校 合計
所在地 東京23区(北東部) 96.5% 76.7% 103.2% 96.2%
東京23区(北東部以外) 104.3% 100.2% 92.7% 99.7%
多摩地区 111.1% 91.8% 99.2% 98.8%
神奈川 98.7% 102.3% 99.4% 99.6%
合計 101.5% 99.8% 96.3% 99.4%

【2】付属・進学・半付属別

付属校・進学校・半付属校とも、ほぼ横ばい傾向です。所在地と付属校・進学校・半付属校のマトリックスでは、進学校の減少要因は、北東部東京・多摩地区で、半付属校の微増要因は北東部以外の23区であることがわかります。

【2】付属・進学・半付属別による受験者数の動向

付属校・進学校・半付属校
付属校 進学校 半付属校 合計
所在地 東京23区(北東部) 97.9% 96.1% 96.7% 96.2%
東京23区(北東部以外) 97.2% 99.8% 105.0% 99.7%
多摩地区 100.6% 97.8% 88.7% 98.8%
神奈川 104.0% 98.3% 74.8% 99.6%
合計 99.9% 98.9% 100.7% 99.4%

○半附属校:系列校大学推薦進学が30%~69% 進学校:同30%未満 付属校:同70%以上

【3】学校ランク

四分類の学校4ランクは、CDランクの前年対比が増加で、その他のランクは減少でした。特にGHランクは大幅な減少となっています。マトリックスでは、CDランクの増加要因は北東部以外の23区・多摩地区が大きいことがわかります。GHランクが減少した要因は北東部以外の23区・多摩地区が大きいことがわかります。

【3】学校のランクによる受験者数の動向

学校4ランク
AB CD EF GH 合計
所在地 東京23区(北東部) 95.7% 99.8% 95.6% 93.0% 96.2%
東京23区(北東部以外) 97.3% 106.8% 108.7% 73.6% 99.7%
多摩地区 96.8% 107.9% 89.9% 60.8% 98.8%
神奈川 99.2% 102.2% 86.7% 84.2% 99.6%
合計 97.6% 105.0% 98.0% 80.1% 99.4%

○学校ランク:四谷大塚偏差値 A65以上、B64~60、C59~55、D54~50、E49~45、F44~40、G40未満、Hは非エントリー

2020年入試は、受験者数が増加しそうですが、首都圏模試と日能研模試の実施日が異なる9月の四模試まで待たなければ精度の高い予想はできません。しかし、7月の四模試を見る限り、上記のように2020年入試は2019年とは傾向が異なるようです。

著者:森上教育研究所アソシエイト 小泉壮一郎