独自の学びには理由がある!PGTプログラム 3年間の歩み

書籍『中学校各教科の「見方・考え方」を鍛える授業プログラム』

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2015年度に校名を「秀明大学学校教師学部附属 秀明八千代中学校(以下、秀明八千代)」と改名。生徒が未来をたくましく生きるための実践的な能力を身につける教育として、独自のカリキュラム「PGTプログラム」がスタート。このたび、そのすべてを詳細に記した本が発行されました。校長の富谷利光先生自らが編著者として、その教育方針や活動内容を記した書籍『中学校各教科の「見方・考え方」を鍛える授業プログラム』(学事出版)です。今回は、教育界で注目を集めるこの本に取り上げられた内容から、具体的な取り組みの一例を紹介します。

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独自教育3つの柱「PGTプログラム」

「PGTプログラム」は秀明八千代が独自に考案した教育プログラムです。2014年1月に準備委員会を発足。生徒たちが21世紀をたくましく生きていくための力をどのように育てるかを議論した結果として、P・G・Tの3つの柱を基本とする改革に着手しました。
その後、文部科学大臣から中央教育審議会に出された諮問の要点に沿うと、この3つの柱は以下のように言い換えることができます。

PスキルPractical skills)…自立した人間を目指し、体験活動を通して、他者と協働しながら課題を見つけ解決していくことにより身につけていくスキル

GスキルGlobal skills)…英語で他者と交流し、異文化を理解するスキル

TスキルTraditional skills)…日本の伝統文化を理解して、先人の知恵を生活の判断に活かすスキル

ここには、従来型の授業による知力の育成から、アクティブ・ラーニングによる実践力の育成へと重点を移すという趣旨があります。具体的な内容としては、各学年で半年ごとのプロジェクト(体験活動)を設定。プロジェクトは、その内容に最も近い教科をメイン教科として、授業時間の一部をプロジェクトの実践に充てています。今後は、学級の担任が特別活動の時間を中心にプロジェクトを運営していくようになります。

(第3部1章:21世紀型スキルを育てるPGTプログラム より)

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入念に組み込まれたプロジェクト

生徒の成長段階を追って、将来に必要な力が身につくプロジェクトの数々。その一例として、入学後すぐに体験する「和食の科学プロジェクト」を紹介します。

電子黒板でプレゼンテーションを実施
調べてまとめた内容を電子黒板で発表し、プレゼンテーション力を高めます。

学年別プロジェクト例

和食の科学プロジェクト(1年生前期・理科)

「日本を知る」をテーマとして、日常生活でなじみの深い和食に注目。自分たちで計画を立て、チームで協力しながら考察を深めていくことが目的です。生徒たちは、原材料となる大豆の栽培から始めます。観察し記録を取ることと並行して、種類の異なる麹菌を用いて味噌づくりを実体験しました。自分たちの感覚的な実験結果と、実験器具で数値化した実験結果を比較することで、科学の見方・考え方に触れることができました。調査した結果はプレゼンテーション用の資料を作って、10月に開催される文化発表会で一般来校者にも展示・発表しています。

文化発表会を取材した過去の連載記事はこちら ≫

文化発表会実演のようす
文化発表会では実演(かつお節削り)やプレゼンテーションで授業の結果を発表しています。

体験授業から学ぶPGTプログラム ≫

さらに、教科横断型のリンク学習も、主テーマの和食に関連するものを実践しています。

国語(説明的文章)

「植物の不思議を知る」をテーマに、各グループで選んだ野菜について図書館で調べ学習。生徒同士の発表会を通して、栽培観察と味噌づくりへの興味・関心が深まりました。

数学(量の計算・割合・グラフの作成)

「生活と数学をつなぐ」がテーマ。料理する材料の分量を計算して、正しい答えを求めることの重要性を理解しました。また、見る人が分かりやすいように工夫を施した円グラフのかき方も学びました。

技術・家庭(食生活と栄養・日常食の調理と地域の食文化)

五大栄養素の学習から発展させて伝統的な食文化を理解。実際に出汁を取る実習も行いました。

社会(資源・エネルギーと産業)

原料の商品パッケージから、原産地の地域性を読み解き、わかったことや疑問をまとめたうえで、漁業全体の問題点を考えながら興味・関心を高めました。

独自性の高い教育の成果を、学習指導要領に基づいた評価と整合性をとるために、定期テストの各設問を独自の「スキルコード」にもとづいて作成。テスト実施後には、回答結果を難易度ごとに集計して評価しています。生徒もこの評価から自分の得意不得意がわかり、教員はデータによって授業改善を行うことができるというメリットもあります。

(第3部2章:学年別プロジェクト①1年生前期 より)

生徒の学びを支える面倒見の良い指導体制 ≫

編集者から見たポイント

書籍『中学校各教科の「見方・考え方」を鍛える授業プログラム』(学事出版)には、秀明大学と連携した特別授業や生徒自身が興味を持って活動できるプロジェクト、そして各教科のねらいや授業プログラムの例が詳しくまとめられています。校長の富谷先生が編著者として、秀明八千代で実際に行われている教育を紹介している点は、学校の現場を深く理解するうえで大きなポイントと言えるでしょう。このページで紹介した内容は、掲載されている取り組みのほんの一部ですので、実際の本を手に取って目を通してみてはいかがでしょうか。時代の先端を行く秀明八千代の新しい教育がよく分かります。

学校説明会・イベント日程

イベント名 日時
中学校・第1回学校説明会 6月24日(日)
中学校・第1回オープンスクール 7月28日(土)
中学校・第2回オープンスクール 7月29日(日)
中学校・第3回オープンスクール 8月25日(土)
中学校・第4回オープンスクール 8月26日(日)

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